ヤマハ シグナスXの特徴と買取相場の傾向
ヤマハ シグナスXは、2003年に初代モデルが登場し2020年まで発売されたヤマハのロングセラーモデルです。開発コンセプトは「タフネス・コンフォート・コミューター」。124ccの空冷4ストローク単気筒SOHC4バルブエンジンを搭載しています。走行性・経済性・利便性など、都市部での通勤用として求められる性能の実現を目指して設計されており、快適な乗り心地と操縦性から人気を博しました。
ヤマハ シグナスXには兄弟モデルともいえるシグナスX SRもあり、こちらも人気モデルでした。シグナスXはモデルチェンジのなかで一時的にラインナップから姿を消すこともありましたが、2019年モデルではシグナスX SRをシグナスXと名称を変えて再登場。その後、2020年の最終モデルまで発売されています。
現在、シグナスXは生産されておらず、新車販売はされていません。2022年からは後継モデルとして水冷エンジンを搭載した「シグナスグリファス」が登場しています。
ヤマハ シグナスXの中古相場は~22.6万円(2024年9月20日時点)です。ただし、買取価格は走行距離や型式、車両の状態によって変動します。
ヤマハ シグナスXを高く買い取ってもらうためのポイント
少しでも高い買取価格を付けてもらうためには、査定時のチェックポイントを知っておくことが大切です。ここでは、ヤマハ シグナスXをより高く買い取ってもらうために確認しておきたいポイントを紹介します。
ポイント1:年式・型式
ヤマハ シグナスXは初代モデルから最終モデルまでにモデルチェンジを行なっており、国内モデルは3つの型式に分類できます。
具体的には2003年から2006年の「BC-SE12J」、2008年から2013年の「EBJ-SE44J」、2019年から2020年の「2BJ-SED8J」となっており、最終モデルの「2BJ-SED8J」の買取価格が高い傾向です。
年式に応じてモデルの特徴も異なります。特に2019年発売の「2BJ-SED8J」については、シグナスX SRの2018年モデルの直系モデルとして登場し、外観が一新されました。3灯LEDヘッドランプを採用することで、より洗練されたデザインを実現しています。また、マルチ液晶タイプのメーターやスマートフォン充電に使える12Vのソケットが装備され、機能性もアップしました。
このような型式や年式ごとの特徴が、高価買取につながるポイントの一つといえるでしょう。
ポイント2:走行距離
バイクは経年により価格が下がりますが、年数だけでなく走行距離も重要な査定ポイントです。一概にいえませんが、バイクの走行距離が長くなるほど査定額も下がる傾向にあります。
ヤマハ シグナスXの場合は、5,000kmまでが最も高く、1万km、2万kmと走行距離が長くなっていくと買取価格の低下が顕著です。
なお、バイクは排気量ごとに寿命の目安となる走行距離があります。排気量が124ccのヤマハ シグナスXでは、走行距離5万km程度が寿命の目安です。通勤や通学で毎日使う場合や渋滞の多い場所で頻繁に乗る場合は、メンテナンス状況が悪いと走行距離2~3万kmで寿命を迎えることもあるため注意が必要です。
ポイント3:ボディカラー
ヤマハ シグナスXのボディカラーはモデル変更が行なわれるごとにカラー展開が変更されています。年代ごとのカラー展開は以下の表のとおりです。
2003年
・シルバー1
・ブラック2
・ホワイトメタリック1
2005年
・ミッドナイトシルバー
・シルバー1
・ホワイトメタリック1
2006年
・ディープパープリッシュブルーメタリックC
・ホワイトメタリック1
・ミッドナイトシルバー
2008年
・ブラックメタリックX
・シルバー3
・ホワイトメタリック1
2010年
・スターダストシルバー
・ブラックメタリックX
・ホワイトメタリック1
2013年
・ブラックメタリックX
・ホワイトメタリック1
2019年
・ビビットレッドメタリック5
・ダークグレーメタリックL
・ホワイトメタリック1
・ブラックメタリックX
2020年
・ディープパープリッシュブルーメタリックC
・ブルーイッシュホワイトカクテル1
・ビビッドレッドメタリック5
・ブラックメタリックX
また、上記以外にも2019年と2020年にはMonster Energy Yamaha MotoGP Editionの「ブラックメタリックX」カラーも発売されています。2019年は1,300台、2020年は800台の限定台数で発売されており、希少性が高いモデルです。
中古相場ではブルー系の評価が高い傾向にあります。ただし、一概にカラーだけで値段が変わるとは言い切れません。車体の状態や走行距離などほかの要素も重要と考えられます。