スズキ アドレス110の特長と買取相場の傾向
スズキ アドレス110は、1987年に発売されたアドレスシリーズの第2世代のミドルクラス車として、1998年に初期モデルがリリースされました。100cc 2サイクルのパワフルなエンジンが特徴で、同クラスのスクーターとしては大ぶりの12インチタイヤを採用しています。
スズキ アドレス110の魅力は、何といっても安定感の高さと快適な乗り心地でしょう。走行時の風雨を低減するウインドシールド仕様になっており、悪天候でも走行しやすいスクーターです。さらに、シート下の収納スペースは27Lと大容量で、大荷物でも難なく運べます。
スズキ アドレス110は日常生活での使い勝手を考慮して製造されましたが、2003年式でいったん生産中止となりました。その後、2015年に満を持して登場したのが、グローバルモデルのスズキ アドレス110です。110ccの空冷4サイクル単気筒エンジンが搭載され、デザインはよりスタイリッシュかつコンパクトになり、海外でも通用する引き締まった印象に仕上がっています。
以降、2016年にシートの表皮などを変更し、2018年には排出ガス規制適合を目的としたマイナーチェンジが行なわれました。2020年には前後連動式ブレーキ(コンバインドブレーキ)が装備されて、安全性能が向上した2021年式が登場しましたが、2022年で生産終了となっています。
スズキ アドレス110は、生産が終了した今でも人気の車種です。とはいえ、新車価格は1998年式が23.9万円、2015年式が20.52万円とリーズナブルであり、中古市場における価格も比較的低い傾向にあります。状態や年式にもよりますが、平均買取相場は1.4万円〜15.6万円(2024年8月30日時点)です。
スズキ アドレス110を高く買い取ってもらうためのポイント
スズキ アドレス110をより高い価格で売却するには、以下の6つのポイントを押さえることが大切です。ここでは、それぞれのポイントを解説します。
ポイント1:グレード
スズキ アドレス110は、2022年にスペシャルカラーを採用した「スペシャルエディション」をリリースしています。
また、型式は1998年〜2003年に販売されていた「CF11A型」と、2015年〜2022年の「CE47A型」の2パターンです。平均買取価格で比較すると、スペシャルエディションが含まれるCE47A型のほうが高値で取引されています。
ポイント2:年式
スズキ アドレス110は1998年式を皮切りに、マイナーチェンジされた2000年式を経由して、2003年式でいったん生産が中止されます。その後、2015年式が4ストロークモデルとして登場し、翌年にシート表皮のデザインを変更した2016年式がリリースされました。
続いて、排ガス規制対応のためのマイナーチェンジを受けた2018年式、カラーチェンジをして4色展開になった2020年式が登場します。最終的には2022年式のスペシャルエディションで生産終了となりました。
型式同様、年式で比較しても新しいものほど高値で取引される傾向にあります。
ポイント3:走行距離
一般的に、バイクは走行距離の短いほうが高値で買い取ってもらえます。また、先述したように、買取価格は年式が新しいものほど高くなりがちです。
バイクの寿命は、走行距離と年式を踏まえて考えるとイメージしやすいでしょう。できるだけ走行距離が伸びないうちに売却することが、高く売るためのポイントといえます。
ポイント4:ボディカラー
スズキ アドレス110は、年代ごとにさまざまなカラーリングが登場しています。そのなかでも人気の高いボディカラーは、スペシャルエディションで採用された特別カラー「マットセレネゴールドメタリック」と「キャンディマックスオレンジ」です。
特に、落ち着いた印象の「マットセレネゴールドメタリック」は、女性やおしゃれにこだわる方に好まれそうです。
いずれも定価は通常モデルと変わりません。しかし、スズキ アドレス110の「スペシャルエディション」としてリリースされたモデルのため、バイク専門店によっては高価買取の対象になる可能性があるでしょう。
ポイント5:状態
バイクの買取相場は、劣化の度合いが軽いものほど高価買取がされやすくなります。特にポイントとなる箇所が、エンジンの音や動作の安定性、外装の破損、サスペンションの沈み具合などです。
これらは、タイヤやブレーキパッドのように劣化しても交換で対処できるパーツとは異なり、バイクの機能自体に影響する箇所のため、買取価格に大きく影響します。
ポイント6:修復歴の有無
バイクや車は、事故歴があると買取価格は下がるケースが一般的です。バイクの場合、一般社団法人自動車公正取引協議会の「二輪自動車公正競争規約集」によって、フレームに修復歴がある場合は「有」と表示するように義務付けられています。
中古バイクを購入する方にとって、修復歴の有無は購入を判断する際の重要なポイントです。たとえ事故をしたことがなくても、修復歴があれば査定価格が下がる可能性があります。
スズキ アドレス110の買取価格を上げるための必須事項
スズキ アドレス110を売却するにあたって、買取価格を上げるためには以下の必須事項を満たすことが大切です。ここでは、3つのポイントを解説します。
売却前に洗車をする
バイクの買取価格は、新品に近い状態のものほど高くなります。例えば、古い年式のスズキ アドレス110でも、汚れているものよりきれいに洗車されている車体のほうが高価買取されやすいでしょう。
できるだけ査定時の心象を良くするためにも、売却前には洗車をすることが大切です。車体を磨くだけでも、査定額が変わる可能性があります。
売却する時期を選ぶ
一般的に、バイクは新生活が始まる3〜4月や、夏休み前・ボーナスの支給が重なる6~7月に需要が高まります。バイク専門店でも、在庫を用意する必要があるため、売却をするチャンスといえるでしょう。
一方で、12~2月の寒い冬はバイクの需要が減り、バイクの価格も下がります。このように、バイクの買取価格は時期によって変動するので、高価買取が期待できるタイミングを逃さないようにしましょう。
純正パーツを用意する
カスタムは、バイクを楽しむ方法の一つです。しかし、自分の好きな仕様がほかの人にも好まれるとは限りません。場合によっては、カスタマイズされたバイクを避ける人もいるでしょう。
こうした状況を踏まえると、売却時はノーマルな状態に戻しておくことが大切です。自分で戻すのが難しい場合は、バイクと一緒に純正パーツを持ち込むとよいでしょう。