スズキ GT380の特長と買取相場の傾向
スズキ GT380は4本マフラーによる重量感とシンメトリーな外見で、500ccクラスに匹敵する性能・風格を持ち、「サンパチ」の愛称で親しまれたバイクです。エンジンは2サイクル空冷3気筒、水冷式に匹敵するスズキ独自のラムエアーシステムを採り入れて冷却効果を高めています。燃費性能の良さと燃料タンク容量の大きさから、遠出にも適したバイクでした。
1978年モデルまで展開しており、現在は生産終了しています。初登場の1971年から50年以上の歴史あるバイクですが、現在も高く買い取られるケースがあり、今なお愛されている様子がうかがえます。
新車価格は初期の前輪ドラムブレーキ仕様のもので245,000円、のちに登場した前輪ディスクブレーキ仕様のモデルが260,000円でした。買取価格としては31.9万円~230.2万円(2024年9月20日時点)が相場です。大切に乗り続けた状態の良いスズキ GT380であるなら、高値が付く可能性もあるでしょう。
スズキ GT380を高く買い取ってもらうポイント
生産終了した古いバイクは、買取に出しても値段が付かないのではと思うかもしれません。しかし、古いバイクでも走行に支障がなければ、買い取ってもらえます。
また、不具合があったり、故障して動かなかったりする場合も、分解してパーツを利用する、再生資源として活用するなどの目的で買い取ってもらえるケースはあります。
以上を踏まえたうえで、次に挙げるポイントを押さえれば、より高く買い取ってもらえる可能性が高まります。
ポイント1:需要の高まる時期に買い取ってもらう
近年発売したバイクは「新しさ」が価値基準に含まれるため、型落ちや年式落ちしないうちに早く買い取ってもらったほうが買取額を期待できます。しかし、古いバイクは「新しさ」の面では価値がありません。型落ち・年式落ちによる価格の変化はあまり気にする必要がないため、早急に買取を決めず、需要の高まる時期に買い取ってもらいましょう。
一般的にバイクの需要が高まる時期は、春先から夏にかけてです。春からの新生活に向けて、生活の足が欲しい人や、ゴールデンウィーク・夏休みといった長期休暇にツーリングを楽しみたい人などがバイクを購入するため、買取需要も高まります。
ポイント2:買取価格の相場を知っておく
買取価格の相場を把握していないと、業者が提示した買取額が適当かを判断できません。また、査定時に希望価格を聞かれても的確な金額を伝えられず、安く買い取られてしまうおそれもあります。
提示された金額が適当か判断して業者と交渉するためにも、買取価格の相場を調べましょう。買取価格はインターネットでも簡単に調べることが可能です。買取事例を詳しく紹介しているサービスもあり、どのような点が買取時に評価されているか知ることができます。
ポイント3:複数の業者から相見積もりを取る
買取価格の相場を把握したら複数の買取業者に査定してもらい、相見積もりを取りましょう。
査定時に何を重視し、どの程度金額に反映するかは、業者ごとに異なります。最初に査定を受けた業者が出した買取価格が、相場に合った金額とは限りません。最初から1社に絞ってしまうと、不本意な金額で買い取ってもらう結果になることもあります。面倒でも複数の買取業者に査定してもらい、高く買い取ってもらえる業者と契約しましょう。
また、買取業者側も競合相手がいるとなれば、交渉に応じてくれやすくなる可能性があります。人気の高い車種であれば買取台数を増やしたい、中古販売の目玉にしたいと考え、買取価格を上乗せしてくるでしょう。交渉時の材料としても、相見積もりは重要です。
ポイント4:純正パーツをそろえる
もしもスズキ GT380をカスタムしているなら、純正パーツをそろえた状態で買取に出しましょう。高価なカスタムパーツを付しているからといって、買取査定でプラス評価されるとは限りません。基本的には、純正パーツがそろっているほうが好まれます。手元に純正パーツが残っているなら、一緒に査定へ出しましょう。
なお、純正パーツが手元に残っていない場合、無理に買い戻す必要はありません。買取額の上昇分がパーツをそろえるためにかかった費用を上回るとは限らないため、純正パーツがない場合はそのままの状態で買取に出します。
ポイント5:査定を受ける前は洗車と整備をしておく
買取査定を受ける際は、最初の印象も大切です。汚れた外観をしている、あるいはエンジン始動がスムーズでないバイクは、メンテナンスが行き届いていない印象を与えます。一方、きれいな外見を保ち、エンジンの始動にも問題がないバイクであれば、古くても好印象です。
高く買い取ってもらえる要素がそろっていても、見た目や整備状態が悪いと不具合への警戒から買取価格が下がる可能性が高まります。査定を受ける前は洗車して外観をきれいにし、エンジンが問題なく始動するか確認しておきましょう。サビ取りやワックスがけもできると良いですが、本体を傷付けないよう注意が必要です。
エンジンがかからない場合、バッテリー上がりやキルスイッチのオフ、ガス欠など簡単に改善できるなら直してから査定を受けます。しかし、エンジン自体が故障している場合は、無理して修理には出す必要はありません。修理費用以上に買取価格が上乗せされるとは限らないため、不具合を伝えたうえで査定に臨むほうがよいでしょう。