

#おもしろ看板#三途の川
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甘楽でパラダイス🛵☂️🔞
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67グー!
その日、男は山奥へとバイクを走らせていた。荷台には大きなボックス。その中には、男の趣味である釣りの道具が入っているだけだ。そう、渓流釣りに出掛けていたのだ。
山の朝は早い。普段なら、夜明けと共に谷へと下り、せせらぎに耳を澄まし、ゆっくりとフライラインを引き出し、ルーブを描いて毛鉤を浮かべるところだ。
ところが、この日は違った。彼は、早朝からの入渓を見合わせていた。
「おかしいな。」
朝食のパンを食べながら、彼はそう呟いた。何がおかしいのだ?
日本列島は、ここ数日晴れ続きだ。雨の影響などある訳がない。ならば、上流で工事でもしているのか?
男は不審に思い、入渓ポイントから上流に向かい、川の様子を確認しつつ歩みを進めた。
しっとりした空気の中、男はふと立ち止まった。
「蚊にでもやられたかな?」
首筋から痒みを感じ始めた男は、それが全身に発症している事に気付くまでは、そう時間を要しなかった。
「蚊じゃねぇな。ヤベェぞ。」
毛虫か? いや、それも違う気がする。男は、バイクのボックスに積んである、虫刺されの薬を取りに戻ろうとした。
「な、何だよこれは…」
突如、目の前の景色がボヤけてきた。そして、これまで味わったことのない悪寒と脱力感に襲われ、全身が痙攣し始めた。もう歩く事など出来なくなっていた。
男はそのまま倒れ込んだ。
「おい、大丈夫か?」
目覚めた男の側に居たのは、彼の釣り仲間だった。いつもなら一緒に入渓するところだが、この日、この友人は珍しく寝坊をし、現地への到着が遅れていたのだ。
「俺が着いた時にはよ、お前、バイクの横で意識がなかったんだよ。」
「ここは?」
「安心しろ。病院だ。」
その時男は、自らの左腕に管がつながっている事に初めて気付いた。だが、それが何故なのか、自身に何が起こっているのか、全く理解不能な状態だ。
「病院だと? 何があったんだ?」
「アナフィラキシーショックだそうだ。」
「はあ? この俺が何で?」
「知らねぇよ。兎に角、昨日からの行動、何時に起きて何食って、何時に寝て、何時にここに来て何食って…検査するから、全部思い出せってよ。」
数日後、男のアナフィラキシーショックの原因が解った。
彼には小麦アレルギーがあった。しかし、グルテンを摂取したからと言って必ずしも発症する訳ではない。そこには、早朝から山へ向かった故の“睡眠不足”と、食後すぐに川の様子を見るために歩いた“運動”が、大きく関係していたのだ。年齢を重ねると、体質に変化が起きる事もある。主治医からはそう注意を促された。
彼の友人は、ボソッと言った。
「あの時川に入ってたら、お前の命はなかったんだよ。あの日のあの川は、お前にとって“三途の川”だったんだ。渡らなくて良かったよ。」
#釣ーリング
#渓流
#アナフィラキシー
#三途の川
#命に感謝
#友に感謝