スズキ アドレスV100の特長と買取相場の傾向
1991年に登場したスズキ アドレスV100は、最高出力9.0PSの2サイクル単気筒エンジンを搭載したミドルクラススクーターです。
外観は1990年10月発売のスズキ アドレスVと共通のデザインですが、排気量は100ccにアップしており、2人乗りも可能。収納スペースも大きく取られ、フルフェイスヘルメットをしまうことも可能です。フューエルタンクは4.8Lと、長距離走行をする人にとってうれしい仕様で、乗り心地も考えられた設計が魅力でした。
スズキ アドレスV100は登場以来、モデルチェンジを繰り返していますが、どのモデルも80kg前後とコンパクトな車体が使いやすい原付二種スクーターです。2000年7月にはスズキ創立80周年を記念した80周年記念モデルを発売し、2002年12月には二輪車事業への進出50周年を記念した50周年記念車を販売しています。
80周年記念モデルはシルバー系に青みが加わった専用車体色「グレイシャル ブルー シルバー メタリック」を使っており、シルバー塗装のホイールがスポーティな印象を与えます。
そして、50周年記念車は高級感のある黒の車体に、ゴールドの外観部品が目を引くデザイン。シート部分は茶色と黒のツートンカラーでシックにまとめ、トランク内やメーターの文字盤にはエンジ色を使っています。
スズキ アドレスV100の1991年当時の新車価格は19.9万円でした。中古車の平均買取相場は~9.4万円(2024年8月30日時点)となっていますが、年式や走行距離、コンディションによっても価格は変動します。
スズキ アドレスV100を高く買い取ってもらうポイント
スズキ アドレスV100を高く買い取ってもらうには、いくつかのポイントが存在します。少しでも高値で買い取ってもらえるように、以下で紹介するポイントを押さえておきましょう。
ポイント1:年式
バイクの買取では、基本的に年式が新しいバイクのほうが有利です。
一般的に、原付バイクの買取価格は、所有期間が1年たつごとに1万円ほど価値が下がるといわれています。買取に出すかどうかを決めかねているうちに年数がたつと、さらに買取額が下がることになりかねません。
スズキ アドレスV100を高く買い取ってもらいたいなら、年式が古くならないうちに売却を決めましょう。
ポイント2:走行距離
排気量の小さい原付バイクは、自動二輪と比べるとエンジンの消耗が早く、バイクの買取額に影響する走行距離も短い傾向があります。
原付バイクの買取額に大きな影響が出始める走行距離は、1万kmが目安とされています。そのため、中古で原付バイクを購入する人は走行距離1万kmまでを目安にして選ぶケースが多く、その半分の5,000km程度までであれば高額査定を狙える可能性があります。
目安が5,000kmや1万kmと聞くと、思ったよりも短く感じるかもしれません。しかし、原付バイクで長距離移動することはあまり多くないため、走行距離が5,000kmや1万kmに達するまでには時間がかかるでしょう。
ポイント3:エンジンの状態
エンジンはバイクの心臓部ともいえるため、スムーズに始動するかは、どのバイクでも買取時に重視される要素です。買取査定に出した際、エンジンがかからないと問題のある車両とみなされるおそれがあります。
日常的に乗っていたアドレスV100であれば、エンジンは問題なく始動するでしょう。しかし、しばらく乗っていなかった場合は、バッテリー上がりを起こして、エンジンがかからないかもしれません。キックスタートや押しがけ、ブースターケーブルでの始動を試したり、バッテリーを充電したりして対処しましょう。
自分で解決できない場合は、買取査定に出す前に専門店に相談して対処法を考えます。安価な修理費用で改善できるなら、直してから買い取ってもらったほうが高額買取を期待できるかもしれません。
また、アクセルを回したときの吹き上がりに問題がないかも確認し、エンジンの状態を整えてから買い取ってもらいましょう。
ポイント4:外観
外観の状態は、原付バイクの買取価格に影響します。ホコリを被ったまま、汚れが付いたままの状態では、大切に扱われていなかったように思われてしまうでしょう。買取査定を受ける前は丁寧に洗車し、きれいな状態で査定してもらうことが大切です。
ただし、外観をきれいにするためとはいえ、キズや凹みなどは安易に修理しないほうが無難です。高い費用をかけてキズや凹み修理しても、買取額に反映されるとは限りません。軽微なキズだからと市販の研磨剤で磨くと、かえって見た目を悪くするおそれもあります。
無理な修理をせず、丁寧に洗車する程度にとどめて査定に出しましょう。
ポイント5:ボディカラー
アドレスV100には、特別感のあるカラーリングが特徴の80周年記念モデルや50周年記念車が存在しました。
走行距離やエンジンの状態に大きなマイナス点がなく、見た目もきれいに保たれている状態であれば、限定カラーが評価されるケースもあるでしょう。
ポイント6:シーズン
バイク需要が高まるシーズンを狙って買い取ってもらったほうが、高額での買取が期待できます。バイクの需要は春から夏にかけて高くなり、冬に減少します。
これは、春先は4月からの新生活に向けてバイクを購入する人が、夏はお盆休み・夏休みにバイクで遠出を考える人が増えるためです。バイク専門店は需要を見越して買取を強化するため、春から夏のシーズンを狙うほうが、相場より高く売れる見込みがあるでしょう。