カワサキZ650の特長と買取相場の傾向
カワサキZ650は、海外でのみ展開されていたカワサキER-6nの後継モデルとして2017年に発売された、ミドルクラスのスーパーネイキッドです。
カワサキER-6n と同様に、649ccの水冷並列2気筒エンジンを搭載しつつ、「Sugomi」スタイリングを取り入れて、アグレッシブでシャープな外観に生まれ変わりました。
なお、発売当初は「カワサキZ650 ABS」という名称で売り出されましたが、その後ABS装備が義務化されたことを受け、「ABS」表記が外されています。
2020年には、ヘッドライトをはじめとした灯火類のLED化や、スマートフォンと接続可能なTFTカラー液晶メーターが標準装備されるなどの変更が加えられました。
2022年モデルでは最新の国内排出ガス規制に対応し、燃料消費率(WMTCモード燃費)bの表示値が、23.6km/Lから23.0km/Lへと変更されています。さらに、2023年には安全性や安心感のある走行を目指し、KTRC(カワサキトラクションコントロールシステム)を採用しました。
そのほか、カラーやグラフィックの変更も含めてほぼ毎年少しずつ改良が加えられ、性能・デザイン・安全性などの面で進化を続けています。
カワサキZ650の新車価格は、2024年9月発売の新モデルで103万4,000円です。平均的な中古車の買取相場は14.6万円~98.9万円(2024年8月30日時点)となっていますが、型式や車体状況などの条件により変動すると考えられます。
カワサキZ650を高く買い取ってもらうためのポイント
ここでは、カワサキZ650をより高く買い取ってもらうためのポイントをいくつか紹介します。バイクの査定額は、車体の特徴だけでなくメンテナンスなどの個人の取り扱い方によっても変わるので、売却を検討する場合は事前にチェックしておきましょう。
ポイント1:年式
カワサキZ650は2017年の発売以降、マイナーチェンジやカラーチェンジなどにより毎年のように新モデルが発表されています。
一般的に、バイクは年式が新しいものほど高値になる傾向があります。カワサキZ650においては、前述のとおりモデルチェンジでたびたび性能面が向上していることも、査定額アップに影響するかもしれません。
また、カワサキZ650の型式は、2017年式~2022年式の「ER650H型」と2023年~現行モデルの「ER650S型」の2つに分けられます。型式の新旧も査定額に影響する可能性があります。
ポイント2:走行距離
バイクの買取では、同じ年式でも走行距離が短い車体ほど査定額は高くなります。走行距離が短いものは、エンジンやタイヤ、ブレーキなどの消耗度合も低いと考えられるからです。
消耗度合が高いパーツは交換が必要になることもあり、メンテナンス費用がかかるため査定額は低くなります。
一般的に買取価格は、走行距離5,000km以下のバイクが最も高くなりやすいとされています。その後は、1万km以下、2万km以下、3万km以下、3万km超を目安に評価されることが多いでしょう。査定額アップを狙うなら、走行距離が一定の数値を超える前に売却するのも一つの手です。
なお、排気量が小さいバイクほどエンジンの回転数が高く、消耗も激しくなることから、走行距離の基準は排気量によっても異なります。カワサキZ650の場合、4万kmを超えると「走行距離の長いバイク」と判断される可能性が高いでしょう。
ポイント3:外装
バイクの外装はきれいなほど高く評価されますが、年式の新しい車両は特に外装の状態に関するチェックが厳しくなりがちです。カワサキZ650には年式の新しいモデルもあるため、外装の状態により査定額に差が出やすいかもしれません。
査定ではキズの有無はもちろん、プラスチックパーツのツヤ感やメッキパーツの輝きが評価されるなど、外装の状態が良いと高価買取につながりやすくなります。
サイドスタンド周りなどの雨が当たりやすい金属部分が錆びていないこともポイントです。ガレージなどで保管していた状態の良い車体ほど、査定の面で有利になります。
ポイント4:純正パーツ
自分好みにバイクをカスタムして楽しむ方は少なくありませんが、そのカスタムが万人受けするとは限らないでしょう。カスタムしていない車体のほうが店頭販売しやすいため、カスタムされたバイクは純正パーツのままのものよりも買取価格が低くなりがちです。
また、カスタムパーツの価格の分だけ、査定額に上乗せされるわけではない点にも注意しましょう。
純正パーツが手もとに残っている場合は、購入時の状態に戻してから査定に出すのも一つの手です。ミラーなどの個人でも取り外ししやすいパーツであれば、戻してから査定に出すことで、査定額のアップを狙えるでしょう。
ただし、廃盤になった純正オプションや一部の有名メーカーのカスタムパーツなどが付いている場合は、希少価値の高さから買取価格が高くなることがあります。
とはいえ、基本的には純正の状態のほうが高く評価されるため、カスタマイズする際は元の純正パーツを処分せずに保管しておくのがおすすめです。