ヤマハ VOXの特長と買取相場の傾向
ヤマハVOXは、2006年から2016年まで販売されていたヤマハの原付1種スクーターバイク。箱を2️つ組み合わせたようなスクエアタイプのデザインが印象的です。また、どこか懐かしさを感じさせるような雰囲気もあります。
このバイクの大きな特長は、収納力の高さです。シート下の収納スペースは34Lもあり、発売当初はテニスラケットが入るのが話題となりました。横開きの構造で、荷物を出し入れしやすい点も魅力です。
エンジンには、水冷4ストロークSOHC3バルブ単気筒を搭載しており、ビーノやジョグなどほかのヤマハの人気スクーターと同じものです。排気量は49cc、最高出力は5.2PS、燃費は時速30kmでリッター当たり65kmとなっています。燃料タンクの容量は4.5Lです。さらに、ヤマハの原付1種スクーターで初めて燃料供給方式にフューエルインジェクションを採用した点でも話題となりました。
全長1,855mm、全幅685mm、シート高735mmで、シンプルなデザインなので乾燥重量は83kgと軽めです。ロングシートを採用しており、ゆったりとしたライディングポジションが確保され、大柄な方でも窮屈に感じることはないでしょう。
ヤマハVOXの買取相場は、2024年8月30日時点で0.7万~11.7万円です。VOXのようなスクーターバイクは普段使いされる場合が多いため、状態が悪い車両も多く、相場価格に幅があります。しかし、丁寧にメンテナンスされた車両であれば、平均7万円程度で買い取ってもらえるでしょう。
ヤマハ VOXを高く買い取ってもらうためのポイント
ヤマハVOXの査定で評価されるポイントには、以下の点が挙げられます。
ポイント1:グレード
ヤマハは2007年、VOXのハイグレードモデル「VOX DELUXE」を発売しました。VOX DELUXEはVOXをベースモデルとし、バックミラーなどの外装パーツをクロームメッキ仕様に変更。また、フロントにオイルダンパーを搭載しているのも特長です。VOXよりもファッション性をさらに高めたモデルといえます。
ポイント2:型式
VOXとVOX DELUXEは、大きな変更のないまま2016年まで販売されましたが、2016年にはVOX DELUXEのみモデルチェンジが行なわれました。型式が「JBH-SA52J」となった2016年モデルのVOX DELUXEは、旧型の「JBH-SA31J」よりもエンジン性能が向上しています。また、燃費も時速30kmでリッター当たり65kmから70.5kmに改善されました。
2024年9月13日時点の買取価格を比較すると、旧式の「JBH-SA31J」は5万円前後であるのに対し、新型の「JBH-SA52J」は6.5万円となっています。
ポイント3:走行距離
排気量の少ないVOXのような原付バイクは、走行距離5万kmが寿命とされています。これは、排気量の多いバイクと比較して回転数が多く、エンジンにかかる負担が大きいためです。ただし、適切なメンテナンスが行なわれていない場合、3万kmで動かなくなってしまう場合もあります。寿命を延ばすには、頻繁に全開走行を繰り返すのを避け、雨に濡れない場所で保管するようにしましょう。
ヤマハ VOXの2024年9月13日時点での走行距離別の買取平均価格を見ると、4,999kmまでの場合は9.7万円、1万kmまでだと6.3万円です。3万kmを超えると4万円前後に下がります。
売却を検討している方は、走行距離が少しでも短いうちに査定に出すのがおすすめです。
ポイント4:ボディカラー
ヤマハ VOXは、さまざまなカラーバリエーションを展開しています。初登場の2006年には、「ダルブルーメタリック8」「ライトオレンジメタリック5」「ブラックメタリックX」「グリニッシュホワイトメタリック1」の4色でした。
2007年には新たに「ライトレディッシュイエローメタリック2」と「シルバー3」が追加され、2009年には「ライトイエローイッシュグレーソリッド4」と「ダークグリーニッシュグレーソリッド1」が加わります。
その後も2014年までに多くの新色が登場します。特に2013年には、「ブラックメタリックX」という1,000台限定モデルが発売され、注目を集めました。このモデルは、フロントフォークカバーやホイール、メーターケースがレッドに塗られていました。
2007年に登場したVOX DELUXEは、全体的に渋めなカラー展開が特長です。「ブルーイッシュホワイトカクテル1」「ダークレディッシュグレーメタリック2」「ブラックメタリックX」の3色があり、この3色のみで2016年まで販売されました。
2024年9月13日時点のカラー別の買取価格を見ると、最も高いのはホワイト系で5.3万円です。レッド系は5.1万円となっています。