ヤマハTW200の特長と買取相場の傾向
ヤマハTW200は1987年に登場しました。現在のイメージからは想像しにくいですが、当初は路面を問わず走行できるアドベンチャートレールバイクとしてデビューしました。冒険家の風間深志さんが世界で初めてバイクで北極点に到達した際には、改造されたTW200が使われています。スリムな車体に比して太いタイヤは、砂地などの悪路でも走行が可能でした。
しかし、TW200が広く「活躍」し始めたのは1990年代後半からです。無骨な角目ライトや大きなウインカーを丸目ヘッドライトと小型ウインカーに交換し、シート下のサイドカバーとバッテリーを取り外した「スカチューン」というカスタムスタイルがストリートファッションとして人気を集め、舗装路での走行が主流になりました。1998年にはヤマハが公式に丸目ヘッドライトを採用したTW200Eを発表し、新車としても人気を博しました。
2000年には年間販売台数が1万5千台を超え、その前年までの累計登録台数が5万台弱であったことからも、その人気ぶりがうかがえます。このブームを受けて、2002年にはTW225(TW225E)にモデルチェンジされました。TW200の最終モデルは2001年にリリースされました。
ヤマハTW200の新車価格は実勢価格で69万8,000円となっており、2024年8月30日時点の中古車相場価格は~25.9万円です。
ヤマハTW200を高く買い取ってもらうためのポイント
大切に乗ってきたバイクを売る場合、少しでも高く買い取ってもらいたいと思うものです。ここでは、ヤマハTW200を高く買い取ってもらうためのポイントを紹介します。
ポイント1:バリエーションモデル
TW200は1987年の発売開始から1998年まで、カラーチェンジ以外に大きな変更はありませんでしたが、1998年にバリエーションモデルとしてTW200Eが発売されると、その後に販売されたのはTW200Eのみになりました。
TW200は角目ライトと大きなウインカーが特徴的ですが、TW200Eは丸目ヘッドライトと小さなウインカーに変更されています。こうした見た目の違いは買取価格に影響する可能性が考えられます。
ポイント2:年式・型式
TW200は1987年の発売当初から1999年までの型式が2JLとなっています。これは1998年にバリエーションモデルとして発売したTW200Eの型式と同様です。
1998年に発売されたTW200Eは、丸型ヘッドライトとクロームメッキ処理のヘッドライトボディのほか、小型フラッシャーランプや、つや消しブラック塗装のホイールリムを標準装備しています。
なお、2000年にマイナーチェンジをしたTW200Eの型式はBA-DG07Jとなっており、2001年に発売されたTW200Eの最終モデルも同じ型式です。
一般的に年式・型式が新しいほど買取価格は高くなる傾向にあります。
ポイント3:走行距離
一般的に、バイクの走行距離が増えると買取額は下がる傾向がありますが、整備状態が良好かどうかや、希少価値や人気の高いバイクであるかどうかによっても買取価格は変動します。
・~5,000km
バイクの状態にもよりますが、この範囲であれば比較的高額で買取されることが多いです。整備がしっかりされている場合、走行距離による価格の減額はほとんど見られません。
・~3万km
多くの中古バイクが3万km周辺の走行距離で売却されることが多く、買取額に少しずつ影響が出始める時期です。ただし、バイクの状態が良ければ、買取額への影響はまだ抑えられる可能性があります。
・~5万km
この走行距離になると、買取額にかなり影響が出てきます。5万kmを超えると、ブレーキパッドやタイヤ以外の部品も本格的な整備が必要となり、メンテナンス費用が増えるため、5万kmに達する前に売却を検討するのがよいでしょう。
・~10万km
一般的なバイクでは、10万kmを超えると買取価格がつかないことが多くなります。この距離まで使用する場合、数十万円のメンテナンス費用を覚悟する必要があるでしょう。整備が行き届いていても、10万kmほど走行したバイクは買い手がつきにくく、結果として販売価格も低くなる傾向があります。
ポイント4:ボディカラー
単色の場合、人気があり査定額も高めになる傾向にある色は、マッド系・レッド系・ブルー系などで、一般的に人気の高いブラック系やホワイト系・シルバー系は査定額が低くなる傾向にあります。
2色以上の複数色の場合、査定額が高いのはトリコロール、赤のガンメタリック、カワサキカラーと続きます。赤/黒や白/青、黒/シルバー、白/黒などは、人気があっても査定額としては低くなる傾向にあります。
なお、2色以上の場合はメーカーのイメージカラーも含まれています。一般的にメーカーをイメージさせる色は価値が高いといわれており、ヤマハの場合は白/赤、白/青、白/黄色がそれにあたります。
このように、バイクの色により買取価格に差が出ることはあるものの、バイクの車種ごとに人気の色が存在することもあるため、まずは査定してもらって検討するのがよいでしょう。