ヤマハMT-25の特長と買取相場の傾向
ヤマハMT-25は「大都会のチーター」をコンセプトとして2015年に登場したモデルです。当時のヤマハは共通のエンジンと車体を用いてバリエーションを広げる、プラットフォーム展開を実施していました。
その一環として、YZF-R25をベースとして開発されたのがヤマハMT-25です。ヤマハMT-25とYZF-R25のおもな違いは、カウルとハンドルにあります。カウルについて、ヤマハMT-25はネイキッド仕様ですが、YZF-R25はフルカウルモデルでした。また、ハンドルはヤマハMT-25のほうが幅広で、ストリート向きとなっています。
ヤマハMT-25のエンジンにはYZF-R25と同じ249cc水冷4ストローク並列2気筒が搭載され、中高回転域の力強さが特徴的です。
前後のサスペンションもYZF-R25と同じセッティングで、路面追従性に優れています。デザインはMTシリーズ共通のマスフォワードシルエットで、タンク本体からニーグリップ、ラジエターシュラウドまでが1つの塊のように感じられるでしょう。165kgという軽量な車体設計のおかげで、軽快なハンドリングが可能な点も大きな魅力です。
上記のとおり、俊敏さを思わせるマスフォワードシルエットのボディに、市街地でも高い走行性を発揮する性能が詰め込まれたヤマハMT-25。まさにコンセプトどおりのバイクといえます。
なお、同モデルは複数回のカラーチェンジやマイナーチェンジを実施しながら現在も販売を続けており、買取相場は1.9万円~34.1万円(2024年9月20日時点)程度です。
ヤマハMT-25を高く買い取ってもらうためのポイント
次に、ヤマハMT-25の査定額を上げるために押さえるべきポイントを3つ紹介します。
ポイント1:モデルチェンジ
一般にバイクのモデルチェンジが実施されると、旧モデルの買取価格は下がる傾向にあります。これは新モデルに人気が集中し、旧モデルの需要が少なくなるためです。
また新モデルに乗り換えるユーザーが増え、中古市場に旧モデルの供給が増えるのも一つの要因といえるでしょう。そのためモデルチェンジ前のタイミングで売却することで、高値で買い取ってもらいやすくなります。
具体的には、モデルチェンジの告知があった時点で売却するのが最適でしょう。前述のとおり、実際に新モデルが発売されてからでは需要が減り、買取価格が下がってしまう可能性があります。
ただしマイナーチェンジの場合、買取価格への影響をそれほど心配する必要はありません。ヤマハMT-25の場合、大きなモデルチェンジは実施しておらず、以下のタイミングでマイナーチェンジを実施しています。売却を検討する際の参考にしてください。
・2020年
前年に実施されたYZF-R25のマイナーチェンジを受け、ヤマハMT-25も外観を変更しています。また、剛性に優れた倒立フロントサスペンションを採用したことで、STOP&GOの多い市街地でも機敏な走りが可能となりました。
前後フラッシャーランプとテールランプにLEDが採用されたほか、ABSが標準装備となったのも2020年モデルからです。なお、2020年式の買取相場は26.6万円~33.5万円(2024年9月20日時点)程度です。
・2022年
本来のエンジン性能を維持しつつ、2020年の排ガス規制に適合させるというマイナーチェンジが実施されています。さらに、滑らかで素早いシフトアップ操作を可能とするクイックシフターがアクセサリー設定となりました。
また、カラーリングとグラフィックの変更もこの年に行なわれています。2022年式の買取相場は、35.8万円~37.9万円(2024年9月20日時点)程度です。
ポイント2:年式
バイクの買取価格は、一般に年式が古くなるほど下がります。少しでも高く買い取ってもらいたいなら、なるべく早く売却したほうがよいでしょう。
ただここで注意したいのは、「年式が新しいバイクほど、買取価格の下がり方が大きくなりやすい」ということです。そのため、最新モデルの売却を検討中の場合は、なおさら早く査定に出すことをおすすめします。
とはいえ、買取価格の下がり方は中古市場の流通量で変化する点にも留意してください。新しい年式のバイクと古い年式のバイクどちらの場合も、流通量が多ければ買取価格は大きく下がる傾向にあります。
ヤマハMT-25の売却前には、年式と併せて中古市場の流通量も確認するとよいでしょう。
ポイント3:ボディカラー
ヤマハMT-25に限らず、バイクはボディカラーによっても買取価格が変わります。単色の場合、グレーやマッド系の落ち着いたカラーが高値となる傾向です。ホワイトやブラックも人気が高く、安定した買取価格が期待できるでしょう。
一方、ピンクやパープル、レッドといった目立つ色は好みが分かれるため、買取価格が低くなりがちです。
また、2色以上が使われている車体の場合「ブラックとシルバー」「ブラックとホワイト」「ブラックとレッド」など、黒系のカラーが含まれていると人気が高いため、高値が付く傾向にあります。そして単色と同様に、蛍光色など目立つ色が使われていれば買取価格は低めとなるでしょう。
ヤマハMT-25の場合、初登場時には「レッドメタリック7」「マットシルバー1」「ブラックメタリックX」の3色が展開されていました。
その後、「ディープパープリッシュブルーメタリックC」や「マットダークグレーメタリック8」などが定番化。そのほか、「マットライトグレーメタリック4」「パステルダークグレー」「ダークブルーイッシュグレーメタリック8」などのカラーが販売されています。
基本的にグレーやマッド系の落ち着いたボディカラーが多いため、カラーによって買取価格が大きく減額となる可能性は低いでしょう。
なかでも2021年モデルの「パステルダークグレー」は高い人気を誇ります。場合によっては、ほかのカラーより買取価格が上乗せとなる可能性もあります。