ホンダ CB750Fの特長と買取相場の傾向
ホンダCB750Fは、1979年6月に発売されました。このモデルは、1968年に発売された初代ホンダCB750Fourの系譜を受け継ぐCBナナハンの中核ともいえる車種です。排気量748ccの空冷4スト直列4気筒DOHCバルブエンジンを搭載しており、走りを意識したスタイルが人気を博しました。
1979年に初代モデルCB750FZが発売され、その後、マイナーチェンジを経て進化を続けました。また、1982年にはフェアリング(風防)を搭載した派生モデルCB750Fインテグラも登場しています。
ホンダCB750Fの特長の一つは、その外観のデザインです。欧州の耐久レースにインスパイアされた車体は、フランスのロードスポーツファンが多く集まるイベントに足を運んだデザイナーの試行錯誤によって完成しました。タンク・サイドカバー・リアカウルを独立させず、一体感あるフォルムにすることで流れるようなスピード感のあるデザインに仕上げています。
現在、ホンダCB750Fの新車は製造されておらず、中古車市場のみでの販売です。中古価格相場は33.6万円~89.3万円(2024年8月30日時点)で、価格は型式や走行距離、車種の状態によって異なります。
ホンダCB750Fを高く買い取ってもらうためのポイント
愛車をより高く買い取ってもらうには、査定時にチェックされるポイントを押さえておくことが大切です。ここでは、ホンダ CB750Fの買取価格を引き上げるための具体的なポイントを紹介します。
ポイント1:年式・モデル
ホンダCB750Fは、1979年の発売から1982年までのモデルチェンジにより、5つのモデルに分かれています。具体的な型式は、初期モデルのCB750FZ、1980年式のCB750FA、1981年式のCB750FB、そして1982年式の最終モデルであるCB750FCとCB750FCインテグラです。
それぞれの年式でマイナーチェンジが繰り返されており、例えば1981年には国内二輪車最大級の出力70馬力を実現し、さらにパワフルな走りを楽しめるようになりました。
またCB750Fインテグラは、車体の基本構成は通常モデルと共通ですが、フェアリング(風防)が追加されています。
このフェアリングは、ライダーが直接的に風の影響を受けるのを防ぐためのものです。風を上方へ流すアップ型スクリーンと、足もとへの空気の流入を抑え、側方に流すレッグシールドが一体化されています。
買取相場では、同じ1982年式の通常モデルよりもCB750Fインテグラのほうが、若干買取価格が上がる傾向にあります。
ポイント2:走行距離
バイクの買取査定では、走行距離が短いほど買取価格が高くなる傾向にあります。走行距離が長くなるほど劣化が進み、故障のリスクが上がるためです。特に、走行距離が5,000kmまでの場合は比較的高い査定額が付きやすく、1万km、2万kmと距離が増えるごとに査定価格が下がります。
また、バイクの排気量によっても走行距離の基準は変わり、排気量748ccのホンダCB750Fでは、5~8万kmが寿命の目安といわれています。ただし、日頃からメンテナンスをしっかり行なっていれば、この限りではありません。さらに、年式や車体の状態も査定に影響します。たとえ走行距離が短くても、状態が悪ければ高額買取は期待できないでしょう。
ポイント3:車体の状態
バイクの査定では、年数や走行距離に加えて、車体の状態も重要なポイントです。査定士は、車体の機能や外装を減点法で査定していきます。
おもな査定ポイントは以下のとおりです。
・エンジンが正常に動くか
・エンジンに異音がないか
・サスペンションの機能が低下していないか
・タイヤの消耗が激しくないか
・フレームに歪みがないか
・キズや凹みがないか など
特に、フレームに曲がりや歪みがある場合は大きく減点されます。通常使用でフレームが曲がるケースは少なく、事故歴が疑われるためです。また、タンクの軽い磨きキズなどは大きなマイナスにはなりませんが、転倒した際のキズは査定価格に影響することがあります。
ただし、キズや痛みがあるからといって自分で修理するのは避けましょう。慣れない修理は査定時に見破られることが多く、かえって査定額を下げてしまう可能性があります。
高額買取を目指すには、普段からこまめなメンテナンスを心がけ、無理な修理はしないのが賢明です。
ポイント4:カスタムの状況
バイクは趣味として楽しむ乗り物であり、オーナーがパーツ交換やカラーリングなどを施し、カスタムして楽しむことがあります。しかし、バイクを査定に出す際は、カスタムされたバイクよりも、ノーマル仕様のバイクのほうが好まれる傾向にあります。
バイクは、オリジナルの状態から自分好みにカスタムできるのが魅力の一つです。そのため、すでにカスタムされていると、マイナス査定になる可能性があります。カスタムバイクを査定に出す際には、純正パーツも一緒に査定に提出するのがおすすめです。純正パーツがあれば、新たなオーナーはカスタムされた状態とノーマルの状態のどちらかを選択できるため、査定額の向上が期待できます。