ホンダスティード400の特長と買取相場の傾向
ホンダスティード400は1988年に誕生し、2001年まで約13年にわたり製造され続けてきたアメリカンバイクです。ツインエンジン(水冷V型2気筒エンジン)を搭載し、インチハンドルやローライダースタイルなど、アメリカンバイクらしい要素が随所に見られることが特徴です。
登場以来、何度かマイナーチェンジを繰り返していますが、そのなかでも、代表的な3つのモデルの特長と買取相場の傾向について紹介します。
ホンダスティードVLX
ホンダスティードVLXは、1995年にVCLが登場した際に、従来のモデルを区別するために与えられたモデル名です。その後、1998年にクラシックなVCLとラグジュアリーな従来型のVLXを融合させたスタイリングが特徴のベーシックなモデルとして登場しました。最低地上高を従来モデルよりも10mmほど低くし、ロー&ロングなスタイルをより強調しています。
発売当初のメーカー希望小売価格は58.9万円(税抜き)でしたが、平均買取相場は30~40万円ほどです。状態によっては高価買取も期待できます。
ホンダスティードVLS
ホンダスティードVLSは、専用に開発されたスプリンガー・フロントフォークなどを採用し、個性的なスタイリングが強調されたモデルです。21インチの大きなフロントタイヤや、継ぎ目が目立たない外観のガソリンタンクなども特徴的です。
発売当初のメーカー希望小売価格は64.9万円(税抜き)でしたが、買取相場は27〜39万円程度でしょう。状態によってはさらなる高価買取も期待できます。
ホンダスティードVCL
ホンダスティードVCLは、1995年に発売された価格を抑え簡素な装備のスタンダードモデルです。バックレストをオプションにしたり、シートをソリッドタイプにしたりしてシンプルなデザインを追求したモデルとなっています。
発売当初のメーカー希望小売価格は56.9万円(税抜き)で、従来モデルよりも低価格なため、買取相場も9〜21万円程度と、他のモデルほどの高値は期待できない傾向にあるようです。
ホンダスティード400を高く買い取ってもらうためのポイント
ホンダスティード400の買取価格は、さまざまな要因によって変動します。高く買い取ってもらうためには、以下のポイントを押さえておきましょう。
モデル
ホンダスティード400のモデルはVLXとVCL、VSE、VLSの4種類です。アルファベット表記が付いていなかった、1996年以前に発売されたモデルはVLXに含まれます。VLXはスタンダードモデルですが、初期モデルはラグジュアリーな仕様が魅力です。
VCLは低価格設定で入手のしやすさを重視したシンプルモデルです。VSEは、リアに穴の開いていないお皿のようなディッシュホイールを採用していることが特徴です。大型ハンドルの採用も相まって、ワイルドな印象を受けます。
VLSは1998年に発売された、ホンダスティード400シリーズのなかでも特に個性的なモデルです。この4つのモデルのなかではスタンダードモデルであるVLXに人気が高く、特に1997年式のもので状態が良ければ高価買取も期待できるでしょう。
また、VLSはモデルチェンジすることなく短期間で生産終了したため、流通台数が少なく希少性があり価値が高くなる場合もあります。状態次第では、50万円以上の高価買取も期待できるでしょう。
年式
一般的に、年式は新しいほうが高値となりやすい傾向にあります。ホンダスティード400シリーズは、2024年時点で製造終了から20年以上が経っており、2001年に発売された型式がBC−NC26で最新のモデルです。
この最新モデルは当時の排出ガス規制に対応し、エアインジェクションシステムも採用しており環境への配慮が行き届いたモデルです。買取相場は25〜31万円程度と、ほかのモデルよりもやや高値の傾向にあります。
走行距離
基本的に走行距離は短いほど高価買取が期待できるでしょう。例えば、同じ1994年式のホンダスティード400であっても、走行距離が2万〜2万4,999kmのものは8.1万円、5万〜9万9,999kmのものは3.2万円の買取価格となった事例があります。
また、上記事例よりも年式の古い1993年発売モデルでも、走行距離が1万5,000〜1万9,999kmと短めのものは、買取価格が4万円となった事例もあります。
ボディカラー
ホンダスティード400は、豊富なカラーリング展開も特徴の一つです。例えば、VLXに使用されているボディカラーはパールアルテールホワイトやセンシティブブルーメタリック、キャンディワインベリーレッド、ブラック、チタニウムメタリック、アンデスブルーなどがあります。
また、VLSにはキャンディフェニックスブルー、キャンディブレイジングレッド、ブラックなどが採用されています。VSEのカラーリングは、ブラックとシャインシルバーメタリックの2種類です。
どの色も人気ですが、なかには高価買取が期待できるボディカラーもあります。例えば、1998年式のVLSはブルー系のボディカラー(キャンディフェニックスブルー)の人気が高く、定番のブラックよりも3万円ほど高値での買い取りとなる場合もあるでしょう。
内装や外装
内装や外装の状態もホンダスティード400の買取価格には影響します。タンクやシート、フェンダーなどにキズやへこみ、色あせなどがあると買取価格は抑えられるでしょう。高値で買い取ってもらうためには、日頃のメンテナンスと保管方法に注意する必要があります。
また、ホンダスティード400はカスタムして乗っている方も少なくありません。そのような場合、ノーマルパーツや純正パーツも併せて査定してもらうと、買取価格が上がる可能性があります。