八兵衛@京都。さんが投稿した愛車情報(CX-EURO)

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    『あるルーキーGL(CX)乗りのつぶやき』第6話

    「汗と涙と白煙と──CXユーロ&GL400ウイング、旧車耐久レース優勝記」


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    「なんでそんなバイクで出るの?」
    レース会場のスタッフに言われた第一声が、それだった。

    でも俺たちは本気だった。
    CXユーロとGL400ウイング、通称「おっさん耐久2台体制」で挑む旧車3時間耐久レース。400ccクラス
    見た目こそツアラー、でも中身は熱き情熱と…少しの不安。


    ---

    【出発前夜:ミーティングと点火系トラブル】

    「電送系が迷走した」
    「キャブが気分屋でさ、急にフケないのよ」
    「おい、オイルが漏れてるぞ」

    前日深夜のファミレスにて。
    コーヒーのおかわりを重ねながら、作戦会議という名の不具合報告会。
    もはやレースじゃなく**「生存競争」**。


    ---

    【スタート直前:目立ちすぎる2台】

    レース当日、スタートラインに並んだ俺たちの2台。
    周囲はCBX、XJ、FX、GSとインラインフォー軍団、いかにも戦うためのカスタムフォルム。
    中にはガンマやマッハ、RZなどの2スト勢も
    ( ´Д`)はぁ このレースのレギュレーションは?

    しかし
    その中に、どっしりと構えるドノーマルのCXとGL。

    「タンデムシートで出る奴いるか?普通」
    「荷掛けフックついてるってマジ?」
    周囲の視線は釘付けだったが、俺たちは気にしない。むしろ優越感。
    だって、誰よりも快適に負ける準備はできていた。


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    【レース中盤:奇跡の燃費、謎の安定性】

    他のバイクたちがピットインを繰り返す中、
    我がCXユーロは無補給で走行。さすがツアラー。
    GL400は、なぜか12000回転で回り続けていた。
    「なんで壊れないの?」
    「…もう壊れてるんじゃね?」


    ---

    【終盤:奇跡の展開】

    3時間経過。
    他チームがトラブルや転倒で脱落していく中、
    なぜか生き残っていた我々2台。

    GLはヒールシフトで右コーナーを擦りまくり、
    CXはタペット音を奏でながら走行。

    結果、
    クラス優勝。



    MCが言った。
    「このバイクで!?(笑)」
    いや、笑うな。こっちはガチなんだ。


    ---

    【表彰式:涙のウイニングラン】

    表彰台に立つ俺たちの目には涙。
    汗と、埃と、たぶんラジエーター水も混じってたけど。

    でも、その瞬間、こう思った。
    「バイクって、速さじゃない。バカなことを本気でやる、その心意気だ」


    ---

    【エピローグ:強者どもの夢の跡】

    表彰台の上、金色のトロフィーを手にした瞬間、

    会場の歓声が遠のき、エキゾーストの匂いだけが鼻を突いた——

    その時だった。
    例の声が、再び、脳内に響く。

    ---

    『……よくやったな、若きGLの継承者よ』

    ---

    「マ、マスターGL……! 俺、やりましたよ!」
    感極まって振り返る僕。
    でもそこには誰もいない。
    ただ、ピットからこちらを見ている仲間の笑顔と、
    ツナギの背中に染み込んだ汗の感触だけがリアルだ。

    ---

    『だが、忘れるな。勝利は“整備”によって育まれ、
    整備は“汗と罵声”によって磨かれる』

    ---

    レース前夜の、深夜3時まで続いたキャブの同調。
    「これ以上回すとネジ山死ぬぞ!」というA師匠の叫び。
    ラジエーター液が床にダバァーっと流れたあの瞬間。
    すべてが走馬灯のように蘇る。

    ---

    『GL乗りにとって、真の敵はライバルではない。
    時間だ!
    パーツだ!
    経済力だ!』

    ---

    涙がにじむ。
    それは勝利の喜びなのか、
    レース後に待っているであろう整備地獄の予感なのか、
    自分でもよくわからなかった。

    ---

    最後に、マスターGLはこう締めくくった。

    ---

    『今日の勝利は、お前の伝説の第一章にすぎぬ。
    だが——次の整備はもう始まっておるぞ』


    ---

    この言葉を胸に、僕は再びピットに戻る。
    仲間たちが笑顔で迎えてくれた。
    だが、その奥で……
    すでにオイルパンの下に置かれたトレイに、大きな白濁色のオイル溜まりができていた。

    レースから帰ってきたCXユーロ、GL400ウイングは、、、、、、
    最後の輝きを放ちながらそのエンジンの幕を閉じていた。


    ご老体には無理が祟ったのだろう

    でも、それがどうした。
    この痛みこそ、戦った証。

    サンコイチでもヨンコイチでも
    必ず復活して見せるぞ



    ---

    【次回予告】
    第7話

    「GL(CX)でキャンプ行ったら隣が○○乗り集団だった件」

    ~ゆるキャンとは違うのだよ ゆるキャンとは~


    ——乞うご期待!






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