ホンダ ADV150の特長と買取相場の傾向
ホンダADV150は、2019年に発売されたアドベンチャースタイルの新型軽二輪スクーターです。アドベンチャースタイルとは、オフロードバイクのテイストを継承したもののことで、ホンダ ADV150は街だけでなく荒地を駆け抜けるのにも対応したパワーが魅力とされていました。発売当初はインドネシア市場を対象にしており、未舗装道路が多い国のニーズにも適していました。
日本国内の市場にホンダ ADV150が登場したのは、2020年2月です。市街地でも高速道路でも走行できる、149cc単気筒エンジンを搭載。「限界を超えていく都会の冒険者」というコンセプトのもとに開発され、利便性や機動力の高さ、パワフルな外観、優れた走破性を誇ります。
国内販売当初はABS搭載モデルに限られていましたが、2023年にはエンジンが156ccになったためADV160へとモデルチェンジ。これにともない、ホンダ ADV150は2022年10月生産モデルで幕を閉じています。
2020年にリリースされた国内モデルの車体価格は45.1万円でした。現在の中古市場における平均買取相場は、5.2万円〜34.7万円(2024年8月30日時点)です。なお、買取相場は車体の状態や年式、色などによって変動します。
ホンダ ADV150を高く買い取ってもらうためのポイント
ホンダ ADV150を高く売却するには、以下の6つのポイントを押さえることが大切です。ここでは、それぞれのポイントについて解説します。
ポイント1:グレード
ホンダ ADV150の型式は、「2BK-KF38」の1種類のみです。そのため、グレードによる平均買取相場の違いはないといえるでしょう。
ただし、年式や走行距離、ボディカラーによって買取相場が変動する可能性があります。事前に査定を受けてから売却しましょう。
ポイント2:年式
ホンダ ADV150は、2020年に日本で初期モデルが発売されました。2022年に生産された2021年式を最後に生産終了となったことから、生産期間自体は非常に短いモデルといえます。
一般的に、年式が新しいバイクは高く売れるといわれており、ホンダ ADV150も例外ではありません。そのため、2020年式よりも2021年式のほうが高値で取引されています。
ポイント3:走行距離
年式と同様に、走行距離もバイクを高く売るためのポイントになります。走行距離が長いバイクは、短いバイクと比べて買取価格が下がるケースが一般的です。
ホンダ ADV150も、走行距離が5,000km未満の車体よりも、5万kmを超えるバイクのほうが平均買取価格は低くなります。ホンダ ADV150の売却を検討している方は、できるだけ走行距離が伸びないうちに査定に出すとよいでしょう。
ポイント4:ボディカラー
ホンダ ADV150の初期モデルは、「マットメテオライトブラウンメタリック」「マットガンパウダーブラックメタリック」「ゲイエティーレッド」の3色展開でした。
2021年6月には受注限定色として、よりスポーティーで洗練された印象の「ロスホワイト」をリリースしています。車体価格は、通常カラーと同じく45.1万円ですが、限定色ということもあり中古市場では比較的高値で取引される可能性があるでしょう。
ポイント5:状態
バイクに乗らないまま放置すると、鉄部分がさびてしまいます。3ヵ月放置するとタイヤが劣化・変形し、半年以上放置すればガソリンタンク内がさび始めるため、バイクの機能にも影響が出る恐れがあるでしょう。
いくら新しいバイクでも、劣化した状態では高価買取の対象にはなりません。売却を念頭に置いている場合は放置をせず定期的にバイクを動かし、できるだけ早めに査定に出しましょう。
ポイント6:修復歴の有無
一般的にバイクの買取価格は、フレームが破損したり傷がついたりすると下がりやすくなります。一般社団法人自動車公正取引協議会の「二輪自動車公正競争規約集」では、フレームに損傷がある車体を修復歴「有」と表示するように定めています。これは、購入者にとっての判断材料の一つとなるでしょう。
事故以外で破損したとしても表示する必要があり、修復歴が「有」のバイクは購入者から敬遠される傾向にあります。バイク専門店でも、こうした状況を踏まえて買取価格を下げるケースが多いでしょう。
ホンダ ADV150の買取価格を上げるための必須事項
ホンダ ADV150を売却するにあたって、買取価格を上げるためには以下の必須事項を満たすことが大切です。ここでは、3つのポイントについて解説します。
売却する時期を選ぶ
3〜4月は新生活がスタートする時期であり、バイクを必要とする人が増えます。さらに、長期休暇前とボーナスの時期が重なる6〜7月も、バイクの需要が高まるタイミングです。バイクの買取価格を上げるには、売却する時期を選ぶようにしましょう。
併せて、天候も押さえておきたいポイントです。特に、悪天候が続く梅雨時期や台風シーズンはバイクを手放す人が減ります。こうした時期は、バイク専門店の在庫も減少傾向にあるため、売却をすると高価買取が期待できるでしょう。
純正パーツも一緒に持ち込む
バイクの楽しみ方の一つとして、カスタマイズがあります。しかし、自分好みのカスタムがほかの人にマッチするとは限らず、購入者によっては敬遠するタイプのカスタムもあるでしょう。
そのため、バイク専門店ではカスタマイズされたバイクより、純正のものを高く買い取る傾向があります。ホンダ ADV 150についても例外ではないと考えられるため、売却を検討している場合は、純正パーツも一緒に持ち込むことが大切です。
売却前に洗車をする
バイクを売却するうえで、最後のポイントとなるのが外装の汚れやほこりです。きれいに洗車されたバイクをバイク専門店に持ち込めば、良い印象を与えることができ、高価買取の対象となる可能性があります。
一方で、年式が新しく走行距離が短いバイクでも、汚れがひどいと買取価格に影響しかねません。査定を依頼する際は、きれいに洗車してから持ち込むようにしましょう。