ヤマハ マグザムの特長と買取相場の傾向
2005年に初代が発売されたヤマハ マグザムは、ビッグスクーターがブームとなっていた2000年前半に登場した249ccのスクーターです。ホンダが一度絶版となっていたフュージョンを復刻させたのに対抗するような形で、これまでビッグスクーターで主力としていたマジェスティとは趣が異なるマグザムを販売するに至りました。
ヤマハ マグザムでまず目を引くのが長いホイールベースと、低く設計された車高です。この長く低いデザインにより、スタイリッシュな外観と安定した走行を実現。同時期に展開していたマジェスティはスポーティーさが特長のスクーターでしたが、ヤマハ マグザムはクルーザーとしての魅力が特長となり、差別化が図られていました。
ヤマハ マグザムの特徴的なデザインは、タンデム(二人乗り)のしやすさにも影響を与えています。ちょうど発売年に250㏄のバイクが高速道路をタンデム走行できるようになったのも追い風となり、ヤマハ マグザムのタンデム時の安定性もアピールポイントとなりました。
ヤマハ マグザムは2017年を最後に生産終了となったため、現在新車販売はされていません。2024年8月30日現在の買取相場は2.4万円~27.5万円です。
ヤマハ マグザムを高く買い取ってもらうためのポイント
ヤマハ マグザムを高く買い取ってもらうためのポイントは以下の3点です。
・走行距離
・ボディカラー
・売却時期
ここでは、上記のポイントについて解説します。
走行距離
中古バイクの買取価格において、走行距離は重要な項目です。走行距離が長いバイクは、エンジンやタイヤ、ブレーキパッドなどの消耗部品が劣化している可能性が高いため、買取価格が低くなる傾向があります。走行距離が長いバイクの査定時には、メンテナンスの履歴や車体の状態が重視されることが多くなります。
ただ、必ずしも走行距離が長いと査定が下がるわけではありません。査定時には、年式・希少性なども考慮されます。ヤマハ マグザムの場合、新しい年式の車体や、高額なカスタムパーツを装着しているものは走行距離が長くとも高額で買取される可能性があります。
ボディカラー
ボディカラーも、買取価格に影響する項目の一つです。マグザムで設定されたボディカラーは以下のとおりです。
・ブルーメタリックC(2005/2006)
・ブラックメタリックX(2005/2006/2007/2010/2012)
・グリニッシュホワイトカクテル1(2005/2006)
・ビビッドレッドカクテル1(2005)
・シルバー3(2005/2007)
・ベリーダークバイオレットメタリック1(2006)
・シルキーゴールド(2006)
・ベリーダークオレンジメタリック1(2007/2010/2012/2015)
・ダークグリニッシュグレーメタリック3(2010)
・グリニッシュホワイトソリッド1(2010)
・ダークグレーメタリックN(2015)
・シルキーホワイト(2007/2015)
・ダルイエローイッシュレッドカクテル4(2012)
ボディカラーは、最終的にはライダーの好みによって分かれるものではありますが、一般的にはブラック・ホワイト系が人気で、買取価格も高くなりやすい傾向があります。
売却時期
中古バイクを高く売るためには、売却時期を見極めて査定に出すことも大切です。季節面でいえば、バイクの取引は春先から夏頃にかけて活発になります。この時期は、中古市場で台数が少なくなることがあり、そのタイミングで査定に出せば高値で買い取ってもらえる可能性が高まります。
また、意外と穴場になる可能性を秘めているのが9~10月の台風シーズンです。この時期は、バイクに乗りにくい時期ではありますが、販売店側の買取ノルマが影響して査定に持ち込まれたバイクが高値で買い取られることがあるのです。
ヤマハ マグザムについても例外ではなく、仮に春先から夏頃にかけて納得のいく査定額が提示されなかったとしても、諦めずにチャレンジしてみる価値はあるでしょう。
ヤマハ マグザムを高く買い取ってもらうための注意点
マグザムを高く買い取ってもらう際に注意すべき点は以下のとおりです。
・キズや凹みを無理に修理しない
・洗車・ワックスがけを行なう
・純正パーツを同時に査定に出す
ここでは、上記の注意点を解説します。
キズや凹みを無理に修理しない
査定に出す前にボディやフェンダーにキズ・凹みなどを見つけた場合でも、無理に修理しようとするのは控えましょう。修理する前より修理したあとのほうが悪化することがあり、さらに査定額が下がる原因となります。査定前に付いていたキズ・凹みは正直に申告しておきましょう。
洗車・ワックスがけを行なう
外観の美しさは査定に対してプラスになる要素です。また、外観がきれいだと、査定する担当者が大事に乗ってきたと判断しやすくなるため、日ごろから適宜洗車を行ない、オイルの汚れや錆が付かないようにしておきましょう。
また、査定前にはあらためてワックスがけを行ない、さらにきれいに見せることも効果的です。
純正パーツを同時に出す
ヤマハ マグザムはカスタマイズ性が高く、多種多様なカスタム車両が出回っているのも特徴的です。また、3輪のトライクにカスタムされているヤマハ マグザムもあり、中古市場では高値で取引されています。
ただ、カスタム車両は万人受けするとは限らず、内容によっては買い手がつかないおそれがあるため、売却できない可能性があります。売却ができない事態を避けるためには、純正パーツを良い状態で保存しておくことが効果的です。査定の際に、純正パーツも同時に出すことで、カスタムしたマグザムでも買い取ってもらえる可能性が高まります。