ヤマハ SRX400の特長と買取相場の傾向
ヤマハのSRX400は、兄弟モデルのSRX600とともに1985年4月に登場したネオクラシックスポーツモデルです。排気量399ccの空冷4ストローク単気筒エンジンを搭載しており、同じシングルシリンダーの名車・SR400とベースは似ていますが、SRX400では4バルブ化されているのが大きな違いです。
フレームにはシンプルな鋼管ダブルクレードルフレームを採用し、アンダーのボルトマウントがエンジンを底面から撫であげるように囲む独特の構造が特徴的でした。走りだけでなく、バイクそのものの造りやデザイン性にまでフォーカスしたモデルとして、熱心なバイク愛好家たちを魅了しました。
1990年にはフルモデルチェンジが行なわれ、オイルクーラーの追加やキック始動からセル始動への変更、さらにリアサスペンションがモノクロスサスへと進化。より扱いやすく、快適に楽しめる仕様へと改良されました。
SRX400の買取相場は11.3万円~46.9万円(2025年9月19日時点)です。ただし、走行距離や車両のコンディションによって金額は大きく変動します。
ヤマハ SRX400を高額査定につなげるコツ
ヤマハ SRX400は根強いファンがいるモデルだからこそ、査定に出す際に知っておいてほしい工夫があります。ここでは、SRX400をより高額な買取につなげるためのポイントを紹介します。
ポイント1:人気度
ヤマハ SRX400はブランド力に加え、エンジニアのこだわりの強い仕様やデザイン性、単気筒特有の力強い鼓動感や、ダイレクトなレスポンスが味わえる点なども魅力で、今も熱心な愛好家たちから盤石な支持を得ています。
1985年の発売後、1987年、1988年と2度のマイナーチェンジを経て、1990年にはフルモデルチェンジを実施。翌1991年にカラー変更を行なったのが最後のモデルチェンジで、1990年代に生産を終了しました。
人気があるにもかかわらず流通量が少ない場合、供給が追いつかず価格が高騰します。
SRX400の場合、人気はニッチなもので、20年以上前に絶版車となっていることもあり流通量は多いとはいえません。フルモデルチェンジにより、始動性や走行性の向上した1990年式以降のモデルはSRX400のなかで人気が高く、査定額もやや高まりやすい傾向にあります。
ポイント2:ボディカラー
ボディカラーは査定額に直結する重要な要素の一つです。
SRX400がデビューした際のボディカラーは、ファインシルバー1色でした。その後、ブルー系やブラック系、ダークレッドなどが登場しました。
なかでも定番色のシルバー系やダークレッドは人気が高く、高額査定につながりやすいカラーといえます。
ポイント3:外装
ボディカラーと同様、見た目にわかる外装の状態は大切な評価ポイントです。
SRX400は、角型鋼管フレームに空冷4ストローク単気筒エンジンを組み合わせた、スタイリッシュさが売りのスポーティモデルです。1990年のフルモデルチェンジでは、タイヤサイズやサスペンション、セル始動への変更などが実施されており、こうした外装の変更点も魅力の一つとなっています。
査定時にはフレームの傷やへこみ、塗装のはげがマイナス評価につながります。また、メーターやヘッドライト、ウィンカーといった機能が正常に動作するかどうかも確認されるため、しっかりチェックしてから査定に臨みましょう。
ポイント4:走行距離
走行距離は、バイクの使用状況を示す大切な指標です。一般的に、走行距離が短いほど査定額は上がりやすいとされています。特に5,000km以下など、走行距離が短い個体は高値が期待できます。
ただし、走行距離が短くても車体の状態が悪ければ査定額は下がってしまいます。逆に、仮に1万kmを超えていても、きちんと整備され状態が良ければ高値での取引が期待できます。
SRX400は生産終了から20年以上が経過しているため、コンディションを左右するのは日頃のメンテナンスです。古いバイクではメーターが故障して走行距離不明になっている場合もありますが、それでも買取可能なケースはあるため、まずは査定に出して相談してみるのがおすすめです。
ヤマハ SRX400を高く買い取ってもらうための注意点
同じ車種でも査定額には大きな差が出ることがあります。その違いを左右するのは、日頃の扱い方や売却前の準備です。SRX400を少しでも高く買い取ってもらうための注意点を紹介します。
走行距離を少なく保つ
先述のとおり、査定において走行距離は重要な指標であり、短ければ短いほどプラスに働きやすいものです。例えば、5,000km程度でしっかりメンテナンスされている車体であれば、走行距離の影響をほとんど受けずに高額買取が期待できます。
一方で、排気量400ccのバイクの場合、一般的に3万kmを超えると査定額への影響が出やすく、5万kmを超えると本格的なメンテナンスや修理がどうしても必要になってきてしまうため査定額にも大きく影響します。そのため、バイクを売却するのであれば、走行距離が5万kmに到達する前に決断するのがよいでしょう。
普段の運転では急発進を避け、適切なギアチェンジを意識するなど、燃費の良い走り方を心がけることが大切です。こうした積み重ねが結果的に走行距離を抑え、査定額アップにつながります。
外装・ボディの状態をきれいに保つ
外装やボディの美しさは、査定額に直結するポイントです。小さな傷であればそれほど影響はありませんが、大きな傷や深いへこみはマイナス評価につながります。
また、見た目がきれいだと「このバイクは大切に扱われてきた」という好印象を査定士に与えられます。そのため査定前にはしっかり洗車して、できるだけきれいな状態で臨むのがおすすめです。
ただし、小さな傷を自分で無理に修理しようとすると、かえってダメージを広げてしまう恐れがあります。軽い傷であればそのまま査定に出すのが賢明です。
複数の業者で査定を受ける
同じバイクでも、業者によって提示される買取価格が大きく変わることがあります。それぞれの業者で買取の方針や販売ルートが異なり、強化している車種や需要に違いがあるためです。
そのため、一社だけで査定を受けるのではなく、複数の業者に見積もりを依頼することが大切です。一括査定サービスや、グーバイク買取のようなオークション形式の出品を利用すれば、複数の業者の査定額を一度に確認できて便利です。