スズキGSX-S1000Fの特長と買取相場の傾向
スズキGSX-S1000Fは、海外向けモデルのスーパースポーツバイクであるスズキGSX‐R1000のエンジンをベースにしたストリートスポーツバイクです。発売されたのは2015年で、姉妹モデルのスズキGSX-S1000と同じタイミングでした。
ネイキッド仕様のスズキGSX-S1000に対し、スズキGSX-S1000Fはフルカウル仕様で、その点はスズキGSX-R1000と同様のスタイルを保っています。一方でスズキGSX-R1000と異なるのは、一般公道での走行にマッチしたエンジンセッティングやハンドル位置の高さ、専用デカールおよび専用ホイールの採用など。さまざまな走行シーンを楽しめる小型・軽量な車体となっており、ABSを標準装備しています。
スズキGSX-S1000Fの最終モデルが発売されたのは、2020年。その後、スズキGSX-S1000GTという後継モデルが2022年に登場することとなります。
スズキGSX-S1000Fの中古車買取相場の目安は、26.1万円~76.7万円(2024年9月20日時点)です。実際の買取額は、車体ごとに異なるさまざまな要素によって決まるため、次に紹介する高価買取のポイントについても事前に知っておくとよいでしょう。
スズキGSX-S1000Fを高く買い取ってもらうためのポイント
スズキGSX-S1000Fは比較的新しいモデルのため、中古車市場に登録されている台数が多くありません。そのため、条件の良い車両は特に高めの買取額が期待できるでしょう。
ここでは、スズキGSX-S1000Fを高く買い取ってもらうために知っておきたいポイントを4つ紹介します。買取査定に出すことを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
ポイント1:型式
スズキGSX-S1000Fの国内仕様モデルの型式は、次に挙げる2種類が存在します。
初代となる2016年式モデルの型式は「GT79A型」、マイナーチェンジを行なった2017年式から、最終モデルとなった2020年式までの型式は、すべて「GT79B型」として扱われます。なお、両型式の仕様に関するおもな違いは、GT79B型が当時の排ガス規制に対応している点です。
スズキGSX-S1000Fの平均取引額から算定する平均買取額の目安を型式別に比較すると、より高値が期待できるのはGT79B型でしょう。前述した仕様の違いや、より高年式で状態の良い車両が多く存在する可能性が高いことが影響すると考えられます。
ただし、年式はあくまで評価項目の一つです。初代モデルのGT79A型であっても、そのほかの条件によってはGT79B型の平均額よりも高い買取査定額が付くケースも十分に考えられるでしょう。
ポイント2:ボディカラー
2020年式の最終モデルまでに、マイナーチェンジを一度行なっただけのスズキGSX-S1000Fですが、カラーチェンジモデルは毎年欠かさず発売されてきました。
スズキGSX-S1000Fの平均買取額の目安をボディカラー別に比較すると、最も高値が付いているのはホワイト系の車両です。
国内仕様のモデルに限定した場合、ホワイトカラーの車両は2020年式の最終モデルに採用された「パールグレッシャーホワイト」のみ。一方で海外仕様のモデルでは、2017年式および2018年式で同様のカラーが採用されています。
ホワイト系に次いで高値が付きやすい傾向にあるスズキGSX-S1000Fのボディカラーは、ブラック系×ブルー系です。「グラススパークルブラック/トリトンブルーメタリック」というカラー名で、国内仕様モデルでは2017年式・2018年式・2020年式に採用されています。
人気の高いボディカラーの車両であれば、買取査定時にプラス要素となるでしょう。
ポイント3:カスタム
スズキGSX-S1000Fでは、車両のカスタムを楽しむライダーも少なくありません。カスタム例の定番として挙げられるのは、ハンドルやマフラーの交換です。また、LEDヘッドライトやパワーコマンダーなどを導入するケースもあるでしょう。
カスタム車両は買取査定時に不利だと思われる方も少なくないようですが、カスタム内容によっては高価買取につながるケースもあります。例えば、フルエキゾーストにヨシムラなどの有名メーカー製のマフラーを使用したり、高価なチタン製のマフラーを使用したりするカスタム車は、プラス査定になることも。加えて、カスタム時に取り外した純正パーツを保管していれば、買取査定額がさらに上乗せされるでしょう。
フルカスタム車の買取を行なう中古車買取業者も存在するため、カスタム内容にかかわらず、まずは相談してみることをおすすめします。
ポイント4:売却時期
スズキGSX-S1000Fの売却を検討しているのであれば、早めに買取査定を依頼しましょう。おもな理由として、実際の相場がゆるやかに下降傾向にあることが挙げられます。また、乗車機会が減っている車両であれば劣化も進みやすいため、少しでも状態の良いうちに売却するのがおすすめです。
前述したように、現時点では中古車登録台数が少ないため、ある程度の需要も見込めるでしょう。今後、供給過多になれば相場はさらに下がると予想されます。