ホンダ CBR1000RRの特長と買取相場の傾向
ホンダ CBR1000RRは、2004年4月に発売されたスーパースポーツモデルのバイクです。1992年に登場したCBR900RRの「ファイアーブレード」シリーズの進化形として誕生しました。このシリーズは、MotoGPで活躍したホンダ RC211Vのデザインと技術を反映しており、市販モデルにそのエッセンスを取り入れています。
CBR1000RRは、「Racing DNAのきらめく結晶」を開発コンセプトに掲げ、レーシングマシンの性能と市販車としての扱いやすさを兼ね備えています。車体にはダイヤモンド型フレームを採用し、10,000回転で94馬力を発揮するDOHC4バルブ水冷4ストローク直列4気筒エンジンを搭載。998ccのエンジンはラムエアシステムを装備し、スロットルレスポンスの向上を図っています。加えて、油圧式ステアリングダンパーにより、高速走行時の安定性も確保されているのも特長です。
CBR1000RRは、2008年のフルモデルチェンジでSC59型へ進化し、9,500回転で118馬力を発揮するようになりました。さらに2017年にも再びフルモデルチェンジがあり、13,000回転で192馬力を発揮するハイパワーモデルとなりました。そして、2020年には後継モデルのCBR1000RR-Rが登場し、CBR1000RRの生産は終了しています。
ホンダCBR1000RRの買取相場は、29.7万円~146.2万円となっています(2024年8月30日時点)。買取価格は、型式や走行距離、車両の状態によって変動するため、売却の際には注意が必要です。
ホンダ CBR1000RRの買取価格が高くなるポイント
ホンダ CBR1000RRをできるだけ高く売るためには、査定時にチェックされるポイントを知っておくことが大切です。ここからは、買取査定額に影響を与えるおもな5つのポイントを解説します。
ポイント1:型式
初代のホンダ CBR1000RR SC57型は2度のマイナーチェンジを経て、2008年にSC59型としてフルモデルチェンジされました。SC59型は長期にわたって製造され、その間に「SP」といったスポーツ志向のモデルも追加されています。
2017年には、さらに進化したSC77型が登場しました。このモデルには、軽量化されたリチウムイオンバッテリーやチタン製燃料タンクを装備した「SP2」も同時にラインナップされました。2019年モデルでは、MotoGPのRC213Vの制御プログラムをもとにしたエンジン制御システムを導入するなど、さらなる改良が加えられます。
ホンダCBR1000RRはどのモデルも人気が高く、買取相場は比較的高めです。なかでもSPやSP2は高く評価されており、高額査定が期待できるでしょう。
ポイント2:年式
一般的にバイクは、年式が新しいほど高く売れる傾向にあります。ホンダ CBR1000RRも同様で、バイクのコンディションなどにもよりますが、2017年以降のSPモデルでは、150万を超える買取価格が提示される場合もあります。
一方で、2004年から2007年までのデビューモデルの買取価格は50万円前後と、年式による価格差が大きいのが特長です。
ただし、年式が新しくても走行距離やコンディションによっては、買取価格が低くなる場合もあるため、これらの要素も重要なポイントとなります。
ポイント3:カラー
初代のホンダ CBR1000RRは、ウイニングレッド、フォースシルバーメタリック、パールフェイドレスホワイトの3色展開でした。
パールフェイドレスホワイトは、白、青、赤の3色を使ったトリコロールカラーで、レッド系とともに多くの年式で採用されています。イメージカラーともいえるカラーで、高い人気を誇っています。
そのほか、オレンジの配色が美しいレプソルカラーのモデルも人気です。
ポイント4:走行距離
一般的に、走行距離の短いバイクほど買取価格が高くなる傾向があります。これは、走行距離が長いほどエンジンや各部品の消耗が進むと考えられるためです。ホンダ CBR1000RRも同様で、年式の新しいモデルほど高値が付きやすいといえます。
また、バイクには、排気量ごとに寿命となる走行距離の目安があり、400ccを超えるバイクは5万~8万km程度とされています。しかし、ホンダなど国内メーカーの高性能モデルで、きちんとメンテナンスされていれば、20万kmを超えてもなお問題なく走れるバイクも少なくありません。
人気の高いCBR1000RRも、年式や状態によっては走行距離が長くても高値が付く可能性があるため、まずは査定してもらうことをおすすめします。
ホンダCBR1000RRをより高く売るための注意点
ホンダ CBR1000RRの買取価格を少しでも高くするために、意識しておくべきポイントをご紹介します。
適切なメンテナンスや手入れ
ホンダ CBR1000RRを高く売るためには、丁寧なメンテナンスと良好なコンディションの維持が重要です。定期的なオイル交換やエンジンの点検が、バイクの状態に大きく影響します。査定前にはしっかりと洗車を行ない、車体を清潔に保つことも大切です。
また、ボディの小さな傷が気になる場合もあるかもしれませんが、自分で修理するのはおすすめできません。専門の業者であれば簡単に美しく直せる傷でも、素人が手を加えると状態が悪化する可能性があり、結果的に修理費用が高く付くケースも想定されます。したがって、小さな傷は直さずにそのままにして査定に出すのが賢明です。
カスタムしている場合は純正パーツも査定に出す
多くのバイク愛好者がカスタムを楽しんでいますが、買取市場では基本的にフルノーマルの車両が高く評価される傾向があります。カスタムの評価は人によって異なるため、買い手が見つかりにくく、カスタム車両の査定額が低くなる場合が一般的です。
ただし、人気のカスタムパーツや有名なカスタムショップの製品が使用されている場合、査定額がプラスになることもあります。そのため、カスタムバイクを査定に出す際には、純正パーツも一緒に提出すると、より良い評価を得られる可能性があります。