ヤマハ トリッカーの特長と買取相場の傾向
ヤマハのトリッカーは2004年に発売された250㏄クラスのトライアル系バイクです。その名のとおりトリッキーな動きも可能なアクション性を追求したモデルとして注目されました。
全長1980㎜、重量125㎏のスリムなボディの見た目はまるでBMX。同タイプのセロー250よりもホイルベースを短くすることでハンドルの操作性が向上しています。さらにシート高も810㎜と足つきが良いため、身長の高くない方や女性の方でも自由に取り扱えるマシンです。
排出ガス規制をクリアするために2008年1月にモデルチェンジ。販売当初はキャブレター車でしたが、フリューエルインジェクションタイプへと変更になりました。また、燃料タンクが6Lから7.2Lへと拡大、シート厚も改良され、より乗りやすいモデルへと進化しています。
2017年には平成28年排出ガス規制に適合できなかったため一時的にラインアップから外されるも、酸素フィードバック制御の導入やキャニスターの装着などにより環境性能が向上、2018年9月に再登場しました。
ヤマハトリッカーは無駄を省いたシンプルな装備のため、トライアル系バイクとしては低価格で人気があります。ヤマハトリッカーの買取相場は8.3万~38.3万円で、型式や走行距離、車両の状態によって買取金額は変動します。
ヤマハ トリッカーを高く買い取ってもらうためのポイント
ヤマハトリッカーを高く査定してもらうために押さえておきたいポイントをご紹介します。
ポイント1:年式
基本的にバイクの買取金額は年式が新しいほど高くなる傾向にあります。マシンはメーカーの技術向上、オーナーの声やフィードバックによって改良されていくため年式が新しいほど人気が出やすくなるためです。
しかし、トリッカーは年式によってエンジン性能や装備などに違いがあるため、好みが分かれる可能性もあります。
トリッカーの初代モデルはキャブレターモデルですが、2008年以降に発売されたモデルはフューエルインジェクションタイプに変更されています。
フューエルインジェクション車には燃費の良さや電子制御によるガソリン燃焼の安定性というメリットがありますが、キャブレター車には季節に応じて調整や整備が容易に行なえるというメリットがあります。
こだわりのあるライダーからの人気があるため、年式の古いインジェクション車も一定の需要が見込めるでしょう。
ポイント2:走行距離
バイクは走れば走るほど各パーツの劣化が進むため、一般的に走行距離が短いほうが買取金額は上がる傾向にあります。
多くの場合、走行距離は5,000㎞以下、10,000㎞以下、以降10,000㎞単位で査定額が下がっていきます。しかし、走行距離が短いほど良いとは限らず、年式とのバランスも重要です。
例えば、走行距離が1万㎞程度でも年式が5年ほど前だと、定期的にエンジンをかけて走行していないと判断され、エンジンの状態が厳しくチェックされるかもしれません。
査定においては走行距離だけではなく走行性能も重視されます。そのため、日頃のメンテナンスによって年式に応じた走行性能を維持していれば、買取価格が大きく下がることを避けられます。
一定の走行距離ごとに査定額が下がる可能性があることから、買取を考えているならタイミングにも注意しましょう。例えば、たった数十キロの差であっても1万㎞台と2万㎞台では、査定士の印象や査定基準が変わることもあり得ます。
1万桁の繰り上がりが近づいているなら、早めに売却するほうがお得といえるでしょう。
ポイント3:ボディカラー
トリッカーはモデルチェンジやマイナーチェンジによりボディカラーに違いがあります。初代モデルはマットブラック、シルバー3、ダークパープリッシュブルーメタリックの3色でした。
2005年に発売されたスポーツイメージを強めたトリッカーSのカラーはマットブラック2(ブラック/オレンジ)です。
2006年のシルバー3とブラックメタリックの2カラーに、トリッカーSのビビッドオレンジメタリック2を合わせた3色展開。
2008年から販売されたモデルでは新色としてマットブルーメタリック3とビビッドオレンジメタリック2が、2010年にはニューカラーのマットブラック2が登場します。
また2014年と2019年のモデルではディープオレンジメタリック7、マットブラック2の2色展開となりました。
一般的に中古車市場では原色系よりもブラックやシルバーの人気が高いため、買取価格も他のカラーよりも高めです。
ポイント4:内装・外装
トリッカーは操作性を重視しているため、無駄な装備を徹底排除したシンプルなデザインになっています。その分、オプションが充実しており、リヤキャリアやハンドルガードなど多くの種類があります。
社外品であっても人気のパーツを装備していると買取価格が上がるケースもありますが、一般的に査定時にはマシンをノーマル状態にしておくほうが評価は高くなりがちです。
そこで、マシンをカスタムしている場合は査定前に純正パーツと取り換えるなどして、なるべくノーマル状態に戻しておきましょう。交換が難しい場合は、無理をせずマシンはそのままで、純正パーツをセットにして査定時に提出してください。
トリッカーはトライアルバイクのような外見ですが、シンプルで取り扱いやすさが特長のためタウンユースにも人気があります。また、リヤキャリアやガードなどのオプションは需要が見込める可能性もあるため、併せて査定に出すのがおすすめです。