ホンダPS250の特徴と買取相場の傾向
2004年6月、ビッグスクーターの人気が高まるなかで登場したPS250は、ホンダの若者向け開発チーム「Nプロジェクト」が手がけた5番目のモデルで、初めての軽二輪カテゴリのモデルでした。Nプロジェクトの先行モデルであるズーマーの影響を受けたデザインで、カウルを排除し、開放感ある乗り心地を実現。水冷4ストロークOHC単気筒249ccエンジンを搭載し、パワーは最大19PSを発揮しました。
また、ホンダPS250はズーマー同様に収納スペースがなく、シンプルなパイプフレーム構造による、インパクトのある外観がさが特徴です。PS250の名前は「ピックアップ・スクーター」に由来し、タンデムシートを起こすと背もたれや大きな荷台が出現する実用性も兼ねそろえています。
2006年にはマイナーチェンジが行なわれ、スクエアのヘッドライトからズーマー風の丸目2眼ヘッドライトに変わっています。一方で、フレームとボディが同色となり、ズーマーを感じさせる要素は抑えられました。
排ガス規制により2007年に生産を終了しましたが、その独特なスタイルから今でも中古市場では高値で取引されています。2004年発表当時の新車価格は50万2,950円(税込)で、2024年9月20日時点の買取相場は11.6万円~39.2万円です。
ホンダPS250の買取価格が高くなるポイント
ホンダPS250は、車両の状態などによって買取価格が変動するため、高価買取のポイントを押さえておくことが重要です。ここでは、ホンダPS250の買取価格に影響するポイントを紹介します。
モデル・年式
ホンダPS250は、新登場したときの2004年モデルと、マイナーチェンジを行なった2006年モデルの2種類があります。マイナーチェンジでは、先述したヘッドライトやカラーリングのほか、ヘルメットホルダーの位置を変更して利便性をアップさせていますが、基本的な性能は変わっていません。
バイクの中古市場では年式が新しいほど高値がつく傾向があり、ホンダPS250も2006年モデルのほうが高価買取につながりやすいです。
走行距離
一般的に、走行距離が短いほど査定額が高くなります。ホンダPS250も、走行距離が5,000km以下の車両は、高い査定額が期待できるでしょう。
一方で、2万kmを超えた車両でも高値がつくケースもあり、走行距離は査定額の決定的な要素ではありません。また、絶版となってから20年近く経つホンダPS250は、正確な距離が不明の車両もあるでしょう。その場合でも、車両の状態が良ければ、査定額が上がる可能性があります。
距離不明車であっても、まずは査定に出してみましょう。
ボディカラー
ホンダPS250の2004年式は、ブラック系をベースに、パイプフレームのみカラーが異なるバイカラースタイルでした。カラーは、パロットイエロー×マットアクシスグレイメタリック、カムフラージュグリーン×ブラック、トワイライトグレー×マットアクシスグレイメタリックの3色です。
2006年式のマイナーチェンジでは、ボディとパイプフレームが同一色になったことが大きな変更ポイントでした。発売されたカラーは、ハーベストベージュ、カムフラージュグリーン、ブラックの3色です。なかでもカムフラージュグリーンやブラックは、高価がつく傾向があります。
車両の状態
車両のコンディションもバイクの査定額に大きく影響します。エンジンが正常に動いているか、アイドリングが安定しているか、異音がないかなどが重要なポイントです。
特に、不動車の場合は査定で大幅に減額されるため、実働状態を維持することが大切です。ホンダPS250の場合、不動車は実働車に比べて10万~20万円ほど価格が下がります。
また、定期的なオイル交換や消耗品の交換など、適切なメンテナンスが行なわれていたかも評価に影響します。
ホンダPS250をより高く売るための注意点
ホンダPS250を査定に出す際に、少しでも査定額を高くするために意識したいポイントを紹介します。
査定前に洗車する
外観が整っていると査定士に良い印象を与え、バイクを大切に扱ってきたと評価されやすくなります。
反対に、汚れたままのバイクを査定に出すと、メンテナンスが行き届いていないと思われ、査定額が下がってしまうかもしれません。査定に出す際は、しっかりと洗車をして、できる限り良い状態に整えておくことをおすすめします。
自己修繕は避ける
査定のために洗車をしたら、小さなキズや凹みが気になることがあるかもしれません。その場合でも、自分で無理に修繕するのは避けましょう。プロであれば買取後の整備範囲内の修理でも、自分でやると仕上がりが悪化し、査定額に影響するリスクがあります。
また、修繕にかかる費用が高くなれば、かえって損をしてしまいます。キズや凹みがあっても、バイクはそのまま査定に出すのがおすすめです。
できるだけフルノーマルで査定に出す
バイクをカスタムして楽しんでいる方は多いですが、査定に出す際には純正パーツに戻しておくことをおすすめします。バイクの中古市場では、フルノーマルの状態のほうが高値がつきやすく、カスタム車だと査定額が低くなることもあるためです。
ただし、人気の高いパーツが使用されている場合など、査定にプラスに働くケースもあります。カスタムパーツと純正パーツの両方を査定に出すとよいでしょう。