ヤマハ XSR900の特長と買取相場の傾向
ヤマハ XSR900は、2016年に初登場したネイキッドバイクです。2014年に登場したヤマハ MT-09をベースモデルとしており、外観はレトロであるにもかかわらず、先進的かつハイスペックである点が特長です。
エンジンはヤマハ MT-09と同じく、水冷4ストローク直列3気筒DOHC4バルブを搭載しており、燃料供給方式にはフューエルインジェクションを採用。トラクションコントロールシステムやアシスト&スリッパークラッチ、ABSなども標準装備しています。外観はヤマハの伝統を受け継ぐクラシックなデザインで、「The Performance Retro-ster」をコンセプトとしています。シート下にあるアルミプレートやコックピットから見えるXSRロゴなど、細部にまでこだわりが反映されているところも魅力です。
ヤマハ XSR900の平均買取相場は25.4万~90万円です(2024年8月30日時点)。新車登場時の本体価格が96.5万円、2024年モデルの本体価格が114万円であることを考えると、状態によってはかなり高い買取価格になることがわかります。
過去5年間における買取価格の推移も右肩上がりとなっており、2024年9月13日時点では前年比9%増、2021年との比較では16%増です。
ヤマハ XSR900を高く買い取ってもらうためのポイント
ヤマハ XSR900を少しでも高く買い取ってもらうためには、以下のポイントを押さえておくことが大切です。
ポイント1:型式
ヤマハ XSR900には3つの型式があります。初登場時のEBL-RN46J型と2018年のカラーチェンジ後の2BL-RN56J型、2022年フルモデルチェンジ後の8BL-RN80J型です。
EBL-RN46J型のスペックは排気量845cc、最高出力81kW/110PS、最高出力回転数9,000rpm、最大トルク88N・m/9kgf・m、最大トルク回転数8,500rpm。燃費は時速60kmで1L当たり27.3kmとなっています。また全長は2,075mm、全幅は815mm、シート高は830mmです。
2018年モデルはメーカーリリースではカラーチェンジだったものの、排ガス規制に適応するために車両とエンジンが変更されました。新しい型式となった2BL-RN56J型のスペックは、排気量は同じく845ccでありながら最高出力85kW/116PS、最高出力回転数1万rpm、最大トルク87N・m/8.9kgf・m、最大トルク回転数8,500rpmに。燃費は時速60kmで1L当たり29.4kmに向上しました。車両サイズは以前と同じく全長2,075mm、全幅815mm、シート高830mmです。
2022年には、新たな排ガス規制をクリアするためにフルモデルチェンジが行なわれ、型式が8BL-RN80Jになりました。スペックは排気量が888ccになったほか、最高出力88kW/120PS、最高出力回転数1万rpm、最大トルク93N・m/9.5kgf・m、最大トルク回転数7,000rpmに。燃費は時速60kmで1L当たり31kmです。車両サイズは全長2,155mm、全幅790mm、シート高810mmとスリムになりました。さらに、アルミデルタボックスのフレームが採用されたほか、カラー液晶メーターなども実装されています。
2024年9月13日時点における型式別の平均買取価格を見ると、EBL-RN46J型が65万円、2BL-RN56J型が69.5万円、8BL-RN80J型が99万円です。これらの金額を見ると、新しい型式であるほど高価買取が期待できると考えられるでしょう。
ポイント2:走行距離
一般的に、バイクの売却においては、走行距離は短いほうが査定において有利になるとされています。それは、ヤマハ XSR900においても変わりません。
実際に、2024年9月13日時点におけるヤマハ XSR900の走行距離別の平均買取価格は、5,000km未満で97.1万円、5,000~1万kmで85.9万円、1万~2万kmで70.5万円となっています。走行距離が3万km以上になると、平均買取価格は50万円台にまで下がってしまうことに。
そのため、売却を考えている方は、まだ走行距離が短いうちに査定に出すことをおすすめします。
ポイント3:ボディカラー
ヤマハ XSR900には、さまざまなカラーバリエーションがあります。初登場時のカラーはマットグレーメタリック3とグレーイッシュブルーメタリック4の2色でした。同年には受注限定生産で特別カラーのライトレディッシュイエローソリッド1が登場したほか、2019年にはブラックメタリックXが、2020年にはラジカルホワイトが登場。さらに、2022年にはブルーメタリックC、2024年にはシルキーホワイトというニューカラーも登場しています。
2024年9月13日時点におけるカラー別の平均買取価格を見ると、最も高いのはブルー系で93万円です。ブラック系も人気があり、平均91.4万円で取引されています。
ポイント4:状態
車両の状態が良いほど査定価格も高くなることは、いうまでもないでしょう。ヤマハ XSR900の場合、新車や新車とほぼ変わらない状態であれば、平均100万円前後の買取価格になっています(2024年9月13日時点)。一方、傷やへこみ、エンジンの状態などによっては、40~50万円台にまで買取価格が下がることも。
目立つ傷やへこみなどがある場合には、あらかじめ修復しておきましょう。また、エンジン関連のメンテナンス記録があると査定において有利に働くことがあります。