ヤマハ BJの特長と買取相場の傾向
ヤマハ BJは2003年10月に初代モデルが発売された50㏄スクーターです。
BJという名称は「ベーシック・ジョグ」という意味で、当時ヤマハの看板スクーターだったジョグと同一エンジンを搭載しつつ、初心者向け・廉価版モデルとして展開されました。ヤマハモーター台湾で製造し、車両価格を抑えています。
ジョグと同じ空冷2サイクルクランク室リードバルブ単気筒を搭載することで、高い走行性を持ちながら環境性能も達成。また、Vベルト式無段変速機のレシオ変更(変速比変更)をすることで、ジョグよりもマイルドな加速特性を持ちました。
フロントサスペンションにはテレスコピックフォークを採用しているほか、剛性バランスに優れたフレームを取り入れ、ゆとりある居住性を実現しています。
また、ヘルメットホルダーや1.5Lのペットボトルも入るフロントポケット、手提げ袋がかけられるコンビニフック、リアキャリアやシート下のトランクといった、ユーザーに優しい収納性・利便性を兼ね備えているのも特長です。
ヤマハ BJは2003年の初代モデルリリース後、2004年に新色を投入。2005年にはシャッター付きメインスイッチを装備することで防犯性を高めたほか、サイドスタンドブラケットを採用しています。
その後2006年9月に投入された新色モデルが最終型となり、50㏄原付1種バイクを対象とした平成18年排出ガス規制に対応することなく、2007年に生産終了となりました。
ヤマハ BJの2003年初代モデルの新車価格は10.5万円です。平均的な中古車の買取相場としては6.8万円以下(2024年9月17日時点)となっていますが、年式・マシンの状況など条件により大きく変わる可能性があります。
ヤマハ BJを高く買い取ってもらうためのポイント
愛車をできるだけ高額で買い取ってもらうには、知っておきたいポイントがあります。ここではヤマハ BJをより高額査定してもらうため、チェックすべき具体的なポイントを紹介します。
ポイント1:グレード
2003年にリリースされたヤマハ BJは、2007年の販売終了まで、毎年仕様変更などが行なわれました。しかしラインアップにグレードの違いはありません。型式も販売期間を通じてBB-SA24Jとなっています。
ヤマハ BJは初心者向けの廉価版モデルでありつつ、ユーザーライクな収納性・利便性を兼ね備えています。高く買い取ってもらうには、そうした本体の良さを維持しつつ、メンテナンスをしっかり行なった状態で査定に出すようにしましょう。
ポイント2:年式
ヤマハ BJは2003年にリリースされたあと、毎年ボディカラーなど変更点を加えて新しい年式として発表されています。
2004年式では新色を追加。2005年式ではメインスイッチにキーシャッターを装備して防犯性をアップさせるマイナーチェンジを実施しました。ヤマハ BJのマイナーチェンジは2005年式だけで、2006年式・2007年式ではカラーチェンジにとどまっています。
年式による買取額は、マイナーチェンジのあった2005年式に高値が付きやすい傾向にあり、次に年式のなかでは一番新しい2007年式が高額となります。2003年・2004年・2006年式では大きな差はなさそうですが、2004年式がやや価格が低い傾向です。
マイナーチェンジも1度だけで、各年式間で性能面に大きな違いはありませんが、ヤマハ BJらしさを感じられるよう、日頃から整備をしっかり行なうことが高額買取の基本です。
ポイント3:走行距離
一般的に、バイクの買取価格は走行距離が長いほど下がってしまいます。ヤマハ BJの場合も、走行距離5,000㎞までが高額査定されやすく、走行距離におおむね比例する形で買取価格も下がっていきます。
ただし5万㎞を超えた場合でも、しっかり査定額が付いたケースがあるようです。
50㏄のバイクは、最低限のメンテナンスで走行距離5万㎞が寿命の目安です。初心者向けのバイクの場合はオーナーにメンテナンスの知識が少ない場合も多く、2~3万kmで寿命を迎えてしまうこともあります。バイクの寿命を延ばし高額買取につなげるには、やはり日頃の整備が重要です。
ポイント4:ボディカラー
ヤマハ BJはボディカラーが豊富な点が特長です。
初代モデルの2003年式では「ペールパープリッシュブルーメタリック1」「ブラック2」「フェアリーシルバー」「ペールマゼンタメタリック4」などの8色展開。2004年式~2007年式の各年式でも8色展開となっており、年式に応じて新色も投入されているので、全体でみると8色以上のカラフルなラインアップです。
ボディカラー別の買取価格は、オレンジ系が高くなる傾向にあります。オレンジ系はビビッドオレンジソリッド2というカラー名で2005年式から登場し、2006年式・2007年式にもリリースされているボディカラーです。人気色という側面もありますが、新しい年式で採用されている色であることから、車体の状態も買取価格に反映されている一面もあるでしょう。
その他のボディカラーでは大きな差はありません。一応、シルバー系やペールブルー系・ブルー系などで価格が高くなる傾向です。
なお、ボディカラーではありませんが、2006年式では車名ロゴが従来の白から黄色に変更になったほか、2007年には車体色によりロゴのカラーが変わるユニークな仕様になっている点にも注目です。
バイクの買取価格に大きく影響するのは走行距離や車体の管理状態です。ただし豊富なボディカラーを持つヤマハ BJでは、よりきれいな車体の状態で査定してもらうことが査定額アップにつながる可能性もあるでしょう。
繰り返しになりますが、バイクを高く買い取ってもらうには、日常的な整備をしっかり行なうことが大切です。