ヤマハYZF-R6の特徴と買取相場の傾向
ヤマハYZF-R6は1998年9月にドイツで行なわれたインターモト98で、ミドルクラスのスーパースポーツとして発表されたモデルです。排気量599ccの水冷4ストローク並列4気筒DOHCエンジンを搭載しています。
前身となるモデルはサンダーキャットことヤマハYZF600R。サンダーキャットがスポーツツアラー的なバイクであるのに対し、ヤマハYZF-R6はサーキット走行を強く意識して設計・開発されています。実際に2000年にはスーパースポーツ世界選手権にて優勝しており、走行性能の高さが顕著になりました。
ヤマハYZF-R6は海外モデルのため、国内に流通しているものはすべて逆輸入車です。2020年を最後に生産終了となり、現在は中古のみとなっています。平均的な中古車の買取相場としては24.5万円~110.9万円(2024年9月20日時点)ですが、型式や走行距離、車両の状態によっても変動します。
ヤマハYZF-R6を高く買い取ってもらうためのポイント
バイクをなるべく希望額に近い金額で買い取ってもらうためには、査定時にチェックされるポイントを押さえておくことが大切です。ここでは、ヤマハYZF-R6の査定において重要なポイントを解説します。
ポイント1:年式・モデル
ヤマハYZF-R6は比較的短期間でモデルチェンジを繰り返している車種です。マイナーチェンジやカラーチェンジもありますが、2003年・2006年・2017年にはフルモデルチェンジが行なわれています。
年式に応じてモデルの特徴もあります。2003年モデルではフューエルインジェクションを新採用。ほかにもエンジン周りのパーツのうちほぼ9割が新設計品となりました。続く2006年モデルでは量産車として世界初の電子制御スロットル(YCC-T)も採用しています。2017年モデルではヤマハYZF-R1をイメージさせるカウルデザインやトラクションコントロール、クイックシフトシステムなどの先進的な装備が追加されました。
このような年式ごとの特徴がメンテナンスによって維持されていることが、買取価格にも影響すると考えられます。なお、中古市場においては2017年以降の年式の買取価格が高い傾向にあり、それに比べるとそれ以前の年式は低めの評価です。
ポイント2:車体の状態
バイクの査定では、車体の状態も細かくチェックします。車体の状態が良いほど査定額も高くなるため不具合がないか事前に確認しておくとよいでしょう。
具体的には以下のようなポイントがチェックされます。
・エンジンは問題なくかかるか
・オイル漏れがないか
・異音がないか
・キズや凹みはないか
特にエンジンが始動しないとマイナス査定となってしまうため注意が必要です。
バイクは長期間保管しているとエンジンがかからなくなってしまうことがあります。これはバッテリー上がりやキャブレーターの目詰まりなどが原因です。
また、軽微なキズや凹みがある場合も買取価格が下がる傾向にあります。バイクのキズの程度によっては自分で修理することを考える方もいるかもしれませんが、そのまま査定に出すのがおすすめです。セルフ修理は塗装のムラや違和感が出てしまい、かえって査定額を下げてしまうこともあります。簡単なパーツ交換以外は無理に修理しないようにしましょう。
なお、キズにも程度があり、フレームに歪みがある場合は「事故車」と認定され、買取価格は大きく下がってしまうでしょう。フレームはバイクが安定して走行するために重要なパーツのためです。
ポイント3:走行距離
バイクの買取では、車体の状態と併せて走行距離もバイクの状態を判断する大切なポイントです。一概にはいえませんが、走行距離が長いほど査定額が低く、短いほど高くなります。例えば、走行距離が5,000kmと1万kmでは、前者のほうが高く買い取ってもらえる可能性が高いです。
また、バイクは排気量ごとに寿命の目安となる走行距離があります。排気量600ccのヤマハ YZF-R6の場合は、5~8万kmが目安です。しかし、メンテナンスの状況によっては10万kmを超えて走れる可能性もあります。そのため、こまめなメンテナンスが大切です。
ヤマハYZF-R6を高く買い取ってもらうための注意点
バイクをより高値で買い取ってもらうためには、査定前の準備やメンテナンスも重要です。ここでは、ヤマハYZF-R6を高く買い取ってもらうための注意点を紹介します。
日常的なメンテナンスを怠らない
先ほどもお伝えしたように、バイクの状態は査定額に大きな影響を与えます。見た目以外にもエンジンや駆動系など、バイク全体を良い状態に保っておくことが大切です。
具体的には日常の洗車や定期的な部品交換、消耗品の補給などをこまめに行ないましょう。メンテナンスを欠かさないようにすれば、バイクの査定価格が高くなるだけでなく、気持ちの良い状態でバイクに乗れます。
また、保管場所にも注意が必要です。車庫に入れたりカバーをかけたりすることでバイクの劣化を防ぐことが可能です。バイクは雨風や紫外線によって劣化が進んでしまうため、車庫がない場合でもカバーだけはかけるようにしましょう。
査定前に洗車する
バイクは査定前にキレイに洗車しておくことが大切です。バイクをキレイにしておくことで査定士からの印象が上がり、これまで丁寧に扱ってきたというアピールにもつながります。反対にホコリや汚れがそのままになっていれば、メンテナンス状況も疑われてしまうかもしれません。
自分で確認できる範囲で大丈夫なので、できる限りキレイな状態のバイクで査定に臨みましょう。キレイなバイクなら、そのバイク本来の状態を正確に査定してもらえるはずです。