ホンダNSR250Rの特長と買取相場の傾向
ホンダNSR250Rは、1986年に登場したレーサーレプリカタイプの2ストロークスポーツバイクです。1999年に販売が終了するまでの13年間、「走る戦闘機」と呼ばれ絶大な人気を誇りました。
ホンダNSR250Rが誕生するまで、レーサーレプリカタイプのバイクにおいてホンダは劣勢でした。しかし、世界GP250でチャンピオンとなったホンダNSR250のレプリカモデルとして開発されたホンダNSR250Rの登場は、レーサーレプリカ界に衝撃を与えることになります。
初代モデルは、当時の250ccスーパースポーツバイクにおいて最軽量の125kg。当時、一世を風靡していたヤマハTZR250と肩を並べる存在となりました。
その後、1987年11月には、通称「88(ハチハチ)」と呼ばれるMC18型が登場します。史上最速・最強と謳われたこのモデルは、スピードリミッターがないモデルとしては最終形となりました。
1993年には、ホンダNSR 250Rの最終モデルであるMC28型が登場。この頃、ホンダNSR250Rを含む250ccのレーサーレプリカタイプが活躍していたTT-F3レースが廃止されます。こうした背景からレプリカブームは縮小傾向となりました。
しかし、ホンダNSR250Rの人気は現在も衰えることはありません。特に、最終モデルのMC28型のなかにはプレミア価格がつくような車体もあります。
ただし、中古市場での平均買取相場はモデルによって大きく異なり、19.8万円〜89.6万円と開きがあります。(2024年9月20日時点)なお、買取価格はバイクの状態や走行距離、条件によって変動する可能性があるため、事前に査定を受けることが大切です。
ホンダNSR250Rを高く買い取ってもらうためのポイント
ホンダNSR250Rを高く売却するには、以下の5つのポイントを押さえることが大切です。ここでは、それぞれのポイントを解説します。
ポイント1:型式
1986年に発売された初代ホンダNSR250Rの型式はMC16です。その後、1988年に250ccレーサーレプリカタイプに衝撃を与えた革命児MC18が登場します。「88(ハチハチ)」と呼ばれたこの型式は、大変な人気を集めサーキット場で多く見られるようになりました。
1990年には、ホンダNSR250Rの3台目となるMC21型がリリースされます。ここで、異なる装備を持つ「SE」と「SP」の2タイプが登場しました。そして、ホンダNSR 250 Rにおける最終モデルとなった型式がMC28型です。
一般的に、バイクの買取価格は型式が新しいものほど高くなる傾向があります。ホンダNSR250RにおいてもMC28型の人気が高く、状態の良い車体であれば買取価格が100万円を超えるケースもあります。
ポイント2:年式
ホンダNSR250Rは、初代モデルが登場した1986年式以来、最終モデルとなった1994年式に至るまで短いスパンで複数回のモデルチェンジを行なっています。そのなかでも、年式の新しい1994年〜1999年に販売されたモデルは、高値で取引されるケースが多いようです。車体の状態によっては、100万円以上の買取価格がつくこともあります。
ただし、年式が新しい車体でも、状態が悪ければ減額される可能性が高いでしょう。そのため、事前にバイクの状態を確認してから査定を受ける必要があります。
ポイント3:走行距離
ホンダNSR250Rを高く売るには、走行距離にも留意しましょう。買取価格は走行距離が短い車体ほど高くなる傾向にあります。
しかし、ホンダNSR250Rの場合は人気が高いモデルということもあり、走行距離による買取価格の差はさほどありません。ただし、状態が悪ければ走行距離にかかわらず減額されます。走行距離が長い車体は、劣化も進んでいる可能性があるため注意しましょう。
ポイント4:ボディカラー
初代ホンダNSR250Rは、レッドとホワイトのツートンカラーが印象的でした。翌年には、ブルー×ホワイトが登場しています。
1988年のモデルチェンジではロスマンズカラーを採用したほか、最終モデルにはロードレース世界選手権(WGP)を彷彿とさせるレプソルカラーを取り入れるなど、各モデルにおいて微妙なボディカラーチェンジが見られます。
平均買取価格では、ボディカラーによる大きな違いはあリませんが、レッド×ブラックの車体の人気が高いようです。
ポイント5:売却するタイミング
ホンダNSR250Rを高値で売却するには、査定を受けるタイミングも意識しましょう。特に、新生活がスタートする3〜4月やボーナス時期と長期休暇が重なる夏頃は、バイクが高く売れやすいタイミングです。
また、梅雨や台風シーズンのように天候が悪くなる時期も見逃せません。天候が悪いとバイクを手放す人が減り、バイク専門店の在庫も少なくなります。これにより、バイク専門店では買取価格を高くしてでも在庫を確保しようとする傾向にあります。
ホンダNSR250Rの買取価格を上げるための必須事項
NSR250Rを売却するにあたって、買取価格を上げるためには以下の項目を満たすことが大切です。ここでは、3つのポイントを解説します。
洗車をしてから売却する
人気のモデルでも、汚れたまま売却すると印象が悪くなります。査定員に良い印象を与えるためにも、必ず洗車をしてから売却するようにしましょう。
また、汚れやほこりを落とすだけでなく、ステッカーを剥がすことも大切です。ステッカーが貼られた状態だと、傷を隠していると思われる可能性があります。ただし、無理に剥がすと傷がつく恐れがあるので、難しい場合は専門業者に依頼しましょう。
純正パーツを用意する
バイクをカスタマイズしている場合は、純正の状態に戻してから売却することをおすすめします。自分好みに行なったカスタマイズが購入者の好みに一致するとは限らないためです。
自分で純正に戻せない方は、純正パーツも一緒に査定に出すとよいでしょう。また、将来的にバイクの売却を検討している場合は、純正パーツを捨てないように注意する必要があります。
売却時は正しい情報を伝える
バイクを高く買い取ってもらいたいからといって、虚偽の情報を伝えることはやめましょう。例えば、事故歴や修復歴があることを隠しても、バイク専門店には見抜かれてしまいます。
場合によっては、「瑕疵責任」に問われる恐れもあるので、必ず正しい情報を伝えましょう。