ホンダ CB1100の特長と買取相場の傾向
ホンダCB1100は、古き良きスタイルを貫くネイキッドバイクとして、2010年3月に初期モデルであるSC65型が登場しました。バイクが持つ本来の造形美や扱いやすさを追求し、乗る人や場所を選ばないオーソドックスなデザインが魅力です。エンジンは空冷4ストローク直列4気筒を搭載し、ハンドルの位置によってタイプⅠとⅡに分かれます。
2012年には、マイナーチェンジしたモデル「CB1100 BLACK STYLE」をリリース。名称のとおり、細部まで黒にこだわったワイルドなカラーリングが特徴です。そして、2014年にはミッションを5速から6速にマイナーチェンジし、2018年には標準装備としてグリップヒーターやETC車載器が搭載されたモデルがリリースされました。2021年にファイナルエディションが登場し、ホンダ CB1100の歴史を閉じています。
ホンダ CB1100の飽きのこないデザインやスタイルは、現在も多くのライダーから人気を集めています。平均買取相場も29.3万円〜89.3万円(2024年8月30日時点)と高額で取引されており、人気の高さがうかがえるでしょう。ただし、買取相場は状態や年式によって変動します。
ホンダ CB1100を高く買い取ってもらうためのポイント
ホンダ CB1100を高く売却するには、以下の6つのポイントを押さえることが大切です。ここでは、それぞれのポイントを解説します。
ポイント1:グレード
ホンダ CB1100の初期モデルには、アップハンドル仕様の「タイプⅠ」と、グリップ位置が低めで幅の狭いハンドル仕様の「タイプⅡ」の2タイプがあります。いずれも車体価格は変わらず107.1万円で、買取相場も大差ないものと思われます。
また、2011年には国内限定300台で発売された「無限エディション」が登場しました。専用タンクカラーやシルバーのエンジンとホイールが特徴で、台数の少なさを踏まえると中古市場でも価格が高まることが予想されるでしょう。
そのほか、同じく2011年にリリースされた「CB1100タイプⅠ ABSスペシャルエディション」や2012年の「CB1100 BLACK STYLE」も人気といえます。
ポイント2:年式
ホンダ CB1100は、2010年に初期モデルが登場して以来、頻繁にモデルチェンジを行なっています。そのなかでも、ベストセラーモデルとなったのが、2011年式の「ABS タイプⅠ スペシャルエディション」です。発売当時は、大型二輪市場において登録台数第1位を10ヵ月連続で獲得しました。
また、一般的に年式の新しいバイクほど人気が高い傾向にあり、ホンダ CB1100では特に2019年式の高価買取が期待できます。ただし、年式が新しくても状態が悪ければ買取価格が下がる可能性があるので注意しましょう。
ポイント3:走行距離
バイクを高く売るためのポイントとして、避けられない点が走行距離です。一般的には、走行距離が短いバイクのほうが高値で取引されています。
ホンダ CB1100の場合、走行距離5,000km未満の車体の平均買取相場は89万円であるのに対して、5万kmを超える車体の平均買取相場は44.2万円です。売却を検討中の方は、走行距離の短いうちに査定に出したほうがよいでしょう。
ポイント4:ボディカラー
ホンダ CB1100の初期モデルは、「パールミルキーホワイト」「キャンディーグローリーレッド」「ダークネスブラックメタリック」の3色展開でした。
2012年式では新色として「デジタルシルバーメタリック」と「キャンディーグローリーレッドU」「パールミルキーホワイト」の3色が展開され、同年には黒で統一した「CB1100 BLACK STYLE」が登場しています。
ホンダ CB1100では、全体的にホワイト系よりもブラック系の人気が高い傾向にあり、平均買取相場も高めです。
ポイント5:状態
バイクの状態が悪いと、買取相場が下がりやすくなります。特に押さえておくべきポイントは、エンジン音や動作性、外装の状態、サスペンションの具合などです。
タイヤやブレーキパッドは劣化しても交換できますが、交換が難しくバイクの機能自体に大きくかかわるパーツが傷んでいると査定に響きます。
ポイント6:修復歴の有無
中古バイクを取り扱う場合、フレームに損傷がある車体には修復歴を「有」と表示する義務があります。これは、一般社団法人自動車公正取引協議会の「二輪自動車公正競争規約集」で定められているルールです。
たとえ、事故による破損ではない場合でも記載しなければならず、購入者によっては敬遠するケースも少なくありません。そのため、修復歴があれば査定価格が下がる可能性が高いでしょう。
ホンダ CB1100の買取価格を上げるための必須事項
ホンダ CB1100を売却するにあたって、買取価格を上げるためには以下の必須事項を満たすことが大切です。ここでは、3つのポイントを解説します。
売却するタイミングを計る
バイクは、新生活が始まる3〜4月や、大型連休前・ボーナス時期などと重なる6~7月に需要が高まる傾向があります。こうした時期は、バイク専門店でも在庫を確保する必要があるため、高価買取が期待できるタイミングです。
また、梅雨時や台風シーズンなど、悪天候が続く季節もバイクを売るタイミングといえます。天候が悪い時期はバイクの売却を控える人が多く、その分バイク専門店の在庫も減るためです。バイク専門店としては在庫を確保しなければならず、買取価格を高めに設定しているケースが多いでしょう。
売却前に洗車をする
泥やホコリにまみれたバイクよりも、きれいに整備されたバイクのほうが査定時に好印象を与えます。例えば、年式が古いホンダ CB1100でも、洗車された状態で売却すると高価買取につながりやすいでしょう。
ただし、傷や凹みを無理に直す必要はありません。技術や知識がないまま修理をすると、さらに状態が悪くなる恐れがあります。
純正パーツに戻す
カスタムしたホンダ CB1100を売る場合は、できるだけ純正パーツに戻すことが大切です。カスタムされたバイクは好みが分かれるため、すべてのバイカーに受け入れられるとは限りません。カスタマイズの方法によっては、購入を躊躇する人もいるでしょう。そのため、バイク専門店でも、ノーマルの車体を高く買い取る傾向にあります。
元に戻せないという方は、売却時に純正パーツをバイク専門店に持ち込むだけでも問題ありません。売却の予定がある場合は、純正パーツをなくさないように保管しておきましょう。