ホンダ フュージョンの特長と買取相場の傾向
ホンダ フュージョンは、250ccビッグスクーターの先駆けとして、1986年に最初のモデルが発売されました。発売当時、2人でゆったり乗れるスクーターは少なく、ホンダ フュージョンはローシートと長いホイールベースの個性的なデザインにより人気を集めます。水冷4ストローク(サイクル)OHC単気筒エンジンを搭載し、快適な乗り心地と安定した走りを実現。肉厚なシートは疲れにくく、市街地やツーリングでも便利な収納力のあるリアトランクが重宝されました。
ホンダ フュージョンは、1998年に一度生産が打ち切られましたが、その後、ビッグスクーターブームが再来。これにともない、中古車市場で高く取引されるようになりました。この波に乗るように、2003年にモデルチェンジを果たし、タイプXやタイプSEなど新シリーズを展開しています。しかし、平成18年の排出ガス規制に適合せず、2007年に再度生産を終了しました。
ホンダ フュージョンの現在の買取価格は4.4万円~36.5万円(2024年9月20日時点)。2度目の生産終了から15年以上経っても、依然として人気が継続している車種といえるでしょう。
ホンダ フュージョンを高く買い取ってもらうためのポイント
ホンダ フュージョンをできるだけ高く売却するために、押さえておきたいポイントを紹介します。
ポイント1:年式
バイクは年式が古くなると、買取価格が下がる傾向にあります。とはいえ、ホンダ フュージョンは、ビッグスクーターのパイオニアとして根強い人気の車種です。過去5年間の買取相場を見ても、2024年も値上がり傾向が続いているのがわかります。そのため、年式が古くても、状態が良ければ高額買取になる可能性はあります。
ポイント2:走行距離
走行距離が長くなると、消耗品の摩耗が進み、足回りのガタつきやエンジン性能の低下が起こりやすくなるため、買取価格に影響することがあります。走行距離が長いバイクを査定に出す際は、事前にメンテナンスを行ない、少しでも良い状態に整えておくことが高額買取につながるポイントです。
ポイント3:ボディカラー
バイクの買取価格は、色によっても変わることがあります。ブラックやホワイトといった定番のカラーは人気が高い傾向です。また、レッドやガンメタリックもブラックやホワイトと比べると出回る数が少ないため、これらの色も比較的高値で取引されます。
ホンダ フュージョンは、初代のホワイト系を筆頭に、シルバー、グレーメタリック、ブルーメタリックなどのカラーが販売されています。再登場してからもブラック系やホワイト系は健在で、20周年アニバーサリーモデルでは、サイバーゴールド、パールコスミックブラック、パールサンビームホワイトの3色が展開されました。
さらに、タイプXシリーズではオーダーカラープランを採用し、イタリアンレッドのような鮮やかな色も人気を博しています。
車種によっても高く売れやすい色は変わりますが、ブラックやホワイト、レッド、ガンメタリック系のホンダ フュージョンを保有しているなら、査定が有利に働くかもしれません。
ホンダ フュージョンを高く買い取ってもらうための注意点
ホンダ フュージョンを高値で取引するために、査定前に押さえておきたい注意点を紹介します。
注意点1:査定前には洗車を
査定前の洗車は不可欠です。新品のようにきれいに手入れされているバイクと汚れたままのバイクでは、誰もが前者を買いたくなるものです。また、きちんと手入れされているバイクは、査定でも「大切に扱われていた」とプラスの評価をされやすくなります。
結果として、買取価格が高くなる可能性があるため、査定前は念入りに洗車しておくよう心がけましょう。
注意点2:キズや凹みを無理に直さない
ボディに付いたキズや凹みは、小さいものであればさほど査定に影響しないため、無理に自分で直す必要はありません。素人が市販の修理アイテムを使って直そうとすると、かえってキズや凹みがひどくなる可能性も考えられます。
また、大きなキズがある場合、「プロに修理を依頼してから査定に出したほうがいいかな」と考えるかもしれませんが、必ずしもそうとは限りません。修理にかかる費用以上に査定額が上がることはあまり期待できず、まずはそのままの状態を見てもらうのがおすすめです。
注意点3:事故歴・修理歴は正直に伝える
「事故歴や大きな修理歴があれば買い取ってもらえないのでは」と心配になる方もいるでしょう。事故歴があると査定は下がりがちですが、事故歴を隠して売却し、のちに発覚した場合、違約金や賠償金を請求される可能性があります。
事故後に適切な処理が行なわれていれば、過剰に心配する必要はありません。正直に事故歴を伝えることが大切です。
注意点4:純正パーツに戻しておく
バイクを自分好みにカスタマイズしている方も多く、「パーツにお金をかけたから高く買い取ってもらえるかも」と考える方もいるかもしれません。結論からいうと、カスタムパーツを装備していても、買取価格が高くなることはないでしょう。オリジナルパーツは好みに左右されるため、逆に買取価格が下がる可能性があります。
そのため、純正パーツがあるなら、査定前に元に戻しておくことをおすすめします。自分での交換が難しい場合は、そのままの状態で査定に出すようにしましょう。