ヤマハ XJR400の特長と買取相場の傾向
ヤマハ XJR400は、1993年3月に登場したネイキッドタイプのバイクです。1990年代は、「カワサキ ゼファー」の登場により空前のネイキッドブームとなっていました。こうした流れを踏まえ、さらにゼファーとの差別化を図るために生産されたのが、「ペケジェイ」という愛称で親しまれるXJR400です。
1994年にバリエーションモデルとしてXJR400Sが、1995年にはエンジン性能が向上した2代目が登場します。そして、1996年に乗り心地を重視したモデルが登場し、これがXJR400の最終形態です。以降は、上位モデルとしてリリースされたXJR400Rに集約されました。
XJR400の大きな特長として「空冷最速」目指して設計されたエンジンが挙げられます。4気筒のDOHC4バルブが備わっており、オイルクーラーが標準装備となっていたため、空冷式を感じさせないエンジンの安定感が魅力です。
XJR400の平均買取相場は22.6~64万円(2024年8月9日現在)程度です。なお、買取価格はバイクの状態や走行距離、条件などによって変動します。
ヤマハ XJR400を高く買い取ってもらうためのポイント
ヤマハ XJR400を高く売却するには、以下の7つのポイントを押さえることが大切です。ここでは、それぞれのポイントを解説します。
ポイント1:グレード
XJR400のグレードは、バリエーションモデルのXJR400Sと上級モデルのXJR400Rがあります。買取相場としてはベースモデルであるXJR400が高い傾向にありますが、状態や走行距離などを踏まえると一概にはいえません。
ポイント2:年式
XJR400は、現在生産されていないため中古市場で取引されるのみです。複数あるモデルのなかでも、1995年にエンジンの改良にともなうマイナーチェンジが行なわれた2代目と、最終形態である1996年式に人気が集まっています。こうした需要を踏まえ、1995年式と1996年式の買取相場が高い傾向があります。
ただし、必ずしも初期モデルの買取価格が低いとは限りません。状態が良いものであれば高値で取引される可能性があります。
ポイント3:走行距離
バイクの買取価格は、走行距離が長くなるにともない低くなる傾向にあります。XJR400では、5万kmまでであれば平均40万円以上、5万kmを超えると平均30万円前半の買取価格です。全体的にみると走行距離による大きな価格の変動は少ない傾向にあります。
なお、バイクの買取価格は走行距離だけでなく車体の程度や年式によって変動します。そのため、走行距離だけにとらわれるのではなく、日ごろのメンテナンスによって良い状態を保ちましょう。
ポイント4:ボディカラー
1993年に発売された初期モデルのXJR400は、「ディープレッドカクテル2」「ブラック2」「ベリーダークバイオレットカクテル2」の3色でした。1994年には「ベリーダークバイオレットカクテル2」と入れ替わりで「ディープバイオレッドメタリック1」が登場しています。
また、1995年から生産が始まった2代目XJR400と1996年の最終モデルはいずれも「ディープレッドカクテル2」と「ブラック2」の2色展開でした。
ボディカラーによる買取価格の目立った大差はありませんが、レア度を踏まえると1994年に廃盤となった「ベリーダークバイオレットカクテル2」は高値で取引されやすいカラーといえるでしょう。
ポイント5:状態
バイクの買取価格に大きく影響する要素として劣化状態が挙げられます。より高く売却するには、メンテナンスや洗車を丁寧に行なうことが大切です。良い状態が保たれていれば、走行距離が長くても高値がつく可能性もあるでしょう。
ポイント6:売却のタイミング
バイクの買取相場は、売却のタイミングによっても異なります。特に高値がつきやすい時期は、新生活が始まりバイクの需要が高まる4月頃です。そのほか、6~7月のボーナス時期もバイクの購入者が増えます。
また、天候を踏まえてバイクの売却を検討することも大切です。例えば、天候が不安定な梅雨時期や台風が多い時期は、バイクを手放す人が少なくなります。そのため、バイク専門店では在庫確保を目的として、比較的高値で買い取るケースが増えます。
ポイント7:修復歴の有無
一般社団法人自動車公正取引協議会発行の「二輪自動車公正競争規約集」において、バイクの中古車はメインフレームの修正および交換歴の有無を記載するように定められています。
事故経験のないバイクでもフレームに損傷があれば「修繕歴あり」と明記され、購入者に敬遠される可能性は否めません。その結果、買取価格は通常より下がりやすくなります。
ヤマハ XJR 400の買取価格を上げるための必須事項
ヤマハ XJR400を売却するにあたって、買取価格を上げるためには以下を満たすことが大切です。ここでは、2つのポイントを解説します。
洗車をしてから売却する
バイクを売却する際の心象を良くするには、洗車をしてきれいな状態で持ち込むことが大切です。汚れたまま売却すると、長く放置されていたバイクと思われる可能性があります。
一方、隅々まで磨き上げられたバイクは、大切に乗っていた様子が伝わり買取価格も上がりやすくなるでしょう。
ただし、細かい傷がある場合は、無理に直す必要はありません。特に、塗装が必要な傷を直すにはプロの技が求められます。自分で直すと傷が広がる恐れがあるため、そのまま査定に出したほうが賢明です。
エンジントラブルがないかチェックする
エンジンの状態は、バイクを高く売るための重要なポイントです。特に、長く放置していたバイクは、エンジンがかからないケースが多いため、必ずチェックしてから査定に出しましょう。
エンジンが稼働しない場合、どこに原因があるのかを確かめて、可能であればメンテナンスすることをおすすめします。難しい修理が必要な場合は、無理に修理をする必要はありません。バイク専門店に相談したうえで、修理費用と査定価格を比較してから売却を検討しましょう。
純正パーツを用意する
バイクをカスタマイズしている場合は、純正パーツも合わせて持ち込むことをおすすめします。カスタマイズされたバイクは好みが分かれるため、買取価格が下がりかねません。
将来的にバイクを売却する予定がある方は、カスタマイズをする際に純正パーツを保管しておきましょう。