カワサキZRX1200Rの特長と買取相場の傾向
2001年に登場したカワサキZRX1200Rは、ZRX1100から進化を遂げたモデルで、排気量を1,164ccに拡大した水冷直列4気筒DOHCエンジンを搭載しています。このエンジンは、GPZ900Rのエンジンをもとに排気量を250cc以上拡大し、熱対策としてメッキシリンダーを採用しています。
デザイン面ではZRX1100のスタイルを引き継ぎつつ、リアタイヤ幅の拡大、スイングアームの形状変更、ホイールベースの延長などが施されました。
ZRX1200Rは、2004年に最高出力の調整やその他の改良などのマイナーチェンジが行なわれ、2008年まで生産されました。2009年には、後継モデルとしてZRX1200ダエグが登場しました。
ZRXシリーズの最大の特長は、1981年にAMAスーパーバイク選手権でチャンピオンとなったエディ・ローソンを記念した「Z1000R」を彷彿とさせる、力強く直線的なデザインです。現代のバイクでありながら、当時のスタイルを忠実に再現し、その男らしいデザインは多くのライダーに支持されています。
さらに、タンデムしやすいシートや十分な収納スペースといった装備が充実しており、走行性能も非常に高いのが特長です。高剛性フレーム、フルアジャスタブルサスペンション、強力なブレーキシステムなど、スポーツ性能の高いパーツが搭載されています。
ZRX1200Rの価格は、2022年4月以降徐々に高騰していましたが、2022年11月に急落しており、今後は緩やかに値下がりを続ける見込みです。2024年8月9日時点での買取相場は31.1万円~95.2万円となっています。
カワサキZRX1200Rを高く買い取ってもらうためのポイント
愛車を少しでも高く買い取ってもらうには、査定の際にどのような点をチェックされるのか知っておくことも大切です。ここでは、カワサキZRX1200Rをより高く査定してもらうためのポイントを紹介します。
ポイント1:グレード
カワサキZRX1200Rは先述のとおり、2004年にマイナーチェンジされています。最高出力は5psダウンし、最大トルク発生回転数は3,500回転に変更されました。
また、フルスケールメーターの採用や、エキゾーストパイプのバフ仕上げなどの改良が行なわれました。そのほか、快適装備がさらに充実し、ツーリングに適した仕様が強化されています。これらを含めた全体的なスペックの高さが、買取価格に影響する可能性も考えられます。
ポイント2:年式
カワサキZRX1200Rは、初登場の2001年式から2008年式まであります。なかでも2004年式は、マイナーチェンジされていることや、当時のカワサキ正規取扱店であるARK店の名を冠し、BEET製チタンサイレンサーを装備した200台限定車があることで、買取価格に影響する可能性が考えられます。
なお、高く買い取ってもらうためには、しっかりとメンテナンスされており、車体状態を良好に保っていることも重要です。
ポイント3:走行距離
一般的に、バイクは走行距離が長くなるほど買取価格が下がる傾向にありますが、だからといって走行距離が短ければ良いというものでもありません。
例えば、10年前に発売されたバイクで3万km程度しか走っていない場合、定期的にエンジンをかけたり運転したりしていないとみなされて、買取価格が下がってしまうこともあるでしょう。
車体の状態が良く、5,000km程度の走行距離であれば、高価買取の可能性があります。中古車として売却されることの多い3万km程度だと、買取価格にも影響が出始め、5万km程度になると買取価格にかなり大きな影響が出ます。
そのため、カワサキZRX1200Rを高く買い取ってもらいたい場合は、年式と走行距離のバランスも重要なポイントです。
ポイント4:ボディカラー
2001年にカワサキZRX1200Rが登場した際は「ライムグリーン/ブルー7」と「ファイアクラッカーレッド/エボニー」の2色でしたが、その後は年式ごとにボディカラーが変わっています。
2002年は「キャンディサンダーブルー/パールミスティックブラック」が登場し、2003年には「キャンディサンダーブルー」「キャンディライムグリーン」「パールミスティックブラック」の3色展開になりました。
初のマイナーチェンジが行なわれた2004年には「キャンディライムグリーン/ルミナスウインザーグリーン」と「キャンディサンダーブルー/パールシャトーグレー」の2色に、2005年には「ライムグリーン」と「キャンディプラズマブルー」が登場します。
2006年にはカワサキ正規取扱店限定色として「パールクリスタルホワイト」が登場しました。2007年には「メタリックディアブロブラック」が追加カラーとして登場するなど、カラーバリエーションも豊富です。
一般的に高額査定してもらいやすいのは、メーカーのイメージカラーだといわれています。カワサキの場合はライムグリーンが有名で、ZRX1200Rにおいてもライムグリーンはすべての年式で登場しています。ほかにも、黒系は人気があり、買取価格が高くなる傾向があります。