スズキ GSX-R750の特長と買取相場の傾向
スズキのGSX-R750は、世界的なレースでも活躍するワークスマシンの技術を反映させ、1985年に登場したスーパースポーツバイクです。ワークスマシンで走りたいというニーズに応えて登場しました。
アルミ合金製のマルチリブや角形フレーム、先進的な油冷エンジンの採用で、車両を軽量化させています。他車の750ccクラスのバイクが200kgを大幅に超えていたなかで、179kgという軽さを実現していました。
1988年には初めてフルモデルチェンジし、新たに設計したアルミフレームで剛性が向上。エンジンも高回転型へ進化して冷却効率がアップし、空気抵抗を低減させたカウリングの採用やホイールベースのコンパクト化など、細部にわたって強化されました。
1990年には足回りの強化、1992年には水冷式エンジンへの変更と、フルモデルチェンジのたびに技術の粋を結集させてきたGSX-R750ですが、国内仕様車の生産は1998年モデルを持って終了。以降は2018年まで、輸出車としての生産が続きました。2015年には登場から30周年を迎え、長きにわたって愛されたバイクです。
1985年当時の新車価格は78万円、国内仕様最後のモデルとなった1998年モデルで新車価格は102.8万円です。中古車の買取価格は14.7万円~112.5万円(2024年8月9日時点)が相場ですが、年式や走行距離、バイクの状態などで大幅に変化します。
スズキGSX-R750を高く買い取ってもらうポイント
スズキGSX-R750を高く買い取ってもらうため、次に紹介するポイントを確認しましょう。特に整備状態やカスタムについては、見落とすと買取額が下がる可能性があるポイントです。
ポイント1:年式
同じ車種でも、新しい年式のほうが高く買い取ってもらえるケースが一般的です。年式だけで買取額が決まるわけではありませんが、同じ条件でも年をまたいで1年落ちするごとに買取額は下落します。
買い取ってもらうか迷っているうちに年をまたぐと、高価買取の機会を逃すことになるかもしれません。高く買い取ってもらうには、早めの決断が大切です。
ポイント2:走行距離
走行距離も、バイクの買取額を決める重要な要素です。走行距離が短いほど買取額への影響は少なく、長いほど大きくなります。
走行距離が5,000kmまでで十分に整備されたバイクであれば、買取額の減額はほとんどなく、高く評価される可能性があるでしょう。以降は1万kmごとにマイナス評価が加わり、買取額への影響が増します。5万kmまで達すると大幅に減額される可能性が高まり、10万kmにもなると買取額が付かないケースもあるようです。
高く買い取ってもらいたいなら、走行距離が買取額に与える影響が大きくなる前に手放すのがよいでしょう。
ポイント3:整備状態
バイクの年式や走行距離に高価買取される要素がない場合、整備状態が高く買い取ってもらううえでのポイントとなります。定期的に整備し、メンテナンスの行き届いたバイクであれば故障リスクが少ないため、高く買い取ってもらいやすいでしょう。
特に、エンジンがかかるかは重要なポイントです。しばらく乗っていなかったバイクは、バッテリー切れやキャブレターの目詰まりを起こし、エンジンがかからなくなっている可能性があります。査定に出す前は必ずチェックし、スムーズにエンジンが始動できる状態にしておきましょう。
また、バイクの価値を下げないためには、こまめなメンテナンスが大切です。バイクに乗る頻度が少ない方は、時折エンジンだけでもかけるようにしましょう。また、雨風の影響を抑えるために保管時はシートで覆うことも必要です。
ポイント4:カスタムの有無
バイクを買取に出すときは、純正パーツをそろえましょう。気に入っているカスタムでも、ほかの方が好むとは限りません。人気のカスタムパーツを使っている場合はプラス評価される可能性もありますが、基本的には純正パーツがそろっているほうが高く買い取ってもらえます。
カスタムを楽しんでいた場合は、純正パーツに戻してから買取に出しましょう。純正パーツへ戻せないなら、手もとにある純正パーツも一緒に買い取ってもらうと、買取額への影響を抑えられるでしょう。
バイクをカスタムするなら、いずれ買取に出すことを考慮し、純正パーツも手もとに残して保管することをおすすめします。
スズキGSX-R750を買い取ってもらうときの注意点
より高く買い取ってもらうため、買取査定の前は丁寧に洗車し、事故歴・修復歴などの重要な情報は正直に伝えましょう。また、買取査定は複数の買取業者に依頼し、比較検討したほうが、高く買い取ってもらいやすくなります。
買取査定の前は丁寧に洗車する
買取査定に出すうえで第一印象は重要です。丁寧に洗車され、きれいな状態を見せたほうが、日頃から丁寧に扱われていたバイクとして評価されやすくなります。
一方、高く買い取ってもらえる要素がそろっていても、汚れたバイクでは大切に扱われていないと思われ、不具合への警戒から買取額を低く提示されるおそれがあります。
水洗いして拭き取り、バイクに貼り付けたステッカーを取り除くだけでも構いませんが、余裕があれば洗剤で洗っておきましょう。サビ取りやワックスがけも行なえば、よりきれいにできますが、やり過ぎに注意しましょう。
事故歴や修復歴は正直に伝える
事故歴・修復歴のあるバイクは、買取額が下がる可能性が高いでしょう。しかし、だからといって、買取査定を受ける際に事故歴や修復歴を伝えないのはおすすめできません。
買取業者もプロの目線で細かく見るため、事故歴や修復歴の有無は見抜かれます。意図的に隠していたように見られれば心証が悪くなり、買取額に悪い影響を与えます。そのため、事故歴・修復歴がある場合は、正直に伝えることが得策です。
ただし、バイクはフレームなどの基幹部分を修理している場合に「修復歴あり」となるのであって、修理したバイクすべてが「修復歴あり」になるわけではありません。
買取業者から信用を得て、良い条件で買い取ってもらうために、バイクに関する情報を正確に伝えましょう。
複数の買取業者で買取価格を比較する
高く買い取ってもらいたいなら、複数の買取業者で査定し、買取価格を比較することも大切です。1社だけでは出された査定額が適切な金額か判断できません。複数の買取業者に査定してもらい、買取額を比較したうえで、どの業者を利用するか検討しましょう。
買取業者側も競合相手がいると知れば、提示した金額に上乗せしてくる可能性があります。価格交渉の材料としても、複数の業者による買取価格の比較は必要です。