スズキGSX-S1000の特長と買取相場の傾向
2014年のケルンショーで発表され、欧州市場に続き、日本国内でも2015年から発売を開始したスズキGSX-S1000(2016年モデル:型式GT79A)。スーパーバイクGSX-R1000(K5)のストリートモデルであり、高い運動性能を誇る一台です。
エンジンのベースはGSX-R1000としながらも、ラジエターシュラウド・異形ヘッドライト・リアカウルなど、ストリートファイター系でオリジナル仕様のスタイリングが特長的。
カラーリングやグラフィックの変更を経て、2021年にはフルモデルチェンジした新型モデル(2022年モデル:型式EK1AA)が登場します。
外観デザインを一新したほか、ドライブモード選択・ライドバイワイヤなどの電子制御システムを搭載されました。
その後もカラーリングやわずかな仕様の変更はあるものの、2024年時点でも現行モデルとして販売されています。
2024年9月22日時点で、スズキGSX-S1000のメーカー希望小売価格は143万円(税込)、中古車買取相場は30.7万円~92.3万円です。
スズキGSX-S1000を高く買取ってもらうためのポイント
中古バイクの売却を検討する際には、どのような要素が買取額を左右するのかを事前に理解しておくことがおすすめです。ここでは、スズキGSX-S1000の買取査定額を少しでも高くするために知っておきたいポイントを紹介します。
ポイント1:型式
スズキGSX-S1000の国内モデルには、2024年9月時点で以下3つの型式があります。
・GT79A:国内新登場の2016年モデル(初期モデル)
・GT79B:カラー・仕様変更のみの2017~2020年式モデル
・EK1AA:モデルチェンジを行なった2022年式~現行モデル(最新モデル)
一般的なケースと同様にスズキGSX-S1000も、より新しい型式の車両ほど良い車両である可能性が高いため、高い買取査定額がつく傾向があります。
ただし、実際の買取額は、その他多くの要素をかけ合わせて決まるものです。型式が古いからといって、必ずしも低く見積もられるケースばかりではありません。
ポイント2:エンジン
スズキGSX-S1000は、カウルのないネイキッドタイプで、エンジンが剥き出しのような外観をしたバイクです。
エンジンの状態は、中古バイクの買取査定時に重要視されるポイントの一つでもあります。
例えば、5秒ほどセルを回してエンジンがかかることを示す「一発始動」が可能であれば、査定額を上げるプラス要素になるでしょう。
査定時に一発始動させるためには、査定が行なわれる当日にあらかじめエンジンをかけ、暖めておくのが有効です。エンジンをかけるだけでなく、10分ほど走行しておくとより安心できるでしょう。
その他、買取査時のエンジンまわりのチェック項目として以下を挙げることができます。
・吹き上がりが良好か
・アイドリングが安定しているか
・オイル滲みがないか
・エンジンから異音がしないか
ポイント3:カスタム・オプション
車両のカスタムやオプションパーツの追加は、場合によっては買取査定額を上げるケースがあります。プラス要素となりうるポイントは、以下の3つです。
・外した純正パーツを保管していること
・カスタム後、オプション追加後の車両が車検に対応していること
・需要の高いカスタム・オプション内容であること
需要のあるカスタム・オプションの一例は、スライダーやETC、スクリーン(風防)、ステップなどが挙げられます。また、ビームスやヨシムラなど各種有名メーカーのフルエキマフラー・スリップオンマフラーなども人気です。
なお現行モデルであるスズキGSX-S1000には、メーターバイザーやシングルシートカウル、フロントアクスルスライダーやリヤアクスルスライダーなど、販売店で装着可能なアクセサリーパーツもあります。
ポイント4:ボディカラー
国内新登場となった2016年モデル以来、毎年のようにカラーチェンジモデルを展開してきたスズキGSX-S1000。なかには、特別色のモデルも存在しています。
例えば、2017年モデルの「マットブラックメタリックNo.2」は、ツートンカラーのモデルが多いなかで個性を放つオールブラック仕様。
また、2018年モデルで新たに加わった「パールグレッシャーホワイト×グラススパークルブラック」も特別色です。
スズキGSX-S1000の中古車平均買取額をボディカラー別に比較すると、最も高値が期待できるのはブラック系の車両で、次いでブルー系の車両となっています(2024年9月22日時点)。
ポイント5:売却時期
スズキGSX-S1000の売却を検討するのであれば、早めの買取査定がおすすめです。
近年のスズキGSX-S1000の買取相場は、最高額・平均額ともにやや上昇傾向であるものの、最新の型式(EK1AA型)以外、型式別の買取相場はいずれもほぼ横ばいです。よほど状態の良い車両でない限り、現在よりも高い買取額を期待するのは難しいでしょう。
今後さらに新しいモデルが発売されることがあれば、既存モデルの相場は下がるのが一般的です。買取査定に出したからといって必ずしも売却しなければならないわけではないので、まずは買取査定に出してみることをおすすめします。