スズキ GSR400の特長と買取相場の傾向
2006年5月に登場したスズキ GSR400は、GSX-R600のエンジンをベースに開発された、400ccのDOHC4バルブエンジン搭載のモデル。軽快な走りとスタイリッシュにまとまった外観が特長で、大型な車体が目を引きます。当時の新車価格は78万7,500円と、排気量に対しては高めでした。
2007年2月にモデルチェンジし、特別色の「グラススプラッシュホワイト」が登場。しかし、平成18年排出ガス規制に対応できず、2008年に一度生産終了となります。
翌2009年3月には排出ガス規制をクリアしたモデルが発売され、生産が再開されました。型式は「EBL-GK7EA」に変更され、新車価格は82万9,500円に設定。このモデルチェンジではエンジン効率が向上し、最高出力も強化されています。
スズキ GSR400はその後も2014年まで新しいカラーを展開しながら生産されましたが、平成28年排出ガス規制には対応せず、生産を終了しました。
スズキ GSR400の買取価格は、20万円前後が相場ですが、状態の良いものは30万円以上の価格で取引されるケースもあります。
中古車の買取価格は、13.6万円~42.4万円(2024年9月20日時点)が相場です。車両の状態により買取価格は変動するため、次に紹介するポイントを押さえましょう。
スズキ GSR400を高く買い取ってもらうためのポイント
生産終了したバイクは、中古車市場でしか手に入りません。そのため、状態の良いスズキGSR400には、相場を上回る買取価格が付くケースがあります。
バイクの買取査定では、年式や走行距離が重視されます。しかし、生産終了から年数が経過したバイクは、これらの要素を改善するのは難しく、買取価格が低くなる傾向です。
スズキ GSR400を少しでも高く売却するには、次に紹介するポイントを押さえましょう。
ポイント1:エンジンの状態
査定に出す際、エンジンがかからなかったり、スムーズに動かなかったりすると、査定額が下がる傾向があります。
特に長期間乗っていなかったバイクは、バッテリーが放電されてエンジンが始動しないことがよくあります。また、放置していた期間中、ガソリンがタンク内に残っていた場合、タンクが劣化しているかもしれません。
長らく乗っていない場合は、まずエンジンの状態をチェックしましょう。エンジンが問題なく始動しても、オイル漏れや異常な音がないかを確認し、問題があれば整備してから査定に出すのがおすすめです。
ポイント2:足回りの状態
査定では、タイヤやホイール、ステアリング、サスペンションなどの足回りも重要なチェックポイントです。これらは、バイクの操作性や安全な走行に直結する部分であり、ブレーキ同様に事前に確認しておく必要があります。
足回りのコンディションに問題がない場合でも、汚れやサビがあると見た目の評価が下がります。査定に出す前に、汚れやサビをしっかり取り除き、見た目を良い状態に整えておくのが大切です。
ポイント3:修復歴
どんなに人気のバイクでも、修復歴があると買取額は大きく減少します。過去に修理を必要とする事故に遭ったバイクは、次の買い手が付きづらくなるためです。
なお修復歴とは、事故などによって「フレーム部分に損傷がおよんでいるかどうか」を示す言葉です。フレームに損傷がなければ、事故などがあって修理を行なっても「修復歴あり」にはなりません。
買取予定のバイクに修復歴がある場合は、査定時に隠さず伝えましょう。隠したまま査定を進めても、業者に見抜かれ、悪い印象を与えてしまいます。結果として、交渉が不利になる可能性もあるため、正直に伝えることが大切です。
フレームに損傷があった場合でも、適切に修理し、正確な情報を業者に伝えれば、買取額への影響を最小限に抑えられます。
ポイント4:外観
大きなキズや凹みは、買取価格を大幅に下げる要因となります。修復可能な部分は、査定前に直しておきましょう。
ただし、大きなキズ・凹みの修復は、素人が手を出すとかえって悪目立ちする可能性があります。そのため、大きな修復は専門業者に任せるのが安心です。
また、長期間乗らなかったバイクは、ホコリを被っていたり、サビが出ていたりすることがあります。見た目の印象を良くするためにも、キレイに洗車してから査定に出しましょう。
ポイント5:各種パーツ
バイクに取り付けられている各種パーツの動作確認も重要です。ライトやメーターが正常に動くかをチェックし、不具合があれば原因を突き止めて修理しておきましょう。
また、カスタムを楽しんでいたバイクを手放す場合もありますが、カスタムは好みが分かれるので、必ずしもプラス評価されるとは限りません。場合によってはマイナス評価の要因にもなるため、カスタム車を売る際は注意が必要です。
GSR400のように生産終了しているバイクは、純正パーツの入手が困難な場合もあります。純正パーツがない状態だと、買取額が下がるおそれがあるため、カスタムしていた場合は査定前に純正パーツに戻すことをおすすめします。
純正パーツに戻すのが難しい場合は、無理にカスタムパーツを外さず、純正パーツと一緒に査定に出しましょう。純正パーツが残っていれば、カスタムによるマイナス評価を軽減できる可能性があります。
ポイント6:整備記録
バイクをこまめにメンテナンスし、整備記録を残していた場合、査定時にはその記録も提示しましょう。どれくらいの頻度で、どのようなメンテナンスを行なっていたか正確に伝えられるため、査定で良い印象を与えられます。