ホンダ PCX160の特長と買取相場の傾向
ホンダ PCX160はホンダが製造・販売する160ccクラスのスクーターで、ロングセラーモデルであるPCXシリーズの新型です。PCX160は、PCX125と同様のコンパクトな車体で通勤や日常の移動で活きるデザインと機能を持ちながら、自動車専用道路・高速道路に乗れる排気量も兼ね備えているため、ツーリングをすることも可能です。
PCX160には、eSP+(Enhanced Smart Power+)と呼ばれるホンダ独自の技術が採用された156ccの水冷4ストロークOHC4バルブ単気筒エンジンが搭載されています。燃焼効率や出力を最適化しながら、低燃費と高出力の両立を実現。加速がスムーズで、都市部での走行はもちろん、高速道路でも快適に走れます。
一方、環境に配慮した走行も可能で、排出ガスの低減・アイドリングストップによる燃料消費の削減などの技術も実装されています。
また、14インチの前輪と13インチの後輪を採用しており、アスファルトでの安定した走行が可能な点もPCX160の特長です。ホンダ独自のトラクションコントロールシステム(Honda セレクタブル トルク コントロール)によって後輪のスリップを抑えるなど、安全な走行をサポートする機能も搭載されています。
また、フットスペースは広くゆったりとした作りで、長時間の乗車でも疲れにくい仕様なのも特長です。さらに、スマートキーをポケットに入れたままボタン操作でエンジンを始動できる利便性の高さも魅力です。
PCX160のメーカー希望小売価格は41万2,500円(税込)です。買取価格の相場は5.3~29.4万円(2024年8月9日現在)ですが、年式・状態などで大きく変動します。
ホンダ PCX160を高く買い取ってもらうためのポイント
PCX160を高く買い取ってもらうためには、以下のポイントに注目しましょう。
ポイント1:グレード
PCX160は前身となるPCX150から排気量が増加したモデルで、2021年にモデルチェンジする形で販売されました。その後、1年ごとに以下の変更点が加えられています。
- 2022年モデル:カラーバリエーションにマットギャラクシーブラックメタリックとフォギーブルーメタリックを追加(いずれも2022年モデルのみ)
- 2023年モデル:令和2年排出ガス規制に適合。カラーリングにマットマインブラウンメタリックとポセイドンブラックメタリックを追加
中古市場では排出ガス規制に適合している2023年モデルが人気で、買取価格も高くなる傾向にあります。ただし状態が良ければ、2022年以前のモデルでも買取価格にそう大きな差はありません。
ポイント2:年式
PCX160は2021年から販売されている車種で、現在もメーカーや販売店などで新車を購入できます。一般的に、新車が販売されている現行車は中古市場にも台数が多く供給される傾向にあるため、買取価格が下がりやすいケースが散見されます。
しかしPCX160は人気車種であり、なおかつ年式が浅いため中古市場にはそれほど出回っていません。一方で、一般的な買取における年式の考え方では、新しいものほど高値で買い取ってもらいやすく、それはPCX160でも同様です。PCX160を売却する場合は2023年モデルが最も高値で買い取ってもらえる可能性が高いといえますが、どの年式でも比較的高額買取が期待しやすい状況です。
ポイント3:走行距離
走行距離は、バイクの使用状況を示す重要な指標です。PCX160のようなスクーターでは、走行距離が少ないほどエンジンやそのほかの機械部品の消耗が少ないと見なされるため、買取価格が高くなる傾向にあります。
PCX160は年式が新しいモデルのため、走行距離が長いと評価が下がりやすくなる傾向が強いのが特徴です。250cc以下の中型バイクの場合、5~8万kmが寿命の目安とされており、これに近い車体の買取価格は高くなりにくいのが実情です。
ただし買取価格は総合的に査定されて決定されるため、走行距離が長くとも状態の良い車体であれば高値での売却も期待できます。
ポイント4:ボディカラー
中古市場においては、ボディカラーの違いによっても買取価格が変動することがあります。PCX160は、モデルチェンジが行なわれるたびに新色が追加されています。2023年モデルまでで設定されたボディカラーは以下の通りです。
- マットディムグレーメタリック
- キャンディラスターレッド
- パールジャスミンホワイト
- ポセイドンブラック
- ポセイドンブラックメタリック
- フォギーブルーメタリック
- マットギャラクシーブラックメタリック
- マットマインブラウンメタリック
ボディカラーの違いによって、買取価格の大きな差は見られません。なお、例えば2021年モデルで採用されているキャンディラスターレッドのように、モデル限定で設定されているボディカラーなどでは、希少性が評価され買取価格に反映される可能性があります。
ポイント5:内装・外装
バイクの見た目や内装の状態は、買取価格に大きく影響します。車体に付いた大きな傷や錆、黄ばみなどは買取価格が下がる原因となります。PCX160のようなスタイリッシュなスクーターでは見た目の美しさが重要視されるため、状態をきれいに保つことが買取価格を上げるポイントです。
ラゲッジボックスやフロントインナーボックス内などの汚れ・傷は査定が下がるポイントになるので、日ごろからの取り扱いに気を付けておく必要があります。また、スマートキーやそのほか電装系の故障も査定が下がるポイントなので、売却する前に修理しておくと買取価格を上げられる可能性が高まります。