ホンダVFR800Fの特長と買取相場の傾向
ホンダVFR800Fは、2013年のミラノショーにて制作発表が行なわれ、2014年4月に国内で発売されたスポーツツアラーモデルです。「大人のスポーツバイク」をコンセプトに、スタイリッシュかつ落ち着いたスポーティなデザインで多くのバイクファンを魅了しました。しかし、令和2年の排出ガス規制に適合せず、生産終了となりました。
このモデルには、V型4気筒エンジンが搭載されており、HYPER VTEC技術により低速から高速まで快適に走行できます。低・中回転時には2本のバルブ、高速回転時には4バルブが稼働する仕組みで、街中走行から長距離ツーリングまで燃費効率を保ちながら走行を楽しめます。
車体構造面では、メインフレームとリアフレームにアルミダイキャスト製を採用し、荷物の積載時でも安定した走行が可能です。これにより、操作性と安定性を両立させ、スムーズな走行を実現しています。外観では、X字デザインを採用した左右のLEDヘッドライトが特長で、車体の個性をより際立たせています。
ホンダVFR800Fの買取相場の平均は、34.6万円~86.4万円(2024年8月30日時点)です。ただし、車体の状態や年式によって変動する可能性があります。
ホンダVFR800Fを高く買い取ってもらうためのポイント
愛車を高額で売却するためには、査定時に評価されるポイントを理解することが重要です。以下に、より高額でホンダVFR800Fを買い取ってもらうためのポイントを紹介します。
ポイント1:年式・モデル
ホンダVFR800Fはおもに海外モデル、2014年モデル、2015年モデル、2017年モデル、2019年モデルの5つのタイプに分類されます。海外モデルは、日本での販売前にイタリアのミラノで発表されたタイプです。
そのほかの特長として、2017年モデルは平成28年排出ガス規制に適合しており、環境性能が向上しています。2019年モデルはETC2.0車載器を搭載し、高速道路の通行料金支払いがスムーズになり、利便性が増しています。
一般的に、新しい年式のモデルほど買取価格が高くなる傾向です。例えば、カラーや車体の状態にもよりますが、2014年モデルと2019年モデルの平均買取額の差は約27万円です。
ポイント2:走行距離
一般的に、バイクの走行距離が長いほど、買取価格は安くなる傾向にあります。走行距離が長いとエンジンやそのほかの部品が消耗している可能性が高く、メンテナンスや修理が必要になる場合が多いためです。
具体的には、走行距離が5,000km以内であれば比較的高値が付きやすいでしょう。ホンダVFR800Fのような大型スポーツバイクは、走行距離が3万kmを超えると買取価格が大きく下がり始めるとされています。
ただし、査定額には走行距離だけでなく、バイクの年式やメンテナンスの状態、外観のコンディションなども影響します。例えば、定期的にメンテナンスを行なっていたり、外観がきれいだったりする場合、走行距離が長くても高く評価されることがあるでしょう。
高額買取を目指すには、できるだけ走行距離が短い状態で査定に出すのが理想です。
ポイント3:ボディカラー
ホンダVFR800Fのボディカラーは、2014年モデルがヴィクトリーレッド、ダークネスブラックメタリックの2色です。2015年には、新色のパールグレアホワイトが発売されました。排出ガス規制に適合した2017年モデルでは、ヴィクトリーレッド、デジタルシルバーメタリック、パールグレアホワイト、ダークネスブラックメタリックの4色です。
2019年モデルでは、過去のモデルから継承されたヴィクトリーレッドに加え、赤青ストライプ入りのパールグレアホワイト(ストライプ)が登場しました。このカラーは「インターセプターカラー」の愛称で親しまれ、ライダーの間で人気があります。
特に高値が付きやすいのは、2019年モデルのパールグレアホワイト(ストライプ)です。年式が新しいのに加え、ほかのカラーと比べて高く買い取られる傾向があります。
ホンダVFR800Fを高く売るための注意点
ホンダVFR800Fを高く売却するためには、日頃のメンテナンスが重要です。外見を美しく保つだけでなく、エンジンやバッテリーなども良好な状態に維持する必要があります。修理や交換の必要な箇所があると、査定額は下がる可能性があるので注意しましょう。
しかし、こまめなメンテナンスを行ない、コンディションが良好であれば査定額が上がる可能性が高くなります。年式が同じでも状態によって評価は変わるため、点検整備記録簿があれば査定時に提出することをおすすめします。
なお、事故や修復履歴は必ず記録し、査定時には正確に提示することが大切です。査定のプロは、事故や修復の痕跡を見逃すことはほとんどありません。隠そうとしても発見される可能性が高く、虚偽の情報を伝えると「ほかにも何か不具合があるのではないか」と疑われ、査定額に悪影響をおよぼすおそれがあるため注意してください。