ヤマハMT-09の特長と買取相場の傾向
ヤマハMT-09は、2014年に発売された3気筒エンジンを搭載したネイキッドスポーツバイクです。ヤマハはライダーの操作性を重視しており、ヤマハMT-09も「シンクロナイズド・パフォーマンス・バイク」をコンセプトに開発されました。初期モデルには「クロスプレーンコンセプト」に基づく845ccのエンジンが搭載され、スロットル操作に対する応答性が高められています。
2017年にはデザイン変更を含むマイナーチェンジが行なわれ、以降のモデルにはABSとトラクションコントロールが標準装備されました。2021年モデルでは排気量が888ccに拡大され、欧州のユーロ5規制に適合。さらに、電子制御技術も強化されています。2024年モデルではライディングポジションの調整や自動変速機構「Y-AMT」を搭載したモデルが追加され、AT限定二輪免許でも運転可能となりました。初期には北米で「FZ-09」として販売されていましたが、のちに「MT-09」に名称変更されています。
ヤマハMT-09の新車はメーカー希望小売価格が125万4,000円(消費税込み)です。中古車の買取価格の相場は2024年9月20日時点で31.6万円~91.8万円となっていますが、車体状況などの条件により変動する可能性があります。
ヤマハMT-09を高く買い取ってもらうためのポイント
愛着のあるバイクを売る際は、少しでも高く買い取って欲しいと思うでしょう。ここではヤマハMT-09を高く買い取ってもらうためのポイントを4つに分けて紹介します。
ポイント1:年式・モデル
2014年に発売されたヤマハMT-09は、2021年に海外モデルが追加投入され、2022年・2024年にはマイナーチェンジが行なわれています。
ヤマハMT-09とともに発売されたヤマハMT-09 ABSは2016年と2017年にマイナーチェンジをしたのち、2021年にはフルモデルチェンジを行ない、2024年に再びマイナーチェンジをしています。
また、2021年には海外モデルとしてヤマハMT-09 SPが発売されており、こちらも2024年にマイナーチェンジが行なわれています。
2024年に海外モデルとして販売が開始されたヤマハMT-09 Y-AMTは、ヤマハの新しい自動変速システム、Y-AMT(ワイ・エーエムティ)を搭載したモデルで、2024年9月30日に日本でも発売される予定です。
2014年と2016年に販売されたヤマハMT-09に関しては、ABSの有無が買取価格に影響する可能性があると考えられます。
ポイント2:型式
2014年と2016年に販売されたヤマハMT-09とヤマハMT-09 ABSの型式は同じEBL-RN34Jとなっていますが、2017年に発売されたヤマハMT-09 ABSの型式は2BL-RN52Jに変更となっています。
また、2021年にヤマハMT-09 ABSをフルモデルチェンジした際に型式が8BL-RN69Jとなり、2024年に追加投入されたMT-09 Y-AMTは8BL-RN88Jとなっています。
このように4つの型式に分かれており、型式が新しいほど買取価格が高くなる可能性があります。
ポイント3:走行距離
一般的に、バイクの走行距離は長くなるほど買取額が下がる傾向があります。しかし、しっかりとメンテナンスされているかどうかや、希少で人気のあるバイクかどうかなどの要素も買取価格に影響を与えます。
5,000kmごと
バイクの状態によりますが、この範囲では比較的高価で買い取られることが多いです。特に整備が行き届いている場合、走行距離による減額はほとんど見られません。
3万kmごと
多くの中古バイクがこの辺りで売却されることが多く、少しずつ買取額に影響が出始める走行距離です。ただし、バイクの状態が良ければ、買取額への影響は最小限に抑えられることもあります。
5万kmごと
この走行距離に達すると、買取額に大きな影響が出始めます。5万kmを超えると、ブレーキパッドやタイヤだけでなく、そのほかの部分も入念な整備が必要になるため、メンテナンス費用がかさみます。そのため、5万kmに達する前に売却のタイミングを考えたほうがよいでしょう。
10万km
通常のバイクでは、10万kmを超えると買取額がつかないことが多いです。もしこの距離まで乗り続ける場合、数十万円のメンテナンス費用を覚悟する必要があります。たとえ整備が行き届いていても、10万kmの走行距離があるバイクは買い手がつきにくく、販売価格も低くなる傾向があります。
ポイント4:ボディカラー
売却する際に人気の高い色はブラック系・ホワイト系・シルバー系・ブルー系・レッド系の順番となりますが、高く売れる色となるとマッド系・レッド系・ブルー系・オレンジ系・グリーン系に変わります。
全体的にはマッド系やグレー、ガンメタリックのような高級感があり、落ち着いた色調が高く売れやすいといわれています。
また、カスタムの定番といわれている全塗装を施した場合、ノーマルのものと比較して査定額が低くなる可能性が高い傾向にあります。これは基本的に「自分好み」のデザインとなるように塗装することで、万人受けする見た目から遠のいてしまうことが原因です。自家塗装の場合はさらに査定額を下げてしまう傾向があるため、塗装する際は注意が必要です。