
瀬戸内実年八橋譚(せとうちじつねんやきょうたん) 第2話
「そうだ、しまなみ行こう」と思いついても人・物・金のうち物と金が無い。ついでに時間も無い。夏のボーナスと4ヶ月分の給料を遣り繰りして何とか5万円の頭金を作り、2011年10月行き付けのバイク屋に展示してあった当時国内ブランド最廉価のDio110を購入。本当は世界の名車スーパーカブ(JA07)を狙っていたのですが予算不足で断念。でもこの事が結果としてスクーターの持っているツーリングポテンシャルの高さに気付くきっかけとなりました。金と有給休暇は臥薪嘗胆ひたすら使用を我慢です。決してスクーターを弄ってはいけません・・・えっ?
事前準備で道路に関しては結構調べたのですが、実際に行ってみると自分の認識がズレてました。東北の道路網は基本的に真中、南北に1桁国道、そこから枝分かれして2桁国道、魚の骨の様な構造で、番号が少ない程主要道路ですが、関西は各都市が網の目の様な道路で結ばれていて、まるで神経細胞の様なイメージでした。道路の規格も番号順ではなく、一度迷うと3.5インチのポータブルナビの画面は使い辛くて方向感覚を取り戻すのに多少苦労しました。こうなると「道は星に聞け」ではなく「道は人に聞け」、関西の皆様方の社交性に助けられ漸く大阪南港到着です。