ヤマハ VMAXの特長と買取相場の傾向
ヤマハ VMAXは、1985年に初登場したアメリカンクルーザータイプの大型バイクです。ストリートドラッガーをコンセプトとしたこのモデルは、当初海外市場でのみ販売されていました。しかし、1990年に「国内で750cc以上のモデルを販売しない」という自主規制が撤廃され、日本でも販売されることになります。そして、国内でメーカーラインナップされた最初の750cc超バイクになりました。
初代のヤマハ VMAXは生産台数が10万台を超えるほどの人気モデルでしたが、排ガス規制に適応できず2007年に生産終了となります。その後、2008年に欧米向けにフルモデルチェンジをして登場したのが2代目のヤマハ VMAXで、日本では2009年より展開されました。2代目のヤマハ VMAXも高い人気を誇ったものの、2016年度版の排ガス規制をクリアできず2017年に生産終了となりました。
初代ヤマハ VMAXは、排気量1,198ccの水冷4ストロークV型4気筒エンジンを搭載。そのため、このモデルは「ヤマハ VMAX1200」と呼ばれることもあります。
ヤマハ VMAX1200は「Vブースト」という独自機構を備えており、この機構によって145PSの最高出力を発揮します。ただし、日本市場向けモデルにはVブースト非搭載のものもあるため、注意しましょう。燃料供給方式はキャブレターで、燃料タンクには15Lまで入れることができます。全長は2,300mm、全幅は795mm、全高は1,160mm、重量は274kgです。
2代目ヤマハ VMAXは、排気量1,679ccの水冷4ストロークV型4気筒エンジンを搭載しています。そのため、2代目ヤマハ VMAXは「ヤマハ VMAX1700」とも呼ばれます。
燃料供給方式はフューエルインジェクションで、燃料タンク容量は初代と同じ15L。全長2,395mm、全幅820mm、全高1,190mm、重量311kgと、初代よりも一回り大きくなっています。また、2代目にはVブーストの代わりに、ヤマハ電子制御インテーク(YCC-I)とヤマハ電子制御スロットル(YCC-T)が採用されています。
ヤマハ VMAXの平均買取相場は14.2万~146.7万円です(2024年8月30日時点)。ただし、バイクの買取価格は型式や走行距離などで変動するため、次に紹介するポイントを押さえておくことをおすすめします。
ヤマハ VMAXを高く買い取ってもらうためのポイント
ヤマハ VMAXの査定においては、以下のようなことが高価買取のポイントとなります。
ポイント1:年式・型式
先述したように、ヤマハ VMAXは1985年から2007年まで発売されていた初代モデルと、2009年から2017年まで発売されていた2代目モデルの2種類があります。
基本的に初代ヤマハ VMAXの買取価格は低く、2代目ヤマハ VMAXの買取価格は高くなる傾向にあります。初代と2代目それぞれの平均買取相場を比較すると、初代が10万~37.7万円、2代目が97万~140.3万円です(2024年9月13日時点)。
また、過去5年間の平均買取価格の推移を見ると、初代ヤマハ VMAXはほぼ横ばいで、2代目ヤマハ VMAXは2021年から2022年にやや上昇し、2023年から2024年にかけて価格が下落している状態。とはいえ、2代目ヤマハ VMAXは2024年時点でも100万円以上の査定価格が付くことが少なくありません。
ポイント2:走行距離
一般的に、走行距離が長いほど査定価格は低くなります。ただし、排気量が1,000ccを超えるヤマハ VMAXのような大型バイクは、寿命を迎える走行距離が10万kmといわれています。そのため、排気量の少ないバイクほどの影響はありません。
初代ヤマハ VMAXの場合、走行距離3万kmまでは30万円前後の買取価格が付くことが多い傾向にあります(2024年9月13日時点)。それに対して2代目ヤマハ VMAXは、走行距離4,999kmまでの平均買取価格が176.4万円、1万kmまでは145万円、2万kmまでは143.4万円となり、5万km以上の場合は78.4万円となっています(2024年9月13日時点)。
これらのことを加味すると、少しでも高く売りたいのなら初代ヤマハ VMAXは走行距離3万km、2代目ヤマハ VMAXは走行距離5万kmが一つの目安といえます。
ただし、いくら大型バイクだとしても、走行距離が長いと部品が劣化・消耗しやすくなる点には注意が必要です。少しでも高く売りたい方は、日頃からメンテナンスをしっかり行なうようにしましょう。
ポイント3:ボディカラー
初代ヤマハ VMAXには1990年に登場したシャイニーブラックや1993年モデルのベリーダークバイオレットカクテル1、1998年モデルのマットチタン1といったカラーがあります。
そのなかでも、特に人気なのはベリーダークバイオレットカクテル1で、2024年9月13日時点における平均買取価格は46.5万円です。一方、ブラック系やレッド系の買取平均価格は20万円台となっています。
2代目ヤマハ VMAXは2009年モデルのブラックメタリックMに始まり、2014年モデルのマットグレーメタリック3や2015年モデルのベリーダークレッドメタリック2、2016年モデルのダークパープリッシュブルーメタリックLなどさまざまなカラーを展開しています。
2024年9月13日時点におけるカラー別の平均買取価格では、ダークパープリッシュブルーメタリックLが136万円で最も高くなっています。
ヤマハ VMAXの売却では、上記のようなポイントで買取価格が変動することを把握しておきましょう。