スズキGSX1400の特長と買取相場の傾向
スズキGSX1400は、国産ネイキッド最大クラスとなる1,401ccの大排気量エンジンを搭載し、2001年に販売を開始しました。
スズキが長年継承してきた油冷式エンジンにフューエルインジェクションシステム(電子式燃料噴射装置)を組み合わせたことや、放熱性・低振動性を向上させるために二次バランサー・メッキシリンダー・鍛造ピストンなどを内部に搭載していることが大きな特長です。
また、発売当時の同クラスでは唯一となる6速ミッションや、左右2本出しのマフラー、シート下の大容量収納スペースなどが装備されており、魅力の多いモデルといえるでしょう。
2003年のイモビライザー装備、2005年には集合マフラー採用による軽量化とマッピング変更のマイナーチェンジが行なわれたものの、基本的な構成に大きな変化はありませんでした。2008年の最終モデルは、GSX1400の特別・限定仕様であり、スズキの油冷エンジン搭載マシンとしても大きな区切りの一つとなりました。
スズキGSX1400の中古車買取相場は、26.6万円~77.7万円(2024年9月20日時点)です。実際の査定額の開きは、次に紹介するさまざまな項目において、車両ごとの条件が大きく異なることで生じます。
スズキGSX1400を高く買い取ってもらうためのポイント
2008年モデルを最後に、絶版車となったスズキGSX1400。新車を販売していた当時の定価は99万8,000円と、比較的高額でした。
中古バイク市場では、人気が高いこと、また流通数が標準的であることなどから、相場は安定しています。状態が良好な車体であれば、特に高い買取額が期待できるでしょう。
ここでは、スズキGSX1400を高額買取してもらうためのポイントを紹介します。
ポイント1:年式
同一モデルの中古車買取額は、年式が新しいほど高額になるのが一般的です。特別な事情がない限り、高年式であるほど車体の劣化が少なく、状態の良い車両である可能性が高いことがその理由でしょう。
スズキGSX1400も例外ではなく、実際の平均買取額を年式別に比較すると、最も高値となっているのは最終モデルの2008年式であることがわかります。
なお、年式と平均買取額は必ずしも比例するわけではなく、そのほかのさまざまな条件によって逆転することも珍しくありません。買取額を決める多くの評価項目の一つである点を覚えておくとよいでしょう。つまりは、たとえ低年式であっても、高年式のモデルよりも高い買取額が付く可能性があるということでもあります。
ポイント2:状態
年式や走行距離にかかわらず、車体の状態が良好な場合には、高価買取の対象となるケースも珍しくありません。良好な状態の具体例として、以下のようなポイントが挙げられます。
・同年式のほかの車体と比較して傷やサビなどが少ない
・エンジンの始動時、走行時に大きな問題がない
・転倒歴や事故歴がない
・ワンオーナーである
車体の状態が良好であれば、平均的な相場よりも高い買取額が期待できる一方、状態が不良であれば査定額を大きく下げる要因にもなるため注意が必要です。場合によっては値段が付かず、買取を断られるケースもあります。
ポイント3:カスタム
オリジナルモデルに一切手を加えていないフルノーマル車は、車体の状態によるものの、高い査定額が期待できる条件の一つです。ただ一方で、矛盾するようですが、多くのカスタムを施した車両も場合によっては高価買取の可能性があります。
カスタム車が高く評価されるケースの一例として挙げられるのは、人気の高い有名メーカー製のパーツを使用している場合です。スズキGSX1400では、アールズギア製ワイバン、フルエキゾーストマフラー、オーリンズやハイパープロなどのリアサスペンションを装着していることが多いでしょう。
さらに、汎用性が高く扱いやすいという理由で、ガーミン製のナビゲーションやヘプコ&ベッカーのパニアケース、ETCなども、査定額を上げるプラス要素となります。
買取査定時には、現在使用していないカスタムパーツやメーカー純正パーツなども一緒に持ち込むようにしましょう。買取業者によっては、装着していないパーツの価値も含めた査定額を提示してくれるはずです。
ポイント4:限定車
スズキGSX1400には、いくつかの限定仕様車が存在します。
2005年に発売されたスズキGSX1400Zは、限定色「パールネブラーブラック」と集合タイプの排気管を採用した特別・限定仕様車です。
また、同2005年発売のヨシムラの50周年を記念したアニバーサリーモデルは、販売数50台の貴重なモデル。ライダーにとっての操作性の高さを重視し、足まわりと操作系をメインにパーツ変更やセットアップが行なわれています。
さらに、スズキGSX1400の最終モデルとなった2008年式は、スズキのレーシングカラーを彷彿とさせるブルー×白の限定色を採用した特別仕様車です。
これらの限定仕様車は、査定額を上げるポイントになり得るものですが、買取業者によって評価に差が生じることも考えられます。より高く買い取ってもらうためには、複数の業者に買取査定を依頼するとよいでしょう。