ホンダ CBR250RRの特長と買取相場の傾向
ホンダ CBR250RR(MC22型)は1990年に初登場しました。このモデルは、すでにスーパースポーツタイプとして人気のCBR250Rをフルモデルチェンジしたもので、「高次元ヒューマン・フィッティング」をキーワードに開発されました。
まるで人間とバイクが一体化したかのような乗り心地を目指し、エンジンやフレーム、足回りなどが新たに設計されました。水冷4ストロークDOHC4気筒エンジンは、エアクリーナーからの吸気通路を一直線状に配置することで、高い充填効率を実現しています。
19,000回転からのレッドゾーンを持つ高出力型のエンジンですが、中・低速域でも優れたレスポンスを発揮します。
フレームには、剛性に優れ、適度なしなりを持つアルミ製LCGツインチューブを採用し、重心を低めに設定することで慣性マスの集中を徹底追求しました。足回りには、軽量かつ高剛性のフロントフォークと、新形状のアルミ・リアフォークを採用しています。
そこに、幅広のラジアルタイヤや六本スポーク・アルミホイール、軽量のアルミサイレンサーなどを組み合わせています。
ホンダ CBR250RRは、軽量でコンパクトなボディに当時の最新のメカニズムが投入されていましたが、1994年にいったん生産終了となりました。その後、完全新設計の水冷4ストロークDOHC直列2気筒エンジンを搭載し、2017年に再び発売されます。
新設計のエンジンは、高回転かつ高出力でありながら、低中回転域の力強さも実現しています。スロットルグリップの開度を電気信号で伝える「スロットル・バイ・ワイヤシステム」を、250ccバイクで初めて採用したのも注目ポイントでしょう。
そのおかげで、モードを3パターンから選べるようになりました。また、フロントには倒立サスペンション、リアにはアルミ製スイングアームとプロリンクサスペンションを採用し、エンジン性能を十分に発揮できる操縦性も備えています。
ホンダ CBR250RRはモデルチェンジを繰り返しながら、2024年時点でも販売を継続しています。買取相場は5.8~46.2万円(2024年9月20日時点)です。
なお、MC22型は、今では珍しい250cc4気筒エンジンを搭載しており、その点を評価されれば高価買取も期待できるでしょう。
ホンダ CBR250RRを高く買い取ってもらうためのポイント
ホンダ CBR250RRをできるだけ高く売却するためのおもなポイントには、次の2つがあります。
モデルチェンジ
バイクのモデルチェンジが決まると、旧モデルの買取価格は下がる傾向にあります。その理由の一つは、新モデルに人気が集中し、旧モデルの需要が減少するためです。
また、新モデルに乗り換える方が増え、旧モデルが中古市場に増えるのも買取価格が下がる要因になります。新モデルは発売前に発表されるため、なるべく高く買い取ってもらいたい場合は、発売前に査定を依頼することをおすすめします。
ホンダ CBR250RRも、今後モデルチェンジを行なう可能性は十分あります。インターネットや雑誌などで情報をチェックしておくとよいでしょう。
ホンダ CBR250RRは、過去に以下のタイミングでマイナーチェンジを実施しています。買取相場の傾向と併せて参考にしてください。
・1994年
1994年にはエンジンの見直しを行なっています。ホンダ独自のカムギアトレーン機構はそのままに、バルブの開閉のタイミングや排気管の構造を変更しました。
これにより、中・低速域での出力が向上し、市街地での快適な走行も可能となりました。1994年式の買取相場は、34.4~43.7万円(2024年9月20日時点)です。
・2020年
2020年のマイナーチェンジでは、新形状のピストンを採用し、それに合わせてピストンリング溝に錫メッキ処理を施しています。ほかにも、浸炭コンロッドの採用やバランサーシャフト軸の小径化、バルブスプリング荷重の低減などを実施しました。
さらに、クラッチレバーの操作時の負荷と、シフトダウン時の後輪ホッピングを軽減するアシスト&スリッパークラッチが標準装備となりました。2020年式の買取相場は、37.8~50.1万円(2024年9月20日時点)です。
・2023年
2023年には、外観の変更と装備が充実しました。従来の並列2気筒エンジンを搭載しつつ、細部を見直して最高出力が向上しています。また、このエンジンは2020年の排出ガス規制にも適合しています。
フロントには、ショーワ製SFF−BP倒立フォークが採用され、Hondaセレクタブルトルクコントロールやハザードランプ、エマージェンシーストップシグナルが標準装備となりました。
外観のコンセプトは旧モデルを引き継いでいますが、フロントからサイドにかけてのレイヤー構造により、よりシャープな印象となっています。2023年式の買取相場は、52.6~60.8万円(2024年9月20日時点)です。
メンテナンス
フルカウルタイプのホンダ CBR250RRは、外装の状態が買取価格を大きく左右します。そのため、できるだけ高く買い取ってもらうためには、定期的なメンテナンスが重要です。
カウルのメンテナンスは、洗車とワックスによるコーティングで十分です。キズがある場合は、コンパウンドやメラミンスポンジを使って磨いておきましょう。また、カウル内部の状態にも注意が必要です。
ホンダ CBR250RRは、カウルの取り外しが必要なメンテナンスが多く、一般的なバイクよりも手間がかかります。そのため、定期的なエンジンオイルやブレーキフルードの交換を怠らないようにしましょう。