カワサキ W650の特長と買取相場の傾向
カワサキ Wシリーズは、カワサキの代表的なシリーズである「Z」や「Ninja」よりも古い歴史があります。そのなかでも、カワサキ W650は1999年の発売直後から販売台数を伸ばし、一躍人気モデルとなりました。1966年に登場した元祖W1に次ぐ新生とされ、再現性の高さも注目を浴びるポイントの一つとされていました。
Wシリーズの並列2気筒エンジンを継承したうえで、バイクが持つ美しさを具現化した造形も、カワサキ W650の人気を支えました。さらに、クラシカルな印象が特徴的なフロント19インチホイールやゴージャスなタンクエンブレムも、カワサキ W650の価値に大きく影響しています。
カワサキ W650は、Wシリーズのオマージュモデルであり、スタイルに大きな変更は加えられていません。2001年には、排出ガス規制に合わせてモデルチェンジが行なわれました。ただし、この年も外観やエンジンを大きく変えることはなく、排出ガス浄化装置「KLEEN」を装備したり、シートの形状を変更したりする程度でした。2009年に最終モデルが登場し、その後絶版となっています。
カワサキ W650の人気は現在も変わらず、平均買取相場は25.3万円〜69.1万円(2024年8月30日時点)と高めです。ただし、バイクの状態や走行距離、条件によって買取価格が異なります。
カワサキ W650を高く買い取ってもらうためのポイント
カワサキ W650を高く売却するには、以下の6つのポイントを押さえることが大切です。ここでは、それぞれのポイントを解説します。
ポイント1:グレード
カワサキ W650は、ローハンドルタイプとアップハンドルタイプの2つの仕様があります。ただし、ハンドルタイプは個人の好みであり、平均買取相場に大差はないでしょう。
カワサキ W650はカスタム性の高さでも人気があるため、いずれのハンドルタイプも相場状況は安定していると考えられます。
ポイント2:年式
カワサキ W650は、初期型である1999年式とモデルチェンジが行なわれた2001年式、ファイナルエディションとなった2009年式の3つに大きく分けられます。
一般的に、年式が新しいバイクのほうが高額で取引されており、カワサキ W650も例外ではありません。2009年の生産終了間際に製造されたものほど、高く売れる傾向にあります。
ただし、走行距離や状態によっては年式が新しいバイクでも値段が下がるため注意が必要です。
ポイント3:走行距離
走行距離は、バイクの査定に大きく影響するポイントの一つです。
カワサキ W650の場合、走行距離が5,000kmを切る車体の平均買取相場は43.1万円ですが、5万kmを超えるものは26.9万円にまで下がります。
カワサキ W650を高く売るには、できるだけ走行距離が短い段階で査定に出すことが大切です。
ポイント4:ボディカラー
1999年に発売された初代のカワサキ W650では、「ギャラクシーシルバー×ルミナスポラリスブルー」「ルミナスビンテージレッド×パールアイボリー」の2パターンのボディカラーが最初に用意されました。のちに「エボニー×キャンディカーディナルレッド」が新色として追加され、3色展開となります。
いずれも人気ですが、なかでもレッド系の「エボニー×キャンディカーディナルレッド」は、高値で取引されるケースが多いようです。
ポイント5:状態
カワサキ W650は初期モデルが発売されてから25年経ちますが、現在も変わらず高い人気を誇っています。しかし、傷や汚れ、日焼けなどがあり外観の状態が悪い車体は、買取価格が下がる可能性が高いため注意が必要です。
特に、長期間放置されていたバイクはホコリや汚れが溜まっている恐れがあるので、洗車してから査定に出したほうが賢明でしょう。
ポイント6:修復歴の有無
一般社団法人自動車公正取引協議会が発行する「二輪自動車公正競争規約集」において、フレームに損傷のあるバイクには、修復歴を「有」と表示することが義務付けられています。
修復歴の有無は中古バイクを購入する際の判断材料であり、修復歴があるものは購入にならないケースも少なくありません。そのため、修復歴があるバイクは、修復歴のないものより査定価格が下がる可能性があります。
カワサキ W650の買取価格を上げるための必須事項
カワサキ W650を売却するにあたって、買取価格を上げるためには以下の事項を満たすことが大切です。ここでは、3つのポイントを解説します。
売却を決めたら早めに査定に出す
バイクの買取価格は年式に応じて変動します。年式が新しいものほど高価買取が期待されるため、売却を決めたら速やかに査定に出すことが大切です。
例えば、カワサキ W650を所有していながら乗車する時間がないという方は、早めに手放す手続きをとったほうが賢明でしょう。
売却する時期に留意する
バイクは、多くの人の生活スタイルが変わる3〜4月や、夏季休暇前とボーナスの時期が重なる6~7月に需要が高まります。買取価格を上げるためには、こうしたチャンスを逃さないことも大切です。
また、天候もバイクの買取相場を左右する要素です。例えば、悪天候になりやすい梅雨時や台風シーズンはバイクを売る人が減ります。これにともない、バイク専門店の在庫数が少なくなるので、高価買取が期待できるタイミングといえるでしょう。
純正パーツを用意する
バイク好きな方の多くはカスタムを楽しみます。しかし、すべての人の趣味に合うカスタムとは限らず、場合によっては敬遠されることも少なくありません。こうした状況を踏まえると、純正のバイクのほうが高く売れる傾向にあります。
カワサキ W650も例外ではなく、売却を検討している場合はオリジナルの状態に戻すことが大切です。自分で戻せない方は、純正パーツを用意するだけでもよいでしょう。いずれ売却する予定がある方は、純正パーツを保管しておくことをおすすめします。