ホンダ CBR250Rの特長と買取相場の傾向
ホンダのCBR250Rのモデルは、大きく3つに分けられます。まずは1987年に登場した初代モデルであるMC17です。このモデルは水冷直列4気筒の高回転エンジンを搭載したレーサーレプリカでした。
翌1988年には二代目となるMC19が登場します。エンジンなどは初代と同じであるものの、全体のデザインなどが変更されています。特に、2つあるフロントライトがまるで目のようなのが印象的です。しかし、1990年に発展的モデルであるCBR250RRが登場したことにより、わずか1年で生産を終了しました。
そのおよそ20年後、2011年に再登場したのが三代目のCBR250RであるJBK-MC41です。三代目も初代や二代目と同じく、CBRらしいフルカウルのデザインです。ただし、再登場時のフロントライトは再び1つ目になりました。
また、三代目は、初代や二代目とは違って水冷4スト単気筒DOHC4バルブエンジンを搭載しています。2011年モデルの最高出力は20kW、27PS、最高出力回転数は8500rpmです。サイズは全長2,035mm、全幅720mm、車両重量161kgとなっています。また、2011年モデル以降はABSを搭載したものと非搭載のものがそれぞれ出ています。
JBK-MC41は2013年と2015年に仕様変更を行ないました。2013年の仕様変更で行なったのは、シート両サイドのスリム化です。ただし、全幅やシート高は2011年モデルと変わっていません。2015年の仕様変更ではカウルのデザインが一新され、再び2つ目のフロントライトが採用されました。また、吸気系のインレットダクトやコネクティングチューブ、バルブタイミングの変更によって最高出力が20kWから21kWと少しアップしています。
初代や二代目と三代目の最も大きな違いは、三代目がスポーツだけでなく幅広い用途に向けられたバイクだということです。この三代目CBR250Rも高い人気を誇りましたが、2017年にCBR250RRが再登場したことや2016年の排ガス規制をクリアできなかったことから、2017年に生産終了となりました。
中古市場におけるCBR250Rの買取相場価格は4.1万~34.7万円です(2024年8月30日時点)。2011年再登場時の新車販売価格が44万9,400円だったことを考えると、状態によってはかなり高い価格で買い取ってもらえることがわかります。
ホンダ CBR250Rを高く買い取ってもらうためのポイント
ホンダ CBR250Rを査定に出そうと考えている方は、少しでも高い価格を付けてもらうために以下のポイントを把握しておきましょう。
ポイント1:型式
先述したように、ホンダ CBR250Rには1987年に登場したMC17型、モデルチェンジされたMC19型、2011年に再登場したJBK-MC41型という3種類の型式が存在します。
そのなかで最も平均買取価格が高いのは、二代目であるMC19型です。次いで初代であるMC17型、最後が三代目であるMC41型となっています。2024年8月時点における過去5年間の推移を見ると、MC41型の買取価格が下落傾向にある一方、MC19型とMC17型は上昇しています。特に、MC19型の伸び率は過去3年で36%です。MC19型を所有している方は、今が売り時だといえます。
ポイント2:カラー
ホンダ CBR250Rはさまざまなカラーを展開しています。MC17型のカラーはブラック、ブルー/ホワイト、ブラック/ホワイトの3種類です。MC19型は1988年にトリコロール、ブラック、ホワイト/ブルーの3種類が、1989年にホワイト/レッド、ホワイト/ブルー、ブラックの3種類が販売されました。
2011年再登場時のカラーはアステロイドブラックメタリック、パールスペンサーブルー、キャンディールビーレッドの3種類です。MC41型はそれ以降も赤、白、黒系統を中心にさまざまなカラーが登場しています。特に、2015年にはスペシャルエディションとしてMotoGPのホンダファクトリーチームのカラーレプリカが販売されました。
カラー別の買取平均価格を見ると、価格が最も高いのはホワイト/ブルー系のモデルです。赤系統や黒系統のモデルも人気が高い傾向にあります。特にこれらのカラーのホンダ CBR250Rを所有している方は、外観やカラーが映えるように手入れをしておくと、高値が付きやすくなるでしょう。
ポイント3:走行距離
走行距離が長くなると、バイクにはさまざまな不具合が生じるものです。また、一般的に250ccのバイクの寿命は7万~8万kmだといわれています。そうしたことから、査定においても走行距離が短ければ短いほど有利です。特に、車検の必要がない250ccのバイクはメンテナンスされていないものも多く見られます。買取価格を少しでも高くしたいのであれば、車検がなくても定期的にメンテナンスするのがおすすめです。
CBR250Rの走行距離別取引額を見ると、やはり最も高く買い取ってもらえる可能性が高いのは走行距離4999kmまでです。その場合、買取額が40万円近くになることもあります。その後、3万kmまでは10万円以上の平均買取価格となっています。そのため、査定に出すのであれば3万kmを一つの目安にするとよいでしょう。