ヤマハ YZF-R3の特長と買取相場の傾向
ヤマハのYZF-R3は、2015年に登場したフルカウルスポーツバイクです。前年に登場したヤマハ YZF-R25をベースモデルとしています。ヤマハ YZF-R3はすべてABS搭載となっており、正式名称はヤマハ YZF-R3 ABSです。スポーツ性と扱いやすさの両立を実現しているのが特長です。
車体にはメインパイプ35mm径の鋼管製ダイヤモンド型フレームを採用しています。全長2,090mm、全幅720mm、シート高780mmです。車両重量は169kgとなっています。搭載しているのは320ccの水冷DOHC直列2気筒4バルブエンジンで、最高出力は10,750回転42馬力、最大トルクは9,000回転30N・mです。燃費は時速60kmでリッター当たり34.6km、燃料タンクには14Lまでガソリンを入れられます。フロントには41mm大径インナーチューブ仕様の正立フォークを装備しています。
スポーツバイクらしいデザインも魅力です。MotoGPマシンであるヤマハ YZR-M1やスーパースポーツバイクであるヤマハ YZF-R1の流れを踏襲しており、スポーティでありながらスタイリッシュさを感じられます。スリムな設計のシートまわりによって快適な乗り心地も実現しています。
2024年9月19日時点における買取相場価格は0.1万~45.2万円で、かなり幅のある相場価格となっています。過去5年間の価格推移はほぼ横ばいですが、どちらかといえば下降傾向です。
ヤマハ YZF-R3を高く買取ってもらうためのポイント
ヤマハ YZF-R3の売却を考えている方は、以下のポイントについてしっかり把握しておきましょう。
ポイント1:型式
ヤマハ YZE-R3は2015年の登場以来、マイナーチェンジやカラーチェンジを行なっています。2019年モデルにおけるおもな変更ポイントは倒立式のフロントフォークや22㎜低いハンドル、フル液晶タイプのメーターの採用、MotoGPマシンのヤマハ YZR-M1をイメージしたフロントカウルへの変更などです。タイヤもラジアルタイヤに変わりました。そのため、市街地だけでなくサーキットでの走行性も良くなっています。
さらに、2022年に発売されたヤマハのWGP参戦60周年を記念した特別カラーモデルでは平成32年(令和2年)の排ガス規制に適合しています。
2024年9月19日時点における各型式別の買取平均価格を見ると、最も高いのは2023年モデルのRH21J型で平均42.9万円です。以降、2018年~2021年モデルのRH13J型の平均が33.6万円、2015年~2017年モデルのRH07J型の平均は23.2万円となっています。ただし、過去5年の価格推移を見ると、RH21J型は2,022年頃の相場価格が60万円弱と高かったものの、その後大きく値を落としています。一番新しい型式であるRH21J型だからといって必ずしも高く買取ってもらえるわけではないので注意が必要です。
ポイント2:走行距離
一般的に、バイクの寿命は4ストで約10万km、2ストで約5万kmだといわれています。そのため、4ストであるヤマハ YZF-R3は、10万km程度まで十分に走行を楽しめるといえます。
ただし、ヤマハ YZF-R3を含め、査定においては一般的に走行距離が短ければ短いほど有利です。2024年9月19日時点における走行距離別の買取相場価格を見ると、1万kmまでは平均30万円台、5万kmまでは平均20万円台となっています。そのため、価格を見れば走行距離1万kmと5万kmが一つの目安だといえるでしょう。ただし、メンテナンスが不十分な場合はそれよりも短い距離で寿命となることもあります。たくさん乗ってから売却したい方は、定期的なメンテナンスを心がけることが大切です。
ポイント3:ボディカラー
ヤマハ YZF-R3は、登場以来さまざまなカラーバリエーションを展開しています。初登場時のカラーはディープパープリッシュブルーメタリックC、ビビッドレッドカクテル1、ブラックメタリックXの3色でしたが、翌2016年にはマットグレーメタリック3とホワイトメタリック6の2色が新たに採用されました。また、2020年にはマットシルバー1、2021年にはシアンメタリック6の新カラーも登場しています。先述したように、2022年にヤマハのWGP参戦60周年記念としてシルキーホワイトが登場したことも注目するべきポイントです。さらに、2023年にはダークブルーイッシュパープルメタリック3、ブラックメタリック12というカラーも登場しています。
2024年9月19日時点におけるカラー別買取額を見ると、最も人気があって価格が高いのはブルー系とブラック系です。一方、シルバー系の目安価格は、ブルー系やブラック系と比較するとあまり高くありません。