スズキ GSR750の特長と買取相場の傾向
スズキGSR750は、カテゴリとしてはストリートファイターに分類されるロードバイクです。国内市場での登場は2013年ですが、欧州市場向けには2011年に初登場しました。エンジンには水冷4サイクル直列4気筒DOHC4バルブを搭載しており、迫力ある見た目とサウンドを体感できます。また、エンジンの燃焼効率を向上させることにより、燃費はリッター当たり30kmを実現しています。排気量は749cc、燃料供給装置はインジェクション、タンク容量は17Lです。
エンジンがそれなりに大きいにもかかわらず、全体的にコンパクトで引き締まったデザインなのも魅力です。昆虫のようなスタイル、ヘッドライトカウルやフロントフェンダー、フレームサイドカバーのデザインには近未来感もあります。全長は2,115mm、全幅は785mmです。大型バイクのため車体重量は213kgと少し重めです。また、国内市場向けのものはすべてABSを搭載しており、ブレーキ中でもハンドル操作できるため安全です。
スズキGSR750の買取平均価格は20.7~59.8万円(2024年8月時点)です。2013年における新車価格が94万2,900円だったことを考えると、現在でもそれほど大きく価値が下がっているわけではないことがわかります。過去5年における買取相場価格もおおむね右肩上がりのため、状態が良ければ55~60万円程度で買い取ってもらえる可能性もあります。
スズキ GSR750を高く買い取ってもらうためのポイント
スズキGSR750の売却を考えている方は、以下のポイントについてしっかり理解しておきましょう。
ポイント1:海外車と国内車
先述したように、GSR750には国内市場向けに生産されたものと欧州市場向けに生産されたものがあります。国内市場向けのものと欧州市場向けのものの最も大きな違いは、2012年以前に生産された欧州市場向けのGSR750にはABSが搭載されていないことです。また、欧州市場向けには2016年にも新モデルが発表されており、そのモデルはGSX-R750エンジンを搭載しています。
ただ、欧州市場向けのものと国内市場向けのものの買取価格を比較した場合、それほど大きな違いはありません。欧州市場向けは国内市場向けの2015年式よりは安いものの、2014年式や2013年式よりは高い傾向です。ご自分のバイクがいずれなのかを確認し、相場感を押さえておくとよいでしょう。
ポイント2:GSR750とGSX-S750の違い
2015年に販売を終了したGSR750の新型として2017年に初登場したのがGSX-S750です。GSX-S750は見た目のデザインを先代であるGSR750から引き継いでいるものの、スペックが向上しています。例えば、エンジンはGSR750と同じ水冷4サイクル直列4気筒のDOHC4バルブで総排気量が749cc、最大トルクが80Nm(8.2kgm)/9000rpmですが、最高出力はGSR750の78kW(106ps)/10000rpmよりも大きい83kW(112ps)/10500rpmとなっています。そうでありながら、クランクケース内にベンチレーションホールを追加することでパワーデリバリーのスムーズさや高回転域での振動低減を実現しています。
GSX-S750の新車価格は96万9,840円、買取相場価格は2024年8月末時点で27.4万~71.6万円です。GSR750と比較しても買取相場価格は高い傾向にあります。ご自身のバイクがGSX-S750であるなら、査定の際に伝えておくのがおすすめです。
ポイント3:カラー
2013年に初登場したGSR750は、2014年と2015年にカラーバリエーションを追加しています。2013年初登場時のカラーはトリトンブルーメタリック/パールグレッシャーホワイトとパールグレッシャーホワイト、マットブラックメタリックNo.2の3種類でした。
2014年はこれらに加えてパールビガーブルー/ミスティックシルバーメタリックも発売されました。さらに、最終仕様となった2015年にはホイール色をブラックにしたパールグレッシャーホワイトとロゴをグレーに変更したマットブラックメタリックNo.2がリリースされています。
買取価格から見た場合、カラーによる大きな差異はありません。しかし、マットブラックメタリックNo.2が4種類のカラーのなかでは比較的買取価格が高い傾向です。そのほか、定番色であるトリトンブルーメタリック/パールグレッシャーホワイトも人気があります。これらのカラーのモデルを所有している場合、高く買い取ってもらえる可能性があるでしょう。
ポイント4:走行距離
大型バイクであるGSR750は、走行距離による寿命も比較的長めです。一般的には、5万~8万kmが目安といわれています。とはいうものの、走行距離が短いほうが買取価格も高くなる傾向にあるのは、GSR750も変わりません。
GSR750の場合、走行距離が1万km以内であれば50万円以上の価格で買い取ってもらえる可能性が高いといえます。状態が良ければ5万kmまでで40万円台の買取価格がつくことも珍しくありません。他方、走行距離5万km以上の場合や走行距離が不明な場合、高くても30万円台にとどまることになるでしょう。
走行距離が長い場合は定期的なメンテナンスや屋内保管、定期運転などを心がけましょう。そうすることで良好な状態を維持できます。