ホンダ ジャイロキャノピーの特長と買取相場の傾向
ホンダ ジャイロキャノピーは、3輪スクーターの「ジャイロX」に大型スクリーンとルーフを取り付けて、雨天時でも運転しやすいように改良された3輪スクーターです。おもにデリバリーやビジネスシーンなどで利用されるスクーターとして、1990年の発売以降根強いロングセラー商品となっています。
ホンダ ジャイロキャノピーの特長でまず挙げられるのが、ほかのバイクではほとんど見られない大型スクリーンとルーフでしょう。雨天時の走行はもちろんのこと、走行時の風の影響も大幅に抑えられるため、ライダーへの負担が軽くなり運転時の疲労が軽減されます。また、ハンドルもフェアリング内に装着されているため手にも風が当たりにくく、冬場での走行も楽に感じられるでしょう。
ホンダ ジャイロキャノピーは、その積載能力も大きな魅力です。リアキャリアには荷掛けフックが標準装備されており、ボックスを装備せずともある程度の荷物をリアキャリアに括りつけて運べます。もちろん、別売りのボックスを装備すれば大容量の荷台が利用できるようになり、その積載能力はバイクのなかでも随一といえるでしょう。
ホンダ ジャイロキャノピーの最新モデルは2017年モデルで、2024年現在も新車販売が継続しています。中古市場でも需要が高く、買取相場は2.9万円~22万円(2024年8月30日現在)となっています。
ホンダ ジャイロキャノピーを高く買い取ってもらうためのポイント
ホンダ ジャイロキャノピーを高く買い取ってもらうためには、以下のポイントに注目しましょう。
・年式
・ボディカラー
・修復歴の有無
ここでは、上記のポイントについて解説します。
年式・モデル
ホンダ ジャイロキャノピーは1990年から販売されているロングセラーモデルであり、2024年までに毎年ではありませんが、不定期に仕様変更が行なわれました。これまでのおもな仕様変更は、以下のとおりです。
・1993年モデル:パーキングブレーキ装備
・1996年モデル:屋根部分の材質をより強度が高いものかつ色もグレーに変更
・2000年モデル:排出ガス規制に適合させるため、排気管内で未燃焼ガスを再燃焼させる二次エア導入装置を採用
・2008年モデル:4ストロークエンジン、フューエルインジェクションを採用し、リアホイールサイズが従来の6インチから8インチに拡大
・2017年モデル:排出ガスの異常を警告する車載故障診断装置などを搭載し、リアフェンダー左側にエンジンオイルの点検窓(開閉式)を設置
バイクは、基本的に年式が新しいほど部品、車体の劣化が少ないのはもちろんのこと、最新の技術・装備が搭載されたモデルとなるのも、買取時にプラスとなるポイントです。ホンダ ジャイロキャノピーでは、新しい年式ほど排ガス規制をクリアする各種装備や走行しやすくなる機能の追加があるため、その点でも高い買取価格につながるでしょう。
ボディカラー
ホンダ ジャイロキャノピーは、ビジネス向けのバイクということもあり、ボディカラーについては1990年の発売当初から一貫して「シャスタホワイト」一色のみの設定でした。ただ、2002年モデルではシャスタホワイトに加えて「カラーオーダープラン」と称した以下の特別色も選べました。
・ブラック
・ファイティングレッド
・レインボーブルー
・クリッパーイエロー
・クロームオレンジ
なかでも、後々ペイントなどのカスタムがしやすいシャスタホワイトが最も需要があるといえるでしょう。
修復歴の有無
中古バイクを高く買い取ってもらうためには、車両の状態が非常に重要です。そのなかでも特に「修復歴の有無」は、査定額に大きく影響を与える要素の一つです。修復歴については、一般社団法人自動車公正取引協議会が定めた二輪自動車公正競争規約集において、以下の部位の修理・交換が行なわれた場合に適用されます。
・メインフレーム
・ハンドルストッパー
・シートレール
これらの部位が修理・交換された車両は、買取価格に悪影響を及ぼす可能性が高くなります。これはジャイロキャノピーも同様で、修復歴がある車両を査定に出す際はトラブルを避けるためにも、必要書類とともに正直に申告しましょう。
ホンダ ジャイロキャノピーを高く買い取ってもらうための注意点
ジャイロキャノピーを高く買い取ってもらう際に注意すべき点は、以下のとおりです。
・キズや凹みを無理に修理しない
・純正パーツを同時に査定に出す
ここでは、上記のポイントについて解説します。
キズや凹みを無理に修理しない
査定に出す前に見つけたキズや凹みを修理しようと考える人もいるかもしれません。しかし、自分で修理を行なうと、かえってキズや凹みを悪化させてしまい、買取価格が下がる可能性があります。もしキズや凹みを発見した場合は、査定時に正直に申告する方が、自己修理をするよりも買取価格への影響が小さくなることがあります。
純正パーツを同時に査定に出す
ジャイロキャノピーをカスタムした場合でも、元の純正パーツをきれいな状態で保管しておき、査定時に併せて査定に出すことで、プラス評価を得られる可能性があります。最も効果的なのは、査定前にノーマル状態に戻すことですが、それが難しい場合でも、純正パーツが揃っていれば高額買取が期待できるでしょう。