ホンダグロムの特長と買取相場の傾向
ホンダグロムが登場した2013年は、原付二種といえばスクーターがメインでした。そんなときに現れた、125cc のスポーツモデルを思わせるホンダグロムは瞬く間に話題となりました。
多くのバイクが17インチホイールを採用しているなか、ホンダグロムは12センチホイールを採用しているため、全体としてコンパクトな印象を受けます。しかし、男性が乗っても窮屈さは感じにくいでしょう。
低めの位置にハンドルがあるうえに、ライダーシート後方が上がり気味なため、スポーティーなライディングになる点も魅力でしょう。空冷4ストロークOHC単気筒エンジン搭載のおかげで、軽やかな走りを実現できます。
また、ホンダグロムはクラッチ付きで、バイクならではのシフト操作やクラッチ操作も楽しめます。4速マニュアルミッションや前後のディスクブレーキ、倒立フォークなども特徴的です。
ホンダグロムはモデルチェンジを繰り返しながら、2024年になってもなお販売し続けているほど人気があります。
現行モデルのメーカー希望小売価格は39.05万円ですが、買取相場の平均は1.6〜27.2万円(2024年9月9日時点)程度です。状態が良ければ、23〜45万円程度の買取価格も期待できるでしょう。
ホンダグロムを高く買取ってもらうためのポイント
ホンダグロムを高く買取ってもらうためのおもなポイントは、次の3点です。
モデルチェンジ
バイクを改良することをモデルチェンジと呼びます。モデルチェンジはさらにマイナーチェンジとフルモデルチェンジに分けられ、それぞれ改良の傾向が異なります。マイナーチェンジの場合、大きな改良は見られず、デザインやカラーの変更などがメインです。
一方、フルモデルチェンジは、フレームやエンジンなどが大きく改良されます。フルモデルチェンジを行なった際は、国土交通省に登録する型式も変更となります。
バイクのモデルチェンジの周期に規則性はなく、頻繁に行なう車種や、一度も行なわずに販売終了となる車種などさまざまです。そして、一般的に、新型モデルが登場すると旧型モデルの買取価格は下がります。しかし一方で、車種によっては旧型モデルでも需要が高い場合も。
そのため、バイクを高く買取ってもらうためには、モデルチェンジに関する情報やニーズに関する情報を収集しておくことが大切です。
- 2016年
2016年に、型式の変更なしのマイナーチェンジが行なわれました。基本構成は従来と同じですが、デザインが一新され見た目が大きく変わりました。特にダウンマフラーになった点と、ヘッドライトがLED化した点は大きな変化でしょう。
ハンドルが下がり、より前傾姿勢のライディングでスポーティー色が強くなったのも印象的です。買取相場は10.8〜21.6万円(2024年9月8日時点)程度です。
- 2017年
2017年のモデルチェンジでは、前後のホイールやキャリパー、エンジンのカバーなどのカラーチェンジが施されています。また、当時の排出ガス規制に適合するが行なわれたため、型式が変更となりました。買取相場は14.1〜19.1万円(2024年9月6日時点)程度です。
- 2021年
2021年にはフルモデルチェンジを実施しました。エンジンはもちろん、デザインも一新されています。特に、存在感のあるLEDライトや円形のガーニッシュが目を引きます。
構造がシンプルで各パーツの着脱も簡単なため、メンテナンスやカスタマイズが楽にできるのも魅力です。新開発の空冷4ストロークOHC単気筒123ccエンジンを搭載し、最高出力の向上と環境性能への対応を実現しています。
また、5速トランスミッションのおかげで、日常生活やツーリングなどあらゆる場面で操縦しやすいモデルとなりました。さらに、ABSが標準装備となり、安全面も強化されています。買取相場は、2021年式のものであれば21.9〜26.1万円(2024年9月9日時点)程度です。
走行距離
走行距離もバイクの買取価格に影響があります。一般的に、走行距離の短いバイクのほうが買取価格が高くなり、ホンダグロムも例外ではありません。走行距離によるバイクの買取価格は、おもに以下の5段階で変わるといわれています。
・5,000kmまで
・10,000kmまで
・20,000kmまで
・30,000kmまで
・30,000km以上
走行距離が5,000kmまでのバイクは、良い状態を維持していれば買取価格にほとんど影響がありません。それ以上は、10,000kmに達すると数千円~数万円程度買取価格が変わる傾向にあるため注意が必要です。
そのため、ホンダグロムを高く買取ってもらうためには、走行距離の1万の桁が変わる前に査定に出すとよいでしょう。また、100,000kmを超えると買取不可の可能性がある点にも注意しましょう。
メンテナンス
日頃のメンテナンスを行ない、良い状態を保つこともバイクを高く買取ってもらうためには重要です。特に、ホンダグロムのような単気筒エンジンのバイクは、構造がシンプルであるため、自分でメンテナンスするのにも向いています。
エンジンの状態を保つためには、オイルの量や劣化具合を定期的に確認するようにしましょう。オイル交換の目安は、走行距離3,000〜5,000kmごとといわれています。冷却水やエアフィルター、プラグなどの定期的な確認や交換も重要です。また、基本の洗車やサビ取りも忘れないようにしましょう。
ブレーキ周りや足周りなどのメンテナンスも必要ですが、自分でやるのは難しい部分も多いため、バイクショップなどプロに任せるのもおすすめです。