「ヤマハMT-07」の特長と買取相場の傾向
「ヤマハMT-07」とは、2014年7月に初代モデルが発売された、軽量でコンパクトな車体を持つロードスポーツモデルです。2018年・2021年にマイナーチェンジ後、2022年・2024年モデルなど現在に至るまで、新機能を搭載し進化し続けている人気の高いモデルです。
MT-07の「MT」とは「マスターオブトルク」という意味で、バイクと人との一体感を表現しているワード。CP2(クロスプレーン2気筒)270度クランクエンジン搭載により、燃焼トルクを効果的に引き出すことで十分なトルク感を感じられます。
大型バイクが初めての方や、バイクとともにライフスタイルを楽しみたい方にとっては「一生の相棒」にもなるモデルといわれています。
また車体には、操縦性に優れ、しなやかな乗り心地を実現する高張力鋼管フレームを採用しているのがポイント。コンパクトな車体には低重心設計を取り入れ、取り回しのしやすい素直なハンドリングを実現しています。
そのようなMT-07の開発コンセプトは「The Customer- Accessible MT with a Fitter Body」。ライダーによりフィットした扱いやすいモデルを目標にし、デザイン性と高い機動性・乗りやすさが特長です。
「ヤマハMT-07」の新車価格は、マイナーチェンジした2024年2月発売の現行モデル「MT-07 ABS」で80万円です。平均的な中古車買い取り相場としては50~60万円前後となっていますが、型式や車体状況などの条件により変動すると考えられます。
「ヤマハMT-07」を高く買い取ってもらうためのポイント
少しでも高い買取価格を付けてもらうには、査定時にチェックされるポイントを知っておくことが大切です。ここでは「ヤマハMT-07」をより高く買い取ってもらうためのポイントを具体的に紹介します。
ポイント1:グレード
ヤマハMT-07の初代モデルではABSが搭載されていない標準モデルとABS搭載モデルの2グレードが販売されていましたが、2017年の排出ガス規制対応時にはABSモデルのみで対応しています。
2018年のマイナーチェンジ時からすべてABS搭載モデルに統一されており、初代モデルのみABSの有無が買取価格に影響する可能性が考えられます。
ポイント2:年式
2014年から現行モデルまでMT-07という車名で販売されていますが、モデルチェンジにより型式は3タイプに分類されます。
具体的には2014年~2016年式の「RM07J型」、2017年~2020年式の「RM19J型」、2021年~現行モデルの「RM33J型」となっており、型式が新しいほど買取価格が高くなる傾向にあります。
年式に応じてモデルの特長もあります。例えば2018年のマイナーチェンジからはシートの形状が変わって着座面積が30%アップ(従来比)し、さらにサスペンションの変更もあったことからツーリング時の疲労感が大きく軽減されています。このような方式ごとの特長がしっかりメンテナンスされ、維持されているかどうかも高価買取につながる大切なポイントです。
ポイント3:走行距離
バイクの買い取りでは、走行距離が長くなるほど価格が下がる傾向があります。また年式のところでも述べたように、新しいほど価格は高く、年数を経ると価格が下がる傾向にあります。
バイクの年数と走行距離を合わせることでバイクの現状が把握しやすくなるため、走行距離が長くなりすぎないうちに売却するほうが高価買取につながりやすいでしょう。
目安としては走行距離が5,000㎞までの場合は比較的高い査定額が付きやすくなります。また1万㎞、2万㎞、と走行距離が多くなるほど、買取価格への影響は大きくなります。
なお、バイクは排気量ごとに寿命となる走行距離の目安があり、現行モデルで688㏄ある大型モデルのMT-07では5~8万kmが目安です。ただし日常的にメンテナンスをしっかりしている場合は、寿命を延ばすことも可能です。
ポイント4:ボディカラー
2014年発売の初代ヤマハMT-07のボディカラーは「マットグレーメタリック3(マットグレー)」「ブルーイッシュホワイトカクテル1(ホワイト)」「ビビッドレッドカクテル1(レッド)」の3色展開です。
その後2018年モデルでは「ディープパープリッシュブルーメタリックC(ブルー)」「マットグレーメタリック3(マットグレー)」「マットダークグレーメタリック6(マットダークグレー)」とカラーチェンジ。
現行モデルでは「ダークブルーイッシュグレーメタリック8(ダークグレー)」「ディープパープリッシュブルーメタリックC(ブルー)」「マットダークグレーメタリック6(マットダークグレー)」となっており、旧モデルと似たラインナップになっていますが、いずれもニューカラーです。
買い取りの査定額がボディカラーによって大きく差が出る傾向にはなく、グレー系・ブルー系とも同程度の評価となっています。初代モデルで見られたホワイトは若干価格が落ちるようですが、年数が経っているなどのカラー以外の要因も考えられるため、ボディカラーが買取価格に大きな影響をおよぼすとは考えにくいでしょう。