ヤマハ XJR1200の特長と買取相場の傾向
ヤマハ XJR1200は、1994年に登場した大型バイクです。1989年から始まったとされるネイキッドブームに乗り、当時の国内ネイキッドでは世界最大排気量のモデルとして大きな話題を集めました。
搭載しているエンジンは、1991年に発売されたヤマハ FJ1200に搭載されたものをリファインした1,188ccの空冷4ストロークDOHC4バルブ並列4気筒で、燃料供給方式はキャブレターです。初登場時の最高出力は8,000回転で97馬力、最大トルク回転数は6,000rpm。燃費は時速60kmで1L当たり26km、燃料タンク容量 は21Lです。さらに、オーリンズ製のリアサスやフューエルメーター、4-1-2レイアウトのショートメガホンタイプのマフラーも装備。
車両サイズは全長2,170mmで全幅765mm、高さ1,120mmです。車両重量は乾燥重量232kgで、ライバルモデルであるカワサキ ゼファー1100より11kg、ホンダ CB1000スーパーフォアより3kg軽くなっています。
ヤマハ XJR1200はその扱いやすさとハイスペックさから、バイク専門誌の人気投票で1994年と1995年に1位を取得するなど高い人気を誇りましたが、後継モデルとなるヤマハ XJR1300が開発されたことで1998年に生産終了となりました。
ヤマハ XJR1200の1994年発売当初の新車販売価格は93万円で、2024年8月30日時点における買取相場価格は18.6万~55.8万円です。過去5年間における平均買取相場の推移を見ると緩やかな上昇傾向にあり、前年比では7%増、2021年と比較すると3%の伸びとなっています(2024年9月13日時点)。
ヤマハ XJR1200を高く買い取ってもらうためのポイント
ヤマハ XJR1200を少しでも高く買い取ってもらうためには、以下のポイントを押さえておくことが大切です。
ポイント1:年式
ヤマハ XJR1200は1994年の登場以降、型式4KGのまま二度のマイナーチェンジを行なっています。1995年のマイナーチェンジではブレンボ製のフロントブレーキキャリパーやシート材に、新素材のワイラックスを採用。また、チョークレバーが左ハンドルグリップ部に移設されたことで冷間始動時の操作性が向上しました。シート高が10mm低くなったのも重要なポイントです。
1996年のマイナーチェンジでは、従来よりも左右幅が50mm延長されたオイルクーラーを採用したほか、シリンダーの放熱フィンの長さを延長することで冷却性を向上。さらに、前後サスペンションにダンパー調整機能を追加し、オーリンズ製のリアサスがフルアジャスタブル式に変更されました。
ヤマハ XJR1200の年式別の平均買取価格を見ると、1994年モデルは22.3万円、1995年モデルは23.3万円、1996年モデルは25.3万円となっています(2024年9月13日時点)。
ポイント2:走行距離
バイクの寿命には走行距離が関係し、買取価格にも影響します。寿命となる走行距離を決める要素には排気量が含まれ、排気量が多いほど目安となる走行距離が長くなる傾向にあります。
例えば、1,000cc超の大型バイクであるヤマハ XJR1200の場合、寿命となる走行距離は10万km以上といわれています。排気量の小さいバイクほど走行距離による買取価格の差があるわけではありません。
ヤマハ XJR1200の走行距離別の平均買取価格は、1万~2万kmで26.1万円、2万~3万kmで22.7万円、3万~5万kmで23.8万円、5万km以上で19.2万円です(2024年9月13日時点)。
少しでも高く売りたいという方は、日頃からこまめにメンテナンスをしましょう。走行距離が長くても、状態が良ければ査定価格が高くなることもあります。また、屋内で保管してバイクを天候のダメージから守ったり、丁寧な運転を心がけたりすることもバイクのコンディションを保つのに効果的です。
ポイント3:ボディカラー
ヤマハ XJR1200には、おもにシルバー系、ブラック系、レッド系のカラーバリエーションがあります。
1994年モデルではニューシルバーダスト、ブラック2、ディープレッドカクテル2の3色展開がされました。最終モデルとなった1996年モデルでは新たにブルーイッシュブラックが追加され、ニューシルバーダストとの2色展開となっています。
ヤマハ XJR1200では、カラーにより買取価格の差はそれほど大きくないでしょう。2024年9月13日時点におけるカラー別の平均買取価格を見ると、3色のなかで最も高いのはニューシルバーダストで23.5万円。次いで、ブラック2やブルーイッシュブラックといったブラック系が23.3万円、ディープレッドカクテル2が20万円となっています。
ポイント4:状態
バイクの状態は査定における重要なポイントです。しかし、ヤマハ XJR1200は最終モデルでも発売から20年以上が経過しているため、現在でも新車同様のコンディションを保持しているという方は少ないでしょう。
エンジンの状態はもちろんのこと、外観の状態も査定額に影響するため、査定に出す際にはきれいに洗車することをおすすめします。丁寧に扱ってきたことのアピールにもなるでしょう。
ヤマハ XJR1200の状態別の平均買取価格は、軽い難がある程度で23.9万円、事故車や不動車の場合は12.8万円となっています(2024年9月13日時点)。
ヤマハ XJR1200の売却では、上記のようなポイントを意識することが大切です。