YAMAHA XJR1300の特長と買取相場の傾向
かつてヤマハが生産していたXJR1300は、1990年代に始まったネイキッドブームのなかでも特筆すべきモデルの一つです。その堂々たるスタイリングで、多くのライダーから支持を集めました。
XJR1200の後継モデルとして1998年に登場したXJR1300は、初期モデルではアルミ色のエンジンが採用されていましたが、後期モデルではエンジンが黒色に変更されました。型式はおもに「5EA型(初期)」と「5UX/2PN型(後期)」の2種類に分けられ、スペックや装備には細かな違いがあるものの、全体的なフォルムには大きな変化はありません。
XJR1300の大きな特徴は、空冷4ストロークDOHC直列4気筒エンジンにあります。このエンジンを支えるのは、高張力鋼管パイプで構成されたダブルクレードルフレームやリアに装備された2本のサスペンションといったクラシックなバイク構造です。これにより、滑らかで力強いスポーティな走行性能が実現されています。
1998年から2017年までの20年間にわたり生産されたXJR1300は、ヤマハのビッグネイキッドを象徴するモデルとなりました。しかし、2016年10月に施行された排ガス規制「EURO4(2016年版)」の影響により、2017年9月1日以降、この規制をクリアしないバイクの生産が禁止され、XJR1300も2017年をもって生産が終了しました。
ビッグバイクネイキッドの代表格であるXJR1300の生産終了を惜しむ声は多く、現在もバイク業界ではこのモデルを求める動きが続いています。そのため、XJR1300は年式やモデルに関係なく、常に安定した需要があり、高価買取が続いているのです。
YAMAHA XJR1300を高く買い取ってもらうためのポイント
YAMAHA XJR1300を高く買い取りしてもらうには、どのような点に注意すればよいのでしょうか。ポイントを7つ紹介します。
ポイント1:グレード
YAMAHA XJR1300は、XJR1200の後継モデルとして1998年に登場しました。空冷4ストロークDOHC直列4気筒エンジンが大きな特長であるため、このエンジン周りがしっかり維持・メンテナンスされていることが、買取価格を高くするポイントとなります。
ポイント2:年式
YAMAHA XJR1300は20年以上前に販売が開始されたバイクです。一般的に、年式の新しいマシンのほうが高価買取の可能性が高くなり、それはXJR1300も同様です。
ポイント3:きれいな状態で査定を依頼する
中古品であっても、ホコリをかぶっているものと、ピカピカに手入れされたものでは、見る人の印象が大きく異なります。これは、お客様のバイクを査定するスタッフにとっても同じです。
また、外見がきれいなバイクは、見えない部分も大切に扱われてきたとの推測につながります。ワックスをかける必要はありませんが、水洗いをして汚れをきちんと落としておけば、査定額がアップする可能性があります。ただし、洗車していないからといって査定を受けられないわけではありません。
ポイント4:エンジンがかかる状態にしておく
バイクの「心臓部」ともいえるエンジンの状態は、査定額に大きな影響を与えます。エンジンがかからない場合、大きなトラブルがあると推測される可能性が高くなります。エンジンは適度に動かしておくことで良好なコンディションを保てるため、査定前にエンジンがかかることを確認しておくのが望ましいでしょう。
もしバッテリーが上がってセルスターターが回らない場合でも、ジャンプスターターを使用してエンジンの動作をチェックすることができます。特に最近のフューエルインジェクション採用モデルでは、長時間エンジンをかけていない場合でもジャンプスターターで容易に始動できることがあるので、必要な場合はバイク業者などに相談しましょう。
ポイント5:キズ・へこみの補修は注意が必要
市販のコンパウンドでキズを消すために磨く必要はありません。慣れていない方が作業すると、かえってキズが目立つ可能性があり、必ずしも良い結果になるとは限りません。
一般的には、買取後にプロのスタッフが必要に応じてキズを目立たなくするリペア作業を行ない、バイクを店頭に並べます。査定前に研磨を行なうよりも、軽い洗車程度にとどめておくほうが安全です。
ポイント6:ノーマルパーツの準備
社外マフラーを装着している場合は、そのマフラーが車検に対応しているか(JMCS認証)を確認してください。たとえ車検不適合であっても、ノーマルマフラーがあれば査定額に大きく影響することはほとんどありません。
また、その他の社外パーツを装着している場合も、純正部品があると次のオーナーに販売する際にスムーズであるため、査定額がアップする可能性があります。加えて、バイクに付属する予備部品などがあれば、査定を依頼する際にぜひ伝えましょう。
ポイント7:付属品や書類の準備
バイクの買取査定を依頼する際には、取扱説明書、整備手帳、スペアキーなどの付属品や、メンテナンス記録などの書類を用意しておくと、査定額アップにつながる可能性があります。これらの書類は、バイクがどのように管理されていたかを示す重要な証拠となり、次のオーナーにとっても価値がある情報だからです。
特に整備手帳やメンテナンス記録があれば、定期的な点検や修理が行なわれていたことを証明できるため、バイクの状態が良好であると判断されやすくなります。もし書類が手元にない場合でも、買取業者にその旨を伝えておくとよいでしょう。