
NoNa
数十年ぶりに会った友人との飲み会。
若い頃に走ったバイクの話に花が咲き。
MUTT MASTIFF 250を勢いで購入。
久しぶりのバイクに少し慣れた頃。
点検整備でMASTIFFを預けたとき出会ってしまった。
CONTINENTAL GT 650に一目惚れ!!






おっさんの休日探訪記
〜爽涼と秘湯と釜飯と新たな目標〜
昨晩から密かに決めていたことがある。明日は朝イチで入之波温泉に行こう。
以前、職場の温泉隊長に「奈良の山奥の「いりのなみ」温泉に行って来た」と報告をしたら、怪訝な表情を浮かべ「それは、しおのは(入之波)」と読むのだと諭された。温泉の匠という二つ名をもつ隊長からすれば、自分の名前を間違えられるのと同じぐらい嫌なのであろう。
家から入之波(しおのは)温泉までは、休憩を充分にとっても2時間かからない場所にあり、しかも、ルートを工夫すれば多くの信号も回避できる。なのでちょうどいい温泉。
結局、もう少し走りたくなって今回は大台ヶ原ドライブウエイの方まで走ってしまった。
大好きな入之波温泉のレポートをしよう。
浴室の引き戸には「湯あたりするので長風呂にお気をつけてください」と注意喚起してくれている。私は、なんでも「元を取らなくては」という思考が幼少から刷り込まれているので逆に長風呂をしたくなる注意喚起だ。
浴室へ向かうと湯船にドバドバと注がれる茶褐色の源泉の掛け流し。チョロチョロやジャージャーではなく「ドバドバ」だ。
その湯量を見ているだけで、「ワシはこの金色の湯を如何様にも使える」とくるり髭の大富豪になったような気持ちになる。
はやる気持ちを抑えながら全身の汗を洗い落とし湯船へ、ひとたび浸かると少しぬるい湯温のせいか全身が温泉に溶け込み、湯と一体化しているのではないかという錯覚さえ覚える。この湯はその気なれば何時間でも入ってられる。そう長風呂注意だ。
私には長風呂をしてはいけない、もう一つのミッションがある。それはアマゴの釜飯である。この温泉の熟練者は、まず釜飯を受付で注文し、釜飯が炊き上がりる40分間にお湯を楽しむ。もちろん食べ終わってからまた、温泉と一体化するのである。そのことを知らなかった私は前回、非常に辛い想いをした、もう、辛い想いはしたくないのである。
30分でお湯から上がり、5分で拭い服を着る。2分でお食事処まで行く計算では、3分後に待望のアマゴ釜飯がやってくる。完璧なスケジュールだ。
案内された席には、お膳に置かれた釜飯がある。
「あと、5分ぐらいで火が消えるので、そのあと5分蒸らしてください」と店員さんが淡々と語る。固形燃料の火を眺めながら「予定なんて崩れるためにあるのだ」と自分に言い聞かす。
5分後、蒸らしの時間となる、どう考えてもこれは、焦らしの時間である。
さらに5分後
ようやく釜飯の蓋を開けるの儀を執り行う。
温泉水で炊き上げられたアマゴのが一匹まるまる使われている釜飯は、独特のあっさりした甘味と繊細さが感じられる。さすが渓流の女王アマゴである。そして、食べ物の写真を撮るのが下手なのは本当に残念だ。
お食事処の片隅のショーケースに大きなスズメバチの巣とその下に何故かブラックバスの剥製。よくみるとロクマルではないか。ロクマルとは、60センチ以上のブラックバスでバスアングラーの目標にして憧れである。
私も実はアングラー(釣り人)で思わず、お食事処のお兄さんに「これ、どこで釣れたのですか?」と聞くと「ここの大迫ダムでおかっぱりですよ」「まだ、デカいのいるんじゃあないかなぁ〜」とのこと。
ここで、新たな目標ができる。
東雲の刻に家を出発し東の空が赤く染まりつつある空を見上げてバイクを走らす。目指すは大迫ダム、水面が大きく割れるトップウォーターでロクマルをで仕留める。釣れても釣れなくても10時からの朝温泉に浸かって釜飯を食って帰ること、これが次の目標。
(おわり)