
tsunakan
▼所有車種
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- MT-03/ABS
35歳で普通自動二輪免許を取りました。
初バイクはヤマハのMT-03、2年後に大型免許を取得してトライアンフのストリートトリプルRS、そして2024年春、CBR250RRで再び中型に戻ります。

『次のバイクを目前にMT-03を振り返り、大型に乗り換える理由を独白で垂れ流します。興味ない方はスルーをお願いします。』
MT-03は2020年に普通二輪免許を取り、35歳にして人生で初めて買ったバイク。
初めての公道はレッドバロンから出た国道19号。信号で曲がるのが怖くて隣の県まで真っ直ぐ走り続けてしまったのはよい話のネタ。
コーナーが上手く曲がれなかった。乗るのは週一のみ。少しコツを掴んで、また忘れて。調子に乗ってヒヤリとしたことは何度もあった。それでも五体満足に帰ってこれたのはこいつが助けてくれたんだと思う。
買って二年半、走行距離は21000km。いまだにフルロックターンはしない。立ちごけでこいつを傷付けたくないから。でも峠は随分慣れた。家の近くにホームコースと思える道を開拓した。ニーグリップの意味も今なら分かる。立ち上がりのトラクションの感覚も分かる。コーナーは目線をどこに置くか。重心は骨盤と足の付け根。気がつけばレブリミットまでぶん回すのが快感になっていた。
正直言って、走行性能に関してこいつに不満は全く無い。峠を走る上では危険を感じずに全開で回せるパワーはベストバランスだとさえ思う。バイクの楽しさを教えてくれたこいつには感謝しかない。
では何故大型に乗り換えるのか。大型のパワーが欲しいから?否。扱いきれないパワーに意味はないと思う。MT-03に飽きたから?否。今でもこいつは最高に楽しいし、まだまだ自分の腕ではこいつの全てを引き出せていないとも思う。
乗り換える理由は、井の中の蛙になりたくなかったから。大型肯定派、否定派の論争で必ず出てくる[公道でそんなパワー必要か?]という議題。実のところ、私は大型は否定的だった。先に述べた通り、扱いきれないパワーに意味はないと思っていた。でも中型しか乗ったことがない私の意見はあくまで想像の話でしかない。大型に乗ったことがない奴がどれだけ声高に大型のパワーなんて要らないと言ったところで説得力は無い。それにたった一台経験しただけでベストバランスなんて何とも早計な話だと思う。
そして年齢の問題。私がもっと若かったら、多分MT-03を乗り潰すまで乗って、腕を磨いて大型に行ったと思う。しかし私も既に37歳。些かバイクを始めるのが遅かった。身体能力の低下はこの先どんどん大きくなる。乗るなら体力が残っている今なんじゃないかと思った。もし大型が自分に合わなければ、また中型に戻ればいいじゃないかと自分に言い聞かせて。
本当はこいつを手放すのは心残りではある。思い出は沢山あるし、こんなに全開で回せて気持ちの良いバイクを売ってしまうのは本当に勿体無い。でも家にバイクを二台置くスペースは無いし、維持費もキツイ。せめて次のオーナーにも大事にされることを祈って、綺麗な状態で送り出してやりたいと思う。
短い間だったけど本当に楽しかった。ありがとう。