ア○トレイ○味の投稿検索結果合計:1枚
「ア○トレイ○味」の投稿は1枚あります。
TTT2B、ア○トレイ○味、ブ○クラ味、写真はイメージです、管楽十二鉄鋼楽団 などのタグがよくつけられています。投稿されたツーリングスポット情報・カスタム事例などア○トレイ○味に関する投稿をチェックして参考にしよう!
ア○トレイ○味の投稿写真
ア○トレイ○味の投稿一覧
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2020年06月04日
53グー!
⚠️この文章には多分に暴力表現が含まれています⚠️
読まなくても本編には問題ありません。
それでも良い方は、十分に注意のもと読んでもらえると幸いです by東○海平
興奮が冷め、静まり返ったドライブイン。
「ホントありがとうございました」
康が深々と健二に頭を下げる
「ーーああ、そうだな」
健二がバツが悪そうに空を見る。
「ホント助かりました、俺が戦えれば良かったんですが……」
康が包帯に巻かれた右手を見る。
「だな」
「治ったら、すぐ復帰します! ああ、良かったベストが無事で」
康が身振り手振りで感謝を表す。
「しかし酷いですね! こんなハッキリ靴痕を残すなんてーー」
「おい」
冷たい声が康の言葉を断ち切った。
康は声の主を見る。
「武恒さん」
タバコを吹かし武恒が立っていた。
そして康へとゆっくり歩み寄る。
「お、おい! 武恒!」
健二が武恒へと急いで歩み寄る。
「勝負には勝った!それで」
「健二」
武恒の言葉に健二が止まる。
「お疲れ。見事だったよ、ゆっくり休め。」
後は俺がヤる。
ポンポンと武恒が健二の肩を優しく叩いた。
「康だったか?」
「は、はい! お世話になってます」
康が深々と頭を下げる。
が。
武恒の無造作な蹴りが康の腹に突き刺さる!
「ッぐぅ!」
康がその場にうずくまる!
「……なんで、がぁ!」
頭を上げた康の顔を武恒が踏みつける。
硬いアスファルトに顔を押し付けられ康が悲鳴を上げる!
「おい武恒、もう良いだろう!」
「お前ら、健二を押さえとけ」
武恒が足を外し、屈んで康と目線を合わせる。
「管楽団(うち)に負け犬は要らない。ましてや、手前の尻拭いを他人に肩代わりさせるようなヤツなんて……」
「でも、俺バイク壊れててー」
康は目に涙を浮かべ、武恒に視線を合わせる。
「じゃなんで、負けたその場でリベンジを口にしなかった」
「……へ?」
「お前、元気にバイク引きずって健二んとこまで行ったんだろう?」
ーーそれなら取り返す約束ぐらい言えたよな?
武恒の言葉に康が竦む。
「しかも? あの優しい健二さんが仏の慈悲で無料でバイク直そうしてくれたのに、それをダメと断ったとか」
「それはベスト奪われてて時間がーーぅ!」
武恒が康の髪を乱暴に掴み、強引に顔を上げさせる。
「手前で行けよ。それか仲間内のバイク借りれや」
「右手! 右手が!」
康の言葉。
武恒が視線を移し、康の右手の包帯を乱暴に引っ剥がす。
康の右手には青い打撲が数ヶ所有った。
「………」
「消えろ、言い訳野郎。2度と姿見せんじゃねぇぞ」
武恒が踵を返し、自分の愛車へと向かう。
その背中に淡く月の光が差す。
描かれた文字と絵柄、そして。
「帰るぞ」
12/12 ベストには、その数字が縫い込まれていた。
武恒が愛車ZX-10R E型に跨がりドライブインを出ていく。
武恒に倣い、次々と他の管楽団のライダーも帰り支度をしドライブインより出ていく。
「……」
健二は、地面にて泣き咽ぶ康を前に言いあぐねる。
「なぁ康」
康の傍らに静かに膝をつく。
「お前のバイク、ちゃんと直すからな。心配すんな、武恒には内緒だ。来るときはちゃんと連絡しろよ!」
そして優しく語りかけ数回背中を撫でる。
「待ってるからな」
震える康の耳元に語りかけ、健二も愛車へと戻る。
そして振り返ることなくドライブインを後にした。
静まり返ったドライブイン。
ただ静かに、鈴虫が如き音色が悲しく響く……
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