ヤマハ SR400の特長と買取相場の傾向
「ヤマハ SR400」は、1978年に登場して以来、ヤマハオートバイの顔の一つともいわれる人気のモデルで、現在もヤマハの公式サイトにSR400の特設ページ「SR Café」のアーカイブが残っています。
2017年に一度は生産終了となりましたが、40周年の2018年に復活し、残念ながら2024年現在では再び生産が終了しています。クラシカルな雰囲気で構成はシンプル、昭和・平成・令和をまたいでカスタムベースとしても支持されて、ロングセラーとなったバイクです。
「ヤマハ SR400」の中古車の買取価格帯は走行距離1,000km以下で12万9,000円~57万6,000円ほどが相場ですが、長い歴史のなかではスペシャルエディションや記念モデルなどもあり、高額買取もあり得るバイクです。
バイクの買取価格は条件によって大きく変化します。以下では、すでに生産終了している「ヤマハ SR400」をできるだけ良い条件で売るためのポイント・コツを確認していきます。
ヤマハ SR400を高く買い取ってもらうためのポイント
人気モデルかつ生産終了モデルである「ヤマハ SR400」は、以下に示すポイントを押さえて査定に出せば、希望価格に近い買い取りが実現する可能性もあるでしょう。
ポイント1:変遷と特別モデル
「ヤマハ SR400」はロングセラーであるだけに、さまざまにモデルが変遷してきました。この流れを踏まえて、ご自身の売りたいモデルを把握することで、買取業者への的確なアピールが可能となります。
- 2008年以降の排出ガス規制に対応しきれずいったん生産終了、環境規制対応モデルが開発され2010年モデルとして再デビュー
- 排出ガス規制の強化にともなって2017年再び生産終了し、2018年11月に規制適合モデル再々デビュー
- 2021年3月、1,000台限定の「ファイナルエディションリミテッド」が発売、ただしこのモデルは令和2年規制に適合することなく生産終了
レーサーレプリカのブームが象徴する高性能化が進むなか、一般的な「バイクの進化」とは逆行ともいえるモデルチェンジをしながらファンを獲得した「ヤマハ SR400」。
ハイパワーなバイクでスピードを追求するのではなく、単気筒エンジンならではのリズムや鼓動を感じながらバイクを走らせたいユーザー、カスタマイズでオリジナルのバイクに乗りたいユーザーに支持されるようになったのです。
2021年モデル「SR400 ファイナルエディションリミテッド」は、日本国内向けモデルの生産終了が決定発表後に1,000台限定で生産された特別モデル。「SR400」の象徴ともいえるカラー「ヤマハブラック」が採用されたほか、シリアルナンバー入りエンブレムや本革調シート、真鍮製音叉マークなどが備わる、まさに「特別仕様」です。この特別モデルは、高額買取が期待できます。
ポイント2:走行距離
「ヤマハ SR400」は、ワイルドに乗るタイプのバイクではないため、走行距離が長くても状態の良い中古車が多いという傾向にあります。
バイクは基本的に走行距離が多いほど買取額は下がりますが、年式と走行距離が同じだとメンテナンス状態や需要などが買取価格に影響を与えます。
「ヤマハ SR400」の場合、走行距離5,000km~で5万円ほど、1万km~で11万円ほど、2万km~で13万円ほど、査定額が減額される傾向です。
ポイント3:外観
レトロさを感じるフォルムは幅広い年齢層に人気で、見た目以上に軽くて乗りやすく、女性ライダーからも支持されるなど需要が高いため、買取価格も高額になることが期待できます。
所有者の好みに合わせた楽しみ方ができるのが「ヤマハ SR400」の大きな魅力で、オリジナルのままのフォルムを楽しみたい方はもちろん、自分好みのスタイルにカスタムしたい方にも人気です。したがって、本格的なカスタムをしたのでなければ、元に戻しておいたほうが高く買い取ってもらえる場合もあります。
生産終了モデルヤマハ SR400の査定価格を高くするためのコツ
生産終了モデルでありながら今なお高い人気を誇る「ヤマハ SR400」。中古車であっても、なかには数百万円で取引されるケースもあるようです。ファイナルエディションや記念モデルなど希少価値が高いマシンで、かつ状態が良ければ高額買取が期待できるでしょう。
純正パーツが残っていれば一緒に査定に出す
「ヤマハ SR400」はバイクをカスタムしたいライダーに「カスタムベース」として人気のあるバイクですが、カスタムパーツは個性の主張が強く好みは分かれます。もし純正品が保管してあったら純正パーツも一緒に査定してもらうとよいでしょう。
ただし「ヤマハ SR400」はその特殊性からカスタム自体がプラス査定に働くケースもあり、査定を受ける際には事前に確認しておきましょう。
査定前にDIY修理しない
ちょっとしたキズに対しては、自分で塗装してしまうオーナーもいますが、プロはDIY塗装を見破ります。マイナス査定につながらないように、キズ・凹みはそのままで査定に出しましょう。
査定前の丁寧な洗車
査定前の洗車そのもので査定額に差は出ないとしても、「大切にされてきたバイク」「きちんとしたオーナー」という印象が伝わり、査定全体への良い影響が期待できます。
汚れたままで査定に出してしまうと劣化状況・キズ・凹みなどが正確に判断されず、実際よりマイナスにとらえられる可能性があることも否めません。洗車したバイクで正確に査定してもらったほうが、より正確な査定を期待できます。
「ヤマハ SR400」は新車が手に入らない生産終了モデルで、現在も高い人気を誇ります。今すぐ売却しないのであれば大切に管理し、適切な価格で売却できるようにメンテナンスしておくのがよいでしょう。